
見当
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よしお
2010年08月08日 12:34 visibility62
金曜日に六本木に行ったときのこと。
目的は国立新美術館で行われている「オルセー美術館展」でした。
土日はとても混むから避けたいし、
最近では金曜日に20時まで開演している美術展が多いので、
今回はそれを利用することにして、
仕事を終えて18時30分には美術館に到着しました。
この見当ならゆっくり絵を観られるのでは思いました。
ところがです。
入り口付近に近づいてみると、長蛇の列ができていて、
案内には入場までに30分以上はかかりますとの掲示が・・・
がーん、これじゃあ早くても入れるのが19時で、
観られる時間は1時間しかないじゃないか。
作品点数は100点以上あるから、1作品につき30秒程度じゃん・・・悲しすぎる。
どうしよう?
あきらめて帰る?
それともがんばって待つ?
あきらめるにしても、会期自体が来週末までだから、また来れるのかなぁ?
土曜日とかも行けなくはないけど、土日は今日以上の混雑が予想されるし・・・
で、結局、わざわざ六本木に来てまでそのまま帰るのはしゃくだったので待ちました。
ディズニーランドには最近行っていないからあのときのことを思い出しながら、
ラーメン屋で並ぶときもこんな感じだったかなぁと確認しながら、
試合観戦のためにスタジアムで待っている人より、状況は楽だからと自らを鼓舞しながら、
ええ、待ちました。
そして入り口を通れたのが19時10分。
結局50分ほどしか時間がありませんでしたが、
展示されていた絵はどれもすばらしいものでした。
100点あまりの作品を主に時代ごとに分類して、
クロード・モネらの最後の印象派から、
スーラと新印象主義、セザンヌとセザンヌ主義、ロートレック、ゴッホとゴーギャンと続き、
さらには、ポン=タヴェン派、ナビ派、ルソーまで。
なかでも特に印象的だったのは、
セザンヌの「台所のテーブル(籠のある静物)」だったでしょうか。
描かれたものそれぞれの存在感が抜群だったように思います。
それから、ゴッホの「ゴッホのアルルの寝室」でしょうか。
青色の壁と対比するように、赤や黄色を多用した椅子やベッドなどの色彩が一体となっているように感じました。
それにしても、混雑している美術館というのは本当に滅入るものです。
まず、解説を確認することができない。
次に、絵の全体像をなななか観ることはできない。
さらに、マイペースで進むことができない。
つけ加えて、人ごみに居るというそれだけで酔ってしまう。
鑑賞し終わった頃には、何だかとっても疲れ果ててしまったように思います。
そもそも、5月から行われているこの美術展。
しっかり前売りでチケットを手に入れ、大いに楽しみにしていたのに。
長くやっているからまだ大丈夫だろうという安心感が、
とんだ見当違い招く結果となってしまいました。
もっと早くに来るべきだったんだよな。
会期も押し迫った日に来ると、どうしてもこういうことになるんだよなと猛省しきりです。
みなさんのお近くの街にこの美術展が回った際には、
計画的に行かれることを、ぜひご検討ください。
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- 事務局に通報しました。
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