
☆【Homage版】『おおきく振りかぶって』のモデル校 〜浦和西高校観戦記〜
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鶴丸 深志’
2025年11月10日 13:00 visibility378
私が崇拝してやまない、ラボーラの偉大な先輩であるBlack先生が書かれた「大きく振りかぶってのモデル校」というラボーラ史に残る名作連載記事に感銘を受け、恐れ多いと思いつつ筆を執ることにした。
『おおきく振りかぶって』は、作者のひぐちアサさんの母校・埼玉県立浦和西高校をモデルにした野球マンガである。
この作品は、埼玉の県立西浦高校を舞台に、新設野球部に所属する1年生10人が甲子園出場を目指す物語である。中学時代のトラウマを抱えた投手の主人公、三橋廉 は球は遅いものの抜群の制球力と独特のストレートを持つ。データを基にしたリードをする頭脳派捕手の 阿部隆也 とバッテリーを組み、女性監督の 百枝まりあ やチームメイトとの関係を築きながら成長していく。また、チーム全体も練習や試合を重ねることで結束を深め、県大会での勝利を目指して奮闘する。従来の野球マンガとは異なり、主人公が内向的で自信に欠ける性格であることや、心理描写に重点を置いた構成が特徴となっている。また、試合だけではなく、日常生活や人間関係の描写を丁寧に描いている。
これまでの野球マンガと違った表現方法になっているのは、ひぐちアサさんが中学、高校とソフトボール部に所属し、大学ではスポーツ心理学を専攻しているからであろう?
ひぐちアサさんが野球マンガを描こうと思ったきっかけは、高校時代に遡る。知り合いもいたすぐ近くの市立浦和高校が甲子園に出場して「さわやか旋風」と騒がれ、全く注目されていなかった普通の高校がベスト4に進出する快進撃に心を打たれ、その感動をそのまま込めて、『おおきく振りかぶって』が生まれたようだ。
余談ですが、マンガ『エースをねらえ!』の県立西高のモデル校も浦和西高校なのである。こちらも、作者の山本鈴美香さんの母校が浦和西高校だからである。
『おおきく振りかぶって』のモデル校となった浦和西高校の試合を観戦することで、Black先生へ日頃のお礼ができるのではないか?と思い、さいたま市民大会南部地区高校野球大会が行われる市営浦和球場(アイル・スタジアム浦和)に向け、セカンドカーとして納車されたばかりのレクサスLBX“Elegant”を走らせた。
埼玉県立浦和西高校は埼玉県さいたま市浦和区に所在し、1934年 (昭和9年)に埼玉県立浦和第二高等女学校として創立され、1950年(昭和25年)に埼玉県立浦和西高等学校と改称、男女共学化された。県立校では数少ない私服校として人気が高く、県内有数の進学校である。
野球部は1999年(平成11年)に創部され、ユニフォームはアイボリーホワイト、胸には赤い筆記体で「URANISHI」と書かれている。左袖には校章、右袖には野球王国の証「埼玉」の文字が付されている。黒い帽子にはオレンジ色で「U」と「N」が交わるマーク、黒いストッキングには赤の3本線が入っている。マンガの西浦高校のユニフォームとほぼ一緒だ。
夏の全国大会予選には、1950年(昭和25)の第32回大会予選(南関東大会)に埼玉県勢としては、熊谷、県浦和 、県川越 、深谷商、埼玉師範、不動岡、本庄 、市川越 、所沢、松山、浦和商、豊岡、春日部、大宮、都北、大宮工、川口工、浦和商二部 、川口 、川越工、与野、浦和二部、市浦和、熊谷商、幸手桜 、町立志木、杉戸農、聖望学園、正明、岩槻商 、川越総合、熊谷農、鴻巣、進修館、秩父、秩父農工科学、羽生実、慶応志木、児玉、飯能に次いで、大宮商とともに初参加した。結果は、初戦で大宮に 3 - 15 で敗退となった。(※この年は同好会等で参加か? 以降は2000年になるまで参加せず)
夏の全国大会予選初勝利は、2003年(平成15年)の第85回大会予選で、狭山経済に 21 - 8 で勝利した。
夏の予選通算成績は12勝26敗である。今年の夏の予選では、創部以来初のベスト32入りを果たした。
試合の方は、夏の予選通算勝利数103勝を誇り、今春のセンバツ大会4強の浦和実業を相手に、終始苦しい展開となり、0 - 14 の5回コールドで敗退となった。
『大きく振りかぶって』のモデル校、浦和西高校の飛躍を期待したい。
以上です。
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