夏が始まり終わる場所~京都大会・わかさスタジアム

  • 仲本
    2019年07月06日 20:22 visibility703

 

 

夏の全国高校野球選手権大会は今年が101回目。元号も改まったことだし、気分も新たに地方大会の開幕戦を狙ってみることにした。京都大会の行われるわかさスタジアム(西京極球場)最寄りの阪急西京極駅を降りると、ちょうど開会式に出ていた選手たちが帰るのと重なって混雑していた。

 

開幕戦は宮津高校と向陽高校の組み合わせとなった。宮津市は京都府北部、日本海に面し、日本三景の一つ・天橋立がある。宮津高校は明治36年に創立した京都府立四中の流れをくむ。向陽高校は京都市の南隣にある向日(むこう)市にある。こちらは昭和50年創立と比較的新しい。京都とはいえずいぶん離れた学校同士の対戦となった。

 

球場に入ると向陽高校の試合前のノックが行われていた。見るからに部員の数が少ない。本塁近くでノッカーの補助をしているのが背番号13番と14番で、15番以降の選手がいないのだ。今年の地方大会参加校は3730校、これは16年連続の減少で、35年前と同じくらいの水準だ。35年前といえばちょうど私が高校野球を見はじめたころだから、結果的には隆盛と衰退を見てきたことになると思うと寂しくなる。

 

開幕日ということで試合前に京都府知事の始球式が行われた。場内アナウンスによれば高校野球経験者で投手だったという。ずいぶんハードルが上がったような気がするが大丈夫かと思って見ていると、投球はきれいに構えた捕手のミットにおさまった。

 

先攻・向陽高校は四球を足掛かりに二死1,3塁のチャンスを迎えるが5番(背番号6にしては横に大きい選手だった)が倒れて無得点。おそらく地力に勝るであろう宮津は1回裏、長打でチャンスを作るとタイムリーエラーで1点を先制した。

 

向_陽 000 100 0/1
宮_津 102 011 3x/8
(7回コールド)

 

向陽は毎回のように走者を許しながら、先発の背番号10が完投した。野手として出場していた背番号1の選手が試合途中で負傷交代というアクシデントもあった中、コールドゲームとはいえよく粘ったと思う。宮津の先発は背番号7、こちらも完投。向陽としては立ち上がりまだ球がばらついていたところを攻めたかったが、3回までノーヒットと捉えられなかった。安打数は向陽3、宮津12。失策は向陽5、宮津2。このうち2つが7回に出ていずれもタイムリーエラーとなり、点差をつけられてしまった。最後はライトオーバーの長打で決着した。

 

(宮津高校のユニフォームはアンダーシャツはエンジ。しかし胸マークはオレンジ色といっていい明るい色だ。校章の下にローマ字で「MIYAZU」と入っている。京都の学校にはわりと抽象的な図案で「高」の字が入っていない校章が多い印象)

 

(向陽高校、1回の攻撃前。年々、観戦時にこういう少人数のチームにあたることが増えてきた)

 

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