通り過ぎた夏

  • 仲本
    2022年08月21日 12:41 visibility218

夏の終わりは寂しいが、さりとて今までの人生で夏に楽しい思い出があったか、というとそんなでもない気がする。年頃の女子たちと水着でキャッキャとか、ほぼなかったなあ…。

 

11時前に甲子園駅に到着する電車に乗った。ふだんなら車内から「あ、この人も野球観に行くんだな」という雰囲気が出ている人がたくさんいるのだが、なんとなくそういう人が少ないような気がした。駅から球場へ続く歩道には、それでも人が帰ってきたように思える。

 

心配された入場券も、レフト外野席なら少し当日売り出しがあるようだ。

 

うっかりしていたのだが、準決勝第一試合の開始は9時だった。人が少ないわけである。東北勢同士の対戦はすでに大勢が決した後だった。

 

例年、球場前には歴代優勝校の校旗がずらりと並んでいるのだが、今年はそれはないようだ。これも人をあまり刺激しない(?)ための配慮なのだろう。

 

高校野球グッズショップをひやかしてみる。春には見当たらなかったペナントなど校名グッズが復活していた。48年ぶり出場の広島・盈進高校のものはさすがにといおうか、軒並み売り切れていた。こちらも久々に出場の島根・浜田高校のものは残っていたが、こういうものは集め出すときりがないのと、結局保管に困るので買うのはやめておく。

 

球場外をぐるりと一周する。こちらは第二試合の開始を待つ三塁側アルプススタンドの入場口前。下関国際高校の応援団だ。こうしたテントが設けられるのは暑さ対策だろうが、もしかするとこういう試みは今年が初めてかもしれない。

 

隣の素戔嗚神社にお参り。今年は一般入場も可能になったことのお礼である。

 

そもそもこの日は午前中に大阪市内で用事があり、そのまま帰ればいいものをなんとなく阪神電車に乗って球場前まで来てしまった。あまり家を空けることもできないので、入場はせず、午後から家で第二試合を観戦することにした。

 

なんというか、近年「推し」のいなくなった甲子園大会。オールドファンにとってせめてもの慰めなのは、「工藤以来41年ぶり」とか「宇部商業以来37年ぶり」というワードがちょこちょこ出てくるくらいである。

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