神々しい決戦でした
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spa
2022年04月10日 08:34 visibility405
こんにちは
昨日、WBA王者の村田諒太とIBF王者ゲンナジー・ゴロフキンの世界ミドル級王座統一戦がさいたまスーパーアリーナで行われましたね。
Amazonプライムの生配信で観てました。
世界的レジェンド、ゴロフキンが初来日。そしてこの試合はチャンピオン同士の戦いではあるものの、オリンピック金メダリストでもある村田が世界的伝説になりつつあるゴロフキンにどこまで通用するのか、という見方をされているタイトルマッチであることは否めませんでした。
それにしてもゴロフキンはどこまでも紳士で、リングでは強いけどそれ以外はちょっと・・・・みたいなボクサーにありがちなそんな姿は微塵もなかったですね。威厳、風格、そして実力。まさにスーパーです。
この試合が挙行される前は、試合が決まっては何度もコロナ禍に振り回されて延期になり、結局前戦からゴロフキンは一年半、村田に至っては約二年のブランクを作ってしまう羽目になりましたが、その間うまく調整出来たのか、リングに上がった村田は緊張感こそあれ、状態は良さそうに見えました。
そして両雄が向き合い、コングが鳴る前は僕も久しぶりに胸が高鳴り、固唾を飲みました。
展開としてはとにかく序盤からゴロフキンにペースを掴まれたら、そこから村田が挽回するのはきつい。村田としてはもう1ラウンドから勝負をかけるつもりで行ったと思います。
試合開始からいきなりスピードも威力も充分なゴロフキンのノーモーションのジャブが村田の顔を跳ね上げる。これまでにはあまり見ない村田の姿に早くも観客席からも緊張感が漂いますが、村田も怯まずガードを固めながら前に出て右ストレートを上下に散らし、返しの左フックもスムーズにゴロフキンに届く。村田のパンチもスピード・力感ともに充分で、村田のかける重圧にゴロフキンが下がりながら応戦する形になりました。1ラウンドはゴロフキンの正確なパンチが村田にヒットしていましたが、村田のパンチもゴロフキンを捉えていた。とりわけボディーへの右ストレートは有効で、浅いながらもゴロフキンの顔面にも数発はヒット。ブランクや年齢の影響なのか、いつになくゴロフキンの出足も鈍く、これは村田自身が望んだ展開に持っていけてるんじゃないかと思った。2~3ラウンドと同じ展開で試合は進みますが、村田のボディーブローが有効で、むしろゴロフキンの方がきつそうに見えました。息も上がっていたし、これはゴロフキンの衰えというよりも村田の状態が良かったのだと思う。何はともあれ予想以上に村田が善戦していたことは間違いなく、そのまま4ラウンド終わった時点で僕は正直、これは村田勝てるぞ!と思いました。
が、5ラウンド。
それまで、ゴロフキンの前進を止める為に村田はいつも以上にスタミナを使っていたのでしょう。やや村田がペースダウンしたところをゴロフキンが逃さず、今度はゴロフキンが前に出て的確なパンチを当て始めます。村田も致命打は貰わずに応戦していましたが、ゴロフキンの正確なパンチで徐々に村田はダメージを溜め始めてしまいます。とりわけ軌道や角度を変えて、村田のガードが空いてるところに吸い込まれるように放つゴロフキンのパンチがどうしても村田に当たってしまってました。顎だけじゃなくテンプルや、時には耳の裏も狙って打ってましたね。スピード・パワーでは村田はゴロフキンに肉薄しましたが、この辺の技術差は試合が後半になるにつれ顕著になっていきましたね・・・・
それでも村田は粘って、決してゴロフキンの一方的な展開にはさせないボクシングをしていましたが、9ラウンド、ダメージを抱えた村田が必死に応戦していたところをゴロフキンの右フックが村田のテンプルを襲い、三半規管を揺らした村田が崩れるようにダウンすると共に、コーナーからタオルが投げ込まれました。
日本最大のボクシングイベントがここで幕を下ろしました。
試合後、村田を讃えたゴロフキンが自身のガウンを村田にプレゼント。これはゴロフキンが村田を認め、敬意を称したということだと思います。
とてもいい試合でした。
村田は予想以上にゴロフキンを追い詰めたし、40歳のゴロフキンが逆に中盤からペースを上げて村田を倒してしまったことには感嘆しました。
ゴロフキン15億。村田6億。
推定される両者のファイトマネーですが、それに相応しい神々しい戦いでした。
ナイスファイト!
spa
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- 事務局に通報しました。
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