2012:J2:21節:H:ファジアーノ岡山VSヴァンフォーレ甲府「プレーオフ圏内進出へ手応え」

岡山VS甲府:1-1
得点者:6佐々木、20川又
観客数:7623人

●岡山スタメン

20川又
7キムミンキュン・36関戸
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・18竹田・3後藤
1中林

●リザーブ

GK:21真子
DF:22篠原・30一柳
MF:13石原崇兆・28岡崎
FW:11桑田・19中野

●途中交代

25田所→13石原崇兆、7キムミンキュン→11桑田、14仙石→19中野

 

●甲府スタメン

11ダヴィ
18柏・27伊東・26レナト
4山本・13チェソングン
6佐々木・3冨田・17津田・2福田
1萩

●リザーブ

GK:22岡
DF:5ドウグラス
MF:7石原克哉・24堀米・29三幸・30保坂
FW:9高崎

●途中交代

13チェソングン→9高崎、26レナト→24堀米

●戦評

両チーム攻守の切り替えが早く、目まぐるしい立ち上がり。
徐々に落ち着き、ロングパスで11ダヴィを的に攻める甲府に対し、パスを繋いで、サイドから攻める岡山という構図となる。
結果的には、甲府は11ダヴィを抑えられ、逆に岡山は、サイド攻撃から決定機を作った。
しかし、岡山は、決め切れず0-0で折り返した。
後半、甲府は、9高崎を投入し、的を増やし、攻撃に多用性を持たせ、24堀米を投入し、流れを掴む。
岡山も善戦していたため様子を見ていたが、甲府がCKから6佐々木の得点で先制。
流石に尻に火がついた岡山は、交代カードを切り攻勢に出る。
それが実り岡山が同点。
その後も両チーム勝ちに行くが、残り時間も短く1-1のドローに終わった。

●レビュー(岡山側)

正直甲府相手に互角以上の試合が出来るとは思っていませんでした。
決定機の数だけなら岡山が上だった。
ピッチを広く使い全員が、それぞれの形で攻撃参加する。
攻撃では、前線から献身的に走り守備をする。
まさしく、現代的サッカーの主流を酌んだ良いサッカーが出来ている。
影山監督が就任して以降目指して来た、パスサッカー。
それが今季実りつつある。
前半戦補強の一番の目玉の9アンデルソンの怪我していた中でこの順位に非常に満足している。
監督が目標にしてきた6位以上。
これだけのサッカーが出来ている中で、退任という形になれば、残念という他ない。
続投のためにもこのまま堅守で、6位以上を達成して欲しい。
この試合で、セットプレイから失点したものの甲府相手に1失点。
決して悪くない。
高い集中した気持ちあるプレイを見せてくれている。
選手一人一人が持ち味を発揮出来ている。
後半戦に手応えを感じる試合だったと言えるここ数試合である。
岡山の攻撃のキーワードであるサイドチェンジ、ポゼッション、オーバーラップ。
岡山の守備のキーワードであるリトリート、守護神、厳しいチェック。
まさに前半戦の集大成を見せた。
後半戦は、よりワンランクアップした強いファジアーノを見せて欲しい。

●レビュー(甲府側)

城福監督なので、パスサッカーと思ってましたが、一年目という事もあって、まだまだという印象でした。
現状は、11ダヴィを中心とした攻撃を取らざる得ないというのが現状ではないかと。
本当は、彼に頼るのではなく、中盤で、ポゼッションしたサッカーがしたいというのが、27伊東のOH起用で分かります。
現状他のメンバーを見てもパサーと言える選手は乏しく、どうして城福監督なのかというのが、正直な感想。
実績だけ見れば、良い監督という感じがしますが、チームに合っているかと言うと疑問符がつく。
それでも、能力の高い監督なので、ここまでの順位を保てていると思います。
ただ、一年目ですし、脱ハーフナーマイクという意味を込めて、城福という監督を招聘したというのは、分かります。
それに元々パスサッカーを目指していた時期もあったし、今の順位を考えても完全に方針を間違っている訳では無い。
だからここから岡山の様にパスサッカーが定着してくれば、J1昇格から定着というのが見える来る。
問題は、そこまで考えての人事だったかという事です。
短期的に結果を求められるなら一年での監督交代というのもありえるかもしれない。
その辺り、今後注目していきたい。
勿論、能力の高い選手が揃っているので、今季の昇格もあるパフォーマンスだったと思います。

●失点と得点シーン

★1失点目(6佐々木)

11ダヴィが、オフサイドなのにとられない誤審で、裏へ抜け出す。
11ダヴィが、GKと1:1かというシーン。
ここで、18竹田がスライディングタックルに行くもハンドだった。
しかし、これも取られず再び誤審。
その毀れ球が、ラインを割ってCKとなる。
ニアへのCKは、最初触った甲府の選手が後ろへ逸らすも、3後藤がクリアする。
しかし、次のCKで、1中林が飛び出すも触れず、6佐々木の高い打点のヘッドが決まりゴール。

短い時間に誤審が、2度あった。
どちらかが、取られていればオフサイドかPKになっていた。
こういった事もあるし、一度ピンチになり一度助かっているので、仕方ない。
セットプレイでの失点は、いつかはと思ってましたが、ついに失点してしまいましたね。
それにしても高かった。
しかし、1中林が飛び出しは、触れなかったし、完全に判断ミス。
飛び出していなければ、正面だったし、防げたかもしれないので、残念。

☆1得点目(20川又)

8千明がセカンドボールを拾って13石原へパスを出す。
13石原は、5植田の上がりを待つ。
5植田が、13石原を追い越して、スペースへ走る。
そのスペースへ13石原がパスを出す。
そのパスに5植田は、しっかり中を確認して、ダイレクトで、ハーフスピードかつ中間の高さのクロスをファーサイドへ入れる。
そのクロスを2沢口が折り返す。
その折り返しを20川又が、ヘッドで、左隅に決めゴール。

5植田の持ち味が、最大限に出たゴールですね。
彼のパスセンスは素晴らしいものがある。
余裕を持って蹴れば、精度の高いボールを蹴れる。
それを証明できたゴールだったと思います。
最近こそ数が少なくなりましたけど、オーバーラップからのクロス。
こういったシーンを増やしていって欲しいですね。
むしろ、WBで起用しても良いぐらいの勢い。
サイドのタワーとして攻守で活躍出来ると思います。
2沢口の折り返しも20川又の決定力も流石。
2沢口は、後は得点。
20川又も二桁得点して欲しい。

●要点整理

(1)この試合も好ゲームでした。
(2)7キムミンキュンが決めていればという試合。
(3)13石原は、スピードを活かしたプレイで光っていた。
(4)1中林のフィードが久々に悪かった。
(5)DFラインも高かったけど、1中林の守備範囲の広さが活きた。
(6)(5)が、今季の堅守の理由の一つ。
(7)(5)が、顕著に出た試合だったと言える。
(8)11ダヴィを抑えられた事は評価できる。
(9)5植田の楔型のパスやクロスは非常に効果的な物が多い。
(10)(9)は、ミスが減ってくれれば本当に良い選手なんですけどね…
(11)スローイン以外のセットプレイから初失点。
(12)2沢口も決定機で決めて欲しかった。
(13)(12)に関して、今季の2沢口は良い所まで行くけど、決め切れない。
(14)(13)に関して、1点でも決めれば変わって来ると信じたい。
(15)パスサッカー、堅守というのを存分に発揮出来た試合。
(16)(15)より、後半戦に期待したい。
(17)まずは、一つ上の京都に勝って、順位をまず、一つ上げたいですね。
(18)岡山の伝説はこれからです。

●評点

岡山側

GK1中林:6,0:広い守備範囲を見せるも判断ミスで失点し、フィードミスも目立った。
CB5植田:7,0:パスミスもあったが、効果的楔型パスと高精度クロス、空中戦の強さ見せ持ち味を発揮した。
CB18竹田:6,5:クリーンかつ激しい守備で、危険な芽を摘んだ。
CB3後藤:6,0:柔軟性のある守備を披露した。
DH8千明:6,5:視野の広さを感じるスルーがあった通り攻守で、切れていた。
DH14仙石:6,0:パス交換で、リズムを作った。
WB25田所:6,5:決定的クロスを通した。
WB2沢口:6,0:決定機逸機が痛いが同点ゴールをアシスト。
ST7キムミンキュン:5,5:決定機で、尽く決め切れなかった。
ST36関戸:6,0:球際の強さと正確なパスという持ち味を発揮した。
FW20川又:7,5:決定機をしっかり決めかつポストプレイの巧さが光った。

途中交代

13石原:7,0:スピードを活かしたプレイで、多くの見せ場を作った。
11桑田:6,0:裏への意識が高くフリーランの質の良さが光った。
19中野:評価不可

影山監督:6,0:妥当な采配。

甲府側

GK1萩:6,0:失点した際にポストを蹴った様に気持の入ったプレイを見せた。
CB3冨田・17津田:5,5:しっかりビルトアップして攻撃を組み立てた。
SB6佐々木:7,0:CKから高い打点のヘッドを決めた。
SB2福田:5,5:守備に重点を置いていたが、もう少し攻撃参加を見せたかった。
DH4山本:6,0:攻守で効いていた。
DH13チェソングン:5,0:持ち味を発揮できず、ハーフタイムで交代となった。
SH18柏・26レナト:6,0:ドリブルでどんどん仕掛けた。
OH27伊東:6,0:OHとDHで、パスセンスを見せた。
FW11ダヴィ:6,5:J2では、規格外のプレイを見せた。

途中交代

9高崎:6,0:強さを見せた。
24堀米:6,5:ドリブルで、再三魅せた。

城福監督:6,0:交代カードを3枚切るという選択肢もあった様に思う。

審判(主審:山本、副審:平野・原田):4,0:過剰に笛を吹かず上手く流し、無駄なイエローカードを出さず、ゲームを作ったが、誤審が得点に絡んでおり、厳しい評価とした。

●MOM

「20川又」

決定機をしっかり決めた。
また、厳しい状況でも上手いポストプレイからチャンスに繋げるプレイが光った。
ポストプレーヤーとしてもストライカーとしても岡山史上最高のFWである事をこの試合でも感じた。
今後も怪我無く頑張って貰い岡山史上初の二桁得点を決めて欲しい。

●次節希望スタメン

20川又
7キムミンキュン・36関戸
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・2沢口・30一柳
1中林

3後藤の代役は30一柳が濃厚かと思います。
22篠原の可能性もあるかと。
18竹田も怪我らしいので、その代役に2沢口。

●次節希望リザーブ

GK:21真子
DF:22篠原・(24坂本)
MF:28岡崎・(17服部)
FW:11桑田・19中野・(10チアゴ)

怪我人がどれだけ戻って来るかですね。

●満足度

7点(満点10点)

勝ち点が近いとは言え、昇格候補の甲府に互角以上の内容。
攻守の切り替えも早く非常に面白い試合だった。
逆転こそならなかたったが、逆転を期待感の持てる内容だった。
だから7点という満足度の高い評価とした。

岡山から世界へ

To Be Continued

by杉野雅昭


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