2015:CWC:サンフレッチェ広島vsリバープレート「顕著に出たゴールキーパーの差」その2

2、戦評

開催国枠ながら2連勝でこの試合を迎えた広島。
短い準備期間ながら広島の前の試合を視察し、この試合を迎えたリバープレート。
最初の試合という事もあり、守備的に入ったリバープレート。
しかし、それ以上に広島が守備的であり、リバープレートが攻める展開となる。
引いて守る広島が、リバープレートの攻撃の隙を与えず、カウンターで何度もチャンスを作った。
ボランチ封じ込めに来ていて、その狙いは成功していたが、広島の一瞬の隙を突き、裏へ1トップの22皆川 佑介が、決定機を何度か作ったが、リバープレートのGK1マルセロ・バロベロの神セーブで、全てシャットアウト。
前半は、スコアレスで折り返す。
後半からエンジンのギアを上げて来たリバープレートが圧力を強めると、セットプレーでの隙を見せた所を的確に突かれた。
19タバレ・ビウデス?のFKにGK1林 卓人がキャッチに行くが触れず2ホナタン・マイダナに折り返されると、有利な状況で13ルーカス・アラリオが、ヘッドで押し込んでリバープレート先制。
その後は、引いてカウンター主体に切り替える。
こうなると守備的なチームである広島は、世界レベルの守備を誇るリバープレートの堅い守備を崩せず、11佐藤 寿人や29浅野 拓磨、14ミキッチといった選手を投入するも同点まで持って行けず、個の力を見せたリバープレートが、順当に勝利した。

3、試合感想

3-1:GKの凄さ

Jリーグだと一定の評価を得ている1林 卓人だが、リバープレートの1マルセロ・バロベロと比べると大きな差があった。
多くの広島の決定機があったが、JリーグのGKなら決められてもおかしくなかった。
勿論、止めれるGKがいるかもしれないが、総合力で高い。
それに対して、広島のGK1林 卓人は繋ぎの段階でもミスが目立ったが、1マルセロ・バロベロは、ノーミスで質の高いパフォーマンスをみせた。
この試合で、1林 卓人の失点のシーンもパンチングに行っていれば、先に触れてクリア出来た可能性もあった。
キャッチングの安定感やセーブの精度、ビルトアップこういった部分で、大きな差があった。

3-2:完成度が際立った広島の引いて守るサッカー

しかし、それでも広島の引いて守るサッカーは、素晴らしかった。
カウンターや速攻の鋭さは、非常に効果的だった。
失点のシーンも崩された訳ではなく、判断ミスに等しい失点の仕方だった。
ただ、引いて守るだけではなく、攻めの形を作れていた。
主導権こそ握れていたが、決定機の数では、リバープレートを上回っていた。
一方で、課題をあげるとすれば、主体的に攻める術が弱いという事である。
一点先制後のリバープレートが無理せず、スペースを消す守備に切り替えた時にほぼ広島は、何もできなかった。

3-3:リバープレートの個と組織力

広島の組織的守備に苦しみ、後少しで失点というシーンを何度か招いてしまった。
それでもGK1マルセロ・バロベロの圧倒的な個の力によってそれを跳ね返した。
そして、後半からギアを上げて、圧力を強めると、ゴールに近づいていき、セットプレーという形ながらそれが功を奏し、先制点に繋げた。
すると、守備を固めてのカウンター狙いに切り替えると危なげなく、勝利した。
主体的に攻めて、得点を奪うだけではなく、堅い組織的守備も出来る事を証明した。
しかしながら広島の堅い守備に苦しんでしまったのは、紛れもない事実である。
その守備網にかかった時のカウンターに対する守備は修正すべき点であり、そのカウンターを受けない様な攻めきるというのも課題である。

4、試合後記

MOM

「1マルセロ・バロベロ」

広島の決まったと思われるような決定機を驚異的なセーブで、防いだ。
その結果、勝利を呼び込んだ。

MIP

「22皆川 佑介」

決定機を決めていればヒーローだっただけに残念。

満足度

6点(10点満点)

守備が光る玄人好みの試合となった。
地味ながら世界レベルの凄さと感じた。

Jリーグから世界へ 
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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