夏休み自由研究〜大洋球団
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仲本
2010年08月29日 21:03 visibility856
ついこないだまでプロ野球セントラルリーグでは復刻ユニ祭をやっていました。黒虎も悪くはないのですがなにせ古すぎる。わたしにとっては「横浜大洋」が一番懐かしく思えました。
正直、阪神が大洋にしか勝てる気がしなかった時期とちょうど重なってるので(逃
さて、こんな本を見つけてきました。
東京ドームでは都市対抗野球が行われていますが、横浜大洋の大洋たるゆえんの親会社、「大洋漁業」の野球部は、戦後の数年間、ノンプロのチームとして活動していました。下関市代表として都市対抗にも出場した経験がありました。
後にプロ球団を持つような経営者の号令一下でできあがったチームですから弱いはずがない。当時の社会人野球激戦区の九州・関門地区にあってあっという間に頭角を現し、西日本屈指の強豪といわれました。しかし都市対抗本戦ではなぜかあまり勝ち運に恵まれませんでした。
この本は当時の新聞記事をはじめとした資料から試合経過をできる限り拾って構成された労作です。
しかし知らないチームの知らない試合を文章で長々と読んでイメージするのはなかなか辛い(笑)、この本の読みどころはむしろ一企業の野球部の消長を通して当時の世相や社会情勢がかいま見えるところにあります。
1948年、大洋漁業も出場した第19回都市対抗野球の開会式ではこんな祝辞が披露されました。
「米国野球協会は本大会を日本のアマチュア代表の決定戦たることを正式に承認する」
そんなもん承認される筋合いないわボケぇ、と一瞬思いますが、当時はGHQによる占領統治下。野球の全国大会を開催するにしてもお伺いを立てる必要がありました。
ユニフォームに記された「まるは」マーク、これは大洋漁業となる前、「林兼商店」という社名に由来します。「は」は「はやしかね」の「は」というわけ。
夏休みももうすぐ終わりです。宿題の自由研究に悩んでいる子供さんがいたら、迷わず「野球を調べなさい」ということをお勧めします。いい大人がはまるほどの資料が山のようにありますから…。
(参考:『大洋ホエールズ誕生前!林兼商店野球部から大洋漁業野球部まで』佐竹敏之/文芸社/2009年)
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