2017:J2:24節:H:vsレノファ山口「再び対戦相手の連勝を止める力強さを発揮するも完封はできず」

岡山vs山口:2-1
得点者:24赤嶺 真吾(30豊川 雄太)、24赤嶺 真吾(7伊藤 大介)、40小塚 和季(8小野瀬 康介)
観客数:11,343人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:藤田 和也:3.5
副審:山村 将弘、鈴木 規志:2.5

H:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

24赤嶺 真吾:1.5
30豊川 雄太:2.0、8石毛 秀樹:2.0
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.5、16関戸 健二:2.5、27塚川 孝輝:2.5、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、6竹田 忠嗣:2.5、19片山 瑛一:2.5
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:33張 碩元(チャン・ソグォン)
MF:5渡邊 一仁、7伊藤 大介
FW:10大竹 洋平、11三村 真、20藤本 佳希

途中交代

8石毛 秀樹→5渡邊 一仁:3.0
27塚川 孝輝→7伊藤 大介:2.5
24赤嶺 真吾→20藤本 佳希:3.0

 

A:山口

監督

カルロス・アルベルト・マジョール(カルロス・マジョール):2.5

スタメン

27大石 治寿:2.5、8小野瀬 康介:2.5
5佐藤 健太郎:2.5、29三幸 秀稔:2.5
6前 貴之:3.0、2宮城 雅史:3.0、21廣木 雄磨:3.0
4福元 洋平:3.0、3渡辺 広大:3.0、16朴 璨鎔:3.5
1村上 昌謙:3.5

リザーブ

GK:33山田 元気
DF:18香川 勇気
MF:11鳥養 祐矢、14高柳 一誠、40小塚 和季
FW:7岡本 英也、13米澤 令衣

途中交代

1村上 昌謙→33山田 元気:2.5
16朴 璨鎔(パク・チャニョン)→40小塚 和季:2.0
2宮城 雅史→7岡本 英也:3.0

2、得点経過

H:岡山:1-0:24赤嶺 真吾(30豊川 雄太)

 岡山が、ビルトアップの所で、ドリブルを絡めて繋いでいきます。14喜山 康平がフリーで受けて、前へスペースがある中で、裏へのスルーパスを通します。GK1村上 昌謙が飛び出すも30豊川 雄太が先に触ります。このボールが、24赤嶺 真吾への絶妙な浮き球のラストパスになります。24赤嶺 真吾が、このボールを頭でゴールに突き刺して、岡山が先制というゴールでした。

 山口の中盤にスペースがあるという山口の戦術的な弱点を上手く突いての得点であったと思います。19片山 瑛一と14喜山 康平の左右の両CBが、この部分を上手く突いたパスとドリブルは、素晴らしかったと思います。リサーチは勿論あったかとは思いますが、しっかりそこを突けた事を考えてもチームとしてしっかり戦えている事の証左であると思います。

H:岡山:2-0:24赤嶺 真吾(7伊藤 大介)

 山口のスローインの繋ぐ所で、岡山がプレスに行き7伊藤 大介がトラップから蹴ろうとする山口の選手から体をボールに当てます。この毀れ球が24赤嶺 真吾の下へ転がり、24赤嶺 真吾への寄せもなく、コースを見切った24赤嶺 真吾が迷いなく、利き足とは逆の左足でシュートを放ちます。これが地を這うシュートで、33山田 元気も飛びつきますが届かず、岡山が追加点というゴールでした。

 この時間帯でもしっかりプレスに行くという岡山らしいプレーから得点に繋がりました。岡山のハードワークが生きている形で、前線に放り込みたい山口のサッカーをある程度抑える素晴らしいプレーであったと思います。こういったプレーを夏場でより苦しくなると思いますが、続けて負けなしを継続の原動力として6位以上を目指して欲しいです。

A:山口:2-1:40小塚 和季(8小野瀬 康介)

 楔形パスやドリブルで、岡山のエアポケットで、繋いでサイド深くまで侵入してきた山口。その流れからフリーの選手を作られると、40小塚 和季が落ち着いて受けてからのターンでのミドルシュートを放ちます。振り返りからのシュートですので、感覚で打っていましたが、迷いなく左上隅に突き刺した素晴らしい軌道のゴールであったと思います。

 確かに40小塚 和季のシュート技術を褒めるべきかもしれませんが、J1に上がればこういった失点は増えてくると思いますし、前の山口のパスの繋ぎの所をどう抑えるか。ここは、今後J1を目指す上で大事な所かと思いますし、チームとしてしっかり修正して次こそは、完封勝利出来る様に頑張って貰いたいです。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

A:山口

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

文章評

 団子状態の混戦に参戦を目指す山口を迎える9試合負けなしの岡山。岡山は、勝てば7位。4点差以上の勝利で6位。勝ち点差はほぼなく、順位だけではあるが、PO圏へ近づく挑戦権を得てこの試合に臨みました。前回との対戦と違いカルロス・アルベルト・マジョール(カルロス・マジョール)監督の目指すサッカーが浸透してきて、内容が向上している難敵でした。そういった相手にどれだけ戦えるかという試合。試合内容の方は、まだまだ好調を維持できそうだという強い手応え感じる事ができる力強い勝利であったと思います。まだまだ改善すべき点はあるものの勝利する事ができて良かったです。

 さて、この好調を振り返る上で、大事な点は、連勝中で勢いのあった水戸、金沢、山口の3チームとの戦い方を考えると面白いと思います。この3チームに共通する点は、攻撃と守備が分担がはっきりしているチームという事です。この試合の山口に関しては、パスサッカーであるポゼッションの要素こそ含みますが、ある程度守備からリスクの少ないパスでの崩しを目指します。最初の水戸に関しては、前線のスピードタイプとタワータイプの個性的なストライカーを上手く抑えて、水戸に攻撃をほぼさせませんでした。ポイントとしては、出しどころをしっかり抑えて、自由にさせなかった。これは大きいと思います。24赤嶺 真吾が、プレスの判断と組織的連動性のバランスを上手くとっている事がそれを可能としています。これは、金沢戦と山口戦でも共通していて、最後までその運動量は衰えず、判断に課題のある20藤本 佳希が出てくるまで、非常に機能していました。この辺りが、18ニコラス・オルシーニが、この試合で、ベンチ入りできなかった理由かとは思いますが、得点力を考えると、早い段階でのベンチ入りも十分あると思います。
 また、もう1つのポイントは、この山口戦でのDHの働きと言えると思います。いて欲しい所にしっかりいる。攻守での存在感は、際立っています。技術的なミスも目立ちますが、運動量も多く、セカンドボールの回収や、守備のコースをしっかり切る事ができています。受け手としても出し手としても重要な選手で、攻守の要であるDHに適していると思います。そもそもこの2人がさぼっていれば、バイタルエリアが開きますし、攻撃も単調になってします。まだまだ、その判断であったり、奪取力といった部分で、好守に課題があるもののチームの好調を陰で支えているのは、この2人かと思います。前線と最終ラインとをしっかり繋ぎ、左右WBと巧く連携をとり、チームとしての一体感を生み出せています。

 また、7伊藤 大介の途中出場に関して、プレビューで、批判的な文章を書きましたが、この試合では、一定の効果があったかと思います。ポジショニングと高い技術による崩しの形を作るチャンスメークで、貢献できていたと思います。30豊川 雄太や24赤嶺 真吾といったストライカーの動きをしっかり察知し、上手く活かせていたと思います。2点目も判断の良いプレスからパスをブロックし、毀れ球が24赤嶺 真吾の下へ転がった事で、生まれました。ただ、やはり個で、仕事できる力をある程度持った選手の方が、流れは変えやすいので、リードされた場面では、10大竹 洋平を選択する事にはなる可能性は高いかと思います。金沢に勝てなかったのは、引いてバランスをとられた守備組織を崩せなかったからであり、先制できた点が大きかったと思います。点がとった試合で、負けがないのもこういった部分が、関係しています。次節は、守備が堅い長崎という事で、どれだけ戦えるかというのは、非常に楽しみな反面不安がありますが、今の岡山には8石毛 秀樹と24赤嶺 真吾といった選手が躍動し、十分勝機あるかと思いますので、楽しみですね。

試合評

MOM:24赤嶺 真吾(岡山)
MIP:40小塚 和季(山口)
満足度:6点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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