☆105回目の夏 ～広島県最古の高校野球部・広島国泰寺高校～

広島県で最も早く野球が行われたのは広島中(広島国泰寺)で、1889年(明治22年)頃であった。同じ頃、広島師範でも野球が行われ、この2校が草分け的存在といえよう。1897年(明治30年)には広島中が山口に遠征して岩国中(岩国)と試合をした記録が残っている。
この頃には、広島商、福山中(福山誠之館)、尾道商、呉中(三津田)、三次(三次)、日彰館中(日彰館)、修道中(修道)、明道中(閉校)、仏教中(崇徳)などで次々と創部された。
当時は広島中が最も強く、1907年(明治40年)に開催された岡山の第六高等学校主催の近県中等野球大会で優勝している。
1911年(明治44年)には広陵中(広陵)で野球部が創部され、大正に入ると広島中、広島商、広陵中が強豪校となっていった。
1915年(大正4年)の第1回全国中等学校優勝野球大会の山陽予選には、広島中、広島商、福山中、明道中、修道中の5校が参加し、広島中が優勝、記念すべき第1回全国大会に出場した。
広島中は初の全国大会の開幕試合に登場、高校野球の歴史の扉を開いた学校である。

広島県最古の野球部である広島国泰寺高校が、夏の広島大会2回戦で広島商業と対戦し、1 - 8 で敗退となった。

広島国泰寺高校は広島県広島市中区に所在し、1877年(明治10年)に広島県中学校として創立された歴史を有する。
野球部は、1889年(明治22年)に創部され、広島県最古の歴史を有する。
甲子園には、夏1回出場、甲子園通算成績は0勝1敗である。
夏の全国大会予選には、1915年(大正4年)の第1回大会予選(山陽大会)に、広島県勢としては広島商、福山誠之館、修道、明道中(閉校)とともに初参加した。結果は、修道中に 10 - 1、広島商に 3 - 1 で勝利し優勝、全国大会出場を果たした。
全国大会では開幕試合に登場し敗退。その後、春夏通じて1度も甲子園出場がなく、全国で最も甲子園から遠ざかっている高校である。

輝かしい歴史と伝統を誇る広島国泰寺高校の活躍に期待したい。

以上です。