2012:J2:27節:H:ファジアーノ岡山VSロアッソ熊本「内容と結果が伴った快勝」
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杉野雅昭
2012年08月07日 20:27 visibility136
岡山VS熊本:2-0
得点者:5植田、7キムミンキュン
観客数:7306人
●H:岡山
影山監督
スタメン
35上條
13石原・7キムミンキュン
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・18竹田・3後藤
1中林
リザーブ
GK:21真子
DF:22篠原
MF:17服部・28岡崎
FW:36関戸・38三村・20川又
途中交代
35上條→20川又、13石原→38三村、14仙石→36関戸
●A:熊本
高木監督
スタメン
39北嶋
14武富・11藤本
7片山・23根占・10養父・15市村
24筑城・6福王・5矢野
18南
リザーブ
GK:1岩丸
DF:38蔵川
MF:8原田・13大迫・25西森
FW:15齋藤
途中交代
15市村→38蔵川、23根占→8原田、24筑城→15齋藤
●戦評
序盤から岡山が攻勢に出る。
岡山は、スタメンを弄った事で、攻撃が上手く機能し、シュートまで行ける事が多かった。
熊本も連敗を止めるために気合いが入っており、攻撃意識が高く何度かチャンスを作れた。
すると、岡山が苦手としていたCKから5植田のゴールで、先制点を奪う。
後半頭から選手を交代して、流れを掴もうとした熊本だったが、なかなかチャンスを作れなかった。
逆にカウンターから岡山が7キムミンキュンのゴールで、追加点を奪う。
熊本にもGKとの1対1のチャンスがあったが、決め切れず岡山がそのまま逃げ切った。
●レビュー(岡山側)
38三村がトップに昇格した事で、13石原をスタメンで起用出来るようになった。
その13石原も前半から飛ばし、ドリブル突破から再三思い切りの良いシュートを放った。
残念ながらゴールこそ奪えなかったものの上手くミートし、GKの正面が多かったが、強烈なシュートを何度も放った。
これで、岡山は、攻撃に良いリズムが生まれた。
彼に刺激を受けたのか他の選手も積極的にシュートを打つ事が出来ていた。
11桑田が、あれだけ出てほとんどシュートを打てなかったのに対し、13石原は、圧倒的に多くシュートを打った。
シュートまで行ける形も素晴らしく、熊本の守備が甘かったのもあるかもしれないが、ドリブルで、何度も突破した。
この試合を見る限り、11桑田は、怪我人が出ない限りスタメンはおろかベンチ入りも難しいと感じた。
35上條に関しては、浮き球のロングパスやフィードに合わせるのは厳しい。
しっかり繋いで、足下に入れる方が良いと思います。
スタメンで起用するには、まだまだ早いですね。
次節は、20川又がスタメンだと思います。
20川又にとっては、冷静になり体を休ませることが出来る試合になったと思います。
25田所は良いですね。
サイドからどんどんドリブルで仕掛けている。
いや~あの運動量は素晴らしいですけど、その強気なプレイも素晴らしい。
空手で優秀な成績を収めただけあって、気が強い。
CKでもそういった強気な生きてます。
14仙石は、どこか迷いがあった様に感じましたが、25田所はそう決めたらそこに思い切り蹴る事が出来ている。
今後は、CKからの得点は、少し増えると思います。
7キムミンキュンは、パスが駄目でしたね。
良い所見ていたのですけどね。
彼のパスが通る様になれば、得点も増えて来ると思います。
そのパスセンスは素晴らしい物があと思います。
シュートも最近は、強烈で、高精度のものを蹴れてますし、今後もゴールに繋げて欲しい。
1中林のフィード精度は、どうにかならないものか。
ちょっと今日は、特に酷かったですね。
偶に良い時もありますけどね。
1対1のシーンは、流石でしたね。
一度飛び出して奪い切れなかった時は冷や冷やしましたけど…
とりあえず、1中林のフィード精度の悪さは、岡山の得点減少の原因の一つと言えると思います。
注目の38三村のスピード速かったですね。
見ていて気持ち良い速さでした。
そのスピードで、一度見せ場を作ってました。
ああいったプレイを増やすために使って貰える動き、38三村を使う事が上手く出来るようになって欲しいですね。
これから活躍を期待できるシーンも何度かあったと思います。
結構ゴールも近いうちに出来そうですね。
この試合は、シュート数を多く打てましたが、被シュートは相変わらず多かった。
前線からしっかりプレスかけてましたけど、やっぱりかわされますね。
ただ、効果はあるので、しっかり続けて欲しいですね。
きついけど、積み重ねが大事です。
1点取ったらリトリートするのは、悪くないですけど、なかなか得点はできないですよね。
13石原や7キムミンキュンの様にSTにシュートまで行ける位置まで進める能力がある選手が居たからシュート数こそ多かったですけど、普通の選手だとあんなにシュートまで行けないですよ。
中盤からの前への意識も今日は良い形で出てました。
楔型のパスが上手く通って、13石原と7キムミンキュンが活きてましたね。
そういったパスをどの試合に通せるようになることが課題ですね。
ただ、この試合では、熊本のポジショニングの悪さが、目立っていたので過大評価は禁物です。
本当に熊本のパスコースを塞ぐポジショニングとか甘かったです。
あんなに楔型のパスを普通は通せないですよ。
そういった事を考えると今後これを続けられるか注目したいです。
次節は、調子の悪い鳥取ですし、しっかり勝って連勝して、プライドオブ中四国の連覇に繋げて欲しいですね。
●レビュー(熊本側)
気持ちの感じるプレイは出来ていたと思います。
14武富や18南は良かった。
14武富は、ドリブルで、どんどん仕掛けてゴールに迫って来ていて怖く、18南のファインセーブの数々は能力の高さを感じました。
11藤本は、もっと怖い選手だと思ってましたが、岡山の選手に抑えられてましたね。
また、機会があれば、11藤本のプレイを見てみたいです。
39北嶋は、ポジショニングや体の入れ方が、秀逸でしたね。
5植田に上背や身体能力で劣る39北嶋が、互角に空中戦で、競り合ってましたし、上手いと感じました。
裏へ抜けたシーンなんかも凄かった。
J1で活躍した選手だけありますね。
もっとチームにフィットしてくれば、熊本の救世主になれるポテンシャルのある選手だと思いました。
同じ3-6-1システムですが、岡山に内容で、負けてましたね。
課題が色々と多いです。
組織的守備や組織的攻撃。
どれをとっても岡山に負けていたと思います。
ただ、岡山は、2年目の3バックに対し、熊本は、1年目だから仕方ないと思います。
3バックの難しさというのを感じますね。
能力の高い選手が揃ってますし、色々と問題点を煮詰めてもっと良いサッカーがしたいですね。
●得点分析
岡山:1得点目(5植田)
25田所のCKから3後藤が、マークしていた選手をポジション取りの段階で、吹き飛ばし、フリーで、ヘッドしようとするが、上手くミートできず、後ろへそれる。
その毀れ球にこれまた5植田が、ポジション取りの段階で、マークについていた選手を吹き飛ばし、フリーで、豪快に利き足でない右足でのシュートを放つ。
そのシュートは、ゴールネットの上側に突き刺さってゴール。
運が良いと言えば運が良いゴールだが、25田所は蹴る様になった成果とも言える。
14仙石よりボールスピードがあるので、チャンスはました様に感じる。
昨季以前の水準に到達しなくても多少ましになり、光が見えて来たゴールと言える。
熊本としては、最近失点の多いセットプレイからという事で、課題が浮き彫りになった。
長身でマークをつけるべき二人である3後藤と5植田に誰も体を入れたり、クリアできる選手が、競り合いで吹き飛ばれて居なくて、守備は何をしているのかという様な状況。
岡山:2得点目(7キムミンキュン)
13石原のプレッシャーを受けた24筑城が、前の選手へパスを出す。
そこを3後藤が狙っていてパスカット。
そのまま3後藤は、ドリブルで駆け上がる。
3後藤は、一旦20川又へ預けて、スペースへ走り込む。
20川又は、1トラップしてマークされている3後藤ではなく、フリーで、裏へ抜けようとしている7キムミンキュンへスルーパスを出した。
尚、その後20川又は、相手選手に体をぶつけられ倒れる。
裏へ抜け出して、Gk18南と1対1になった7キムミンキュンは、落ち着いてシュートを放って、左済みに流し込んでゴール。
13石原のプレッシャーが、24筑城の判断ミスを誘った。
3後藤もその僅かな隙を見逃さずカウンターに繋げた。
20川又も判断早くパスを出したことで、潰される前に7キムミンキュンへスルーパスを出す事が出来た。
7キムミンキュンも1対1とプレッシャーのかかる中しっかりと決めた。
18南も果敢に飛び出したが、流石に防げなかった。
熊本としたらミスからの失点という事で悔やまれる。
岡山としたらミスを誘発した前線からのプレスが実り狙い通りの1点を奪えて御の字。
●評点
岡山
GK1中林:6.5:フィードミスや判断ミスもあったが、ファインセーブもあった。
CB5植田:7.5:先制ゴールを決め、攻撃参加や空中戦で強さを見せた。
CB18竹田:6.5:無失点に貢献する守備の読みの凄さを見せた。
CB3後藤:7,0:高い位置で、ボールを奪い2点目に繋げた。
DH8千明:6.0:有効な楔型パスを通した。
DH14仙石:6.0:FKから良いボールを蹴った。
WB25田所:7.0:運動量やドリブルでの仕掛け、CKの精度と良い面が光った。
WB2沢口:5.5:運動量は、素晴らしいが、クロスやシュートの精度を欠いた。
ST13石原:7.0:スピードを活かしたドリブルで仕掛け、チャンスメークやシュートと大活躍だった。
ST7キムミンキュン:7.5:決定機をしっかり決め、ドリブルキープで存在感があったが、パス精度を欠いた。
FW35上條:5.5:足下にくればしっかり仕事出来た。
途中交代
20川又:6.5:良いプレイが随所にあったほか、2点目をアシストした。
38三村:6.0:スピードを感じた。
36関戸:評価不可
影山監督:6.5:良い状態に仕上げて来たし、交代も上手く良かった。
熊本
GK18南:6.5:2失点こそしたが、ファインセーブが光った。
CB24筑城:5.0:状況的に途中交代した。
CB6福王・5矢野:5.5:最後まで、踏ん張ったが、2失点喫した。
DH23根占:5.5:岡山の選手を止めれず。
DH10養父:5.5:パサーとしてゲームメークしようとした。
WB7片山:5.5:サイドチェンジを受けて、サイドから仕掛けた。
WB15市村:5.5:サイドを突破したりしていたが、ハーフタイムで、交代した。
ST14武富:6.0:ドリブルで、仕掛けて、熊本の攻撃を牽引した。
ST11藤本:5.5:積極的にシュートを狙うもゴールは奪えず。
FW39北嶋:5.5:裏へ抜け出して、GKと1対1となったが、決め切れなかった。
途中交代
38蔵川:5.5:ハーフタイム後から入ったが、流れを変えるには至らず。
8原田:5.5:好守で、良さを見せた。
15齋藤:評価不可
高木監督:5,5:丸坊主にして試合に臨むも結果がついて来ず。
審判(主審:上田、副審:大西・関谷):5,0:不可解な判定が多数あった。
●MOM
「5植田」
今季ウィークポイントとなっていたセットプレイからの得点を決めた。
それ以外でもオーバーラップから1トップの位置に上がり見せ場を作った。
空中戦での強さは流石。
FKからでも遠い距離をピンポイントで、頭に合わせる精度の高いボールを蹴った。
そういった高いプレイを見せながら、ミスも何度かあったのが残念。
ミスを減らし、さらなる高みを目指して欲しい。
●次節希望メンバー
スタメン
20川又
7キムミンキュン・13石原
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・18竹田・3後藤
1中林
リザーブ
GK:21真子
DF:22篠原
MF:29大屋・17服部
FW:36関戸・36上條・38三村
●満足度
8点(10点満点)
内容はかなり良かった。
今季のベストゲームと言えるかもしれない。
しかし、もっと得点出来るチャンスはあったし、今後に3点以上の快勝があると信じて8点とした。
岡山から世界へ
To Be Continued
by杉野雅昭
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