☆夏は終わらない2020 高校野球独自大会より~栃木県勢初の甲子園勝利校・宇都宮高校~
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鶴丸 深志’
2020年08月06日 21:00 visibility708
宇都宮商が鳴尾球場での全国大会に初めて参加した次の年大正13年8月1日、宇都宮中が関東大会決勝に進出し、陣野-酒井のバッテリーと鍛えられた守備で、前橋中を延長11回の末、4 - 3 とサヨナラで破り、栃木県チームが2年連続の関東大会制覇と全国大会出場の快挙を成し遂げた。
宇都宮中は9回裏、3番・馬場が 2 - 3 のカウントから鮮やかなセンター前クリーンヒットを放って勝利を呼び込んだ。馬場は、感激のあまり1塁ベースを踏むことを忘れ、監督に怒鳴られてようやく1塁に達したというほど感動的な幕切れだった。
さあ、全国大会だ。
「甲子園」-その後、野球を夢見たすべての球児にあこがれを抱かせた球場が、6万の大観衆を収容するスタジアムが、東洋一という偉容で宇都宮中ナインを出迎えた。大正13年8月1日、奇妙な一致だが宇都宮中が全国出場を決めた関東大会決勝のその同じ日に、甲子園は、完工式を挙げていた。
8月13日。第10回全国中等学校野球大会が、その甲子園で始まった。宇都宮中は1回戦不戦勝で2回戦に佐賀中と対戦。打撃戦の末 10 - 7 と勝利を収めた。
栃木県の、関東大会での初勝利と、全国大会での記念すべき初勝利の栄誉を、宇都宮中は永遠に手にしたのである。3回戦は鳥取一中と対戦、4回に大量4点を奪われ、終盤猛追したが一歩及ばず、4 - 5 で2勝目は成らなかった。
~栃木県高等学校野球八〇年史より一部引用~
宇都宮高校は栃木県宇都宮市に所在し、1879年(明治12年)に栃木中學校として創立され、栃木県内の旧制中学校を前身とする高校の中では最も長い歴史を有する男子校で、栃木県内屈指の進学校である。敷地が広く、JR日光線が校庭を横切っている。
野球部は1896年(明治29年)に創部された栃木県内最古の歴史を有する。
甲子園には、甲子園球場で初めて開催された1924年(大正13年)夏の第10回全国大会に初出場し、栃木県勢としての初勝利を挙げ、栃木県高校野球史に輝かしい一頁を刻んだ。それ以降、甲子園から96年遠ざかっている。
夏の全国大会予選には、栃木県勢としては真岡中(真岡)に次いで、1919年(大正8年)の第5回大会予選(関東大会)に初参加した。結果は、千葉師範に 6 - 10 で敗退となった。
夏の予選初勝利は、翌年の第6回大会予選(関東大会)で、千葉中(県千葉)に 6 - 2 で勝利した。
夏の予選通算成績は96勝99敗、優勝1回、準優勝1回である。
伝統ある宇都宮高校の甲子園復活に期待したい。
以上です。
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