☆105回目の夏 ~北海道最古の高校野球部・函館商業~
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鶴丸 深志’
2023年06月27日 06:00 visibility1300
北海道での野球の始まりは、1876年(明治9年)に札幌農学校(北海道大学)が開校し、クラーク博士とともに米国から来日した教師のD・ペンハローが生徒にベースボールを手ほどきしたのが最初とされている。
その後、中等野球が最初に行われたのは函館である。1898年(明治31年)に函館商で野球部が創部され、1899年(明治32年)には函館中(函館中部)で創部された。1906年(明治39年)には函館商と函館中の試合が行われた記録が残されている。
札幌においては、1901年(明治34年)に札幌農学校で野球部が創部されたのを契機に、北海中(北海)、札幌一中(札幌南)、北海道師範学校でも野球部が創部され、各校の間で対抗試合が行われた。
しかし、1908年(明治41年)から1909年(明治42年)にかけて札幌一中と北海道師範の応援団同士で紛争が起こり、北海道庁により対抗試合禁止令が出された。そのため、北海道勢は1915年(大正4)年に始まった第1回全国中等野球大会の予選に参加する事ができなかった。そんな中でも、函館商などは東北に遠征し対抗試合を行うなど、野球熱が衰えることはなかった。
1920年(大正9年)になって、夏の大会を主催する大阪朝日新聞社が北海道庁に働きかけをするなどの努力が実り、第6回夏の全国大会北海道予選が開催される運びとなった。
北海道最古の野球部である函館商が、夏の北海道大会函館地区1回戦で函館高専と対戦し、11 - 1 (6回コールド)で勝利した。
函館商業は北海道函館市に所在し、1886年(明治19年)に函館商業学校として創立された。
野球部は1898年(明治31年)に創部され、北海道最古の歴史を有する。
夏の全国大会予選には、1916年(大正5年)の第2回大会予選(東北大会)に北海道勢として初めて参加した。結果は、仙台二中(仙台二高)に 13 - 23 で敗退となったが、津軽海峡を越えて記した北海道勢の夏の第一歩であった。
夏の全国大会予選初勝利は、1919年(大正8年)の第5回大会予選(東北大会)で、仙台二中に 11 - 2 で勝利した。
夏の全国大会予選通算成績は99勝98敗3分、優勝1回、準優勝3回である。
甲子園には、1923年(大正12年)の第9回大会に一度だけ出場しており、佐賀中(佐賀西)に 6 - 5 で勝利し、甲子園初出場で初勝利を挙げた。
甲子園通算成績は1勝1敗である。
輝かしい歴史と伝統を誇る函館商業の甲子園復活に期待したい。
以上です。
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