話題校・耐久~高校野球近畿大会

  • 仲本
    2023年10月28日 23:11 visibility549

 

高校野球秋季近畿大会は大阪・大阪シティ信金スタジアム(舞洲)で開催中。各府県大会上位の16校によるトーナメントは28日に1回戦残り2試合と準々決勝1試合が行われた。

出場校は近年おなじみの面々が並ぶ中、和歌山からは1位の耐久が40年ぶり、2位の田辺が52年ぶりと久しぶりの出場校をそろえてきた。とりわけ耐久は校名と校史の意外さから注目を浴びた。

 

行かねばなるまい。一部マニアのためにも。

 

初戦の相手は兵庫3位の社高校。うん、なんとかなるのではないか?

 

 

近畿大会は甘くない。公立とはいえ直近3季連続で甲子園出場している社高校、盗塁を絡めてチャンスを作ると2回にタイムリーで先制、3回にも一、三塁から一塁走者がスタート、挟殺プレーの乱れを誘って三塁走者がホームイン。機動力を見せつける。

 

耐久打線は4回に初ヒット。二死3塁から四死球でつないで満塁とする。続く打者がフルカウントから三遊間をゴロで破って二者を迎え入れた。一塁側スタンドのあちらこちらから拍手がわく。和歌山の人は野球好きなんだなあと思う。舞洲、結構遠いよ。

 

 

県大会優勝の立役者となった耐久のエース右腕・冷水(しみず)投手だが、この日はきわどいところを突いたボールが外れて5回で5四死球とやや苦しい。6回に1点勝ち越されてなお一死1,2塁、7回も無死1,2塁とピンチを背負ったが後続を打たせて取った。

 

うまい配球で耐久打線を6回まで3安打に抑えていた社エース・福田投手は、後半になってさすがに制球にばらつきが出てきた。8回、耐久は初めての連打。3番打者はフルカウントから四球を選んで一死満塁。耐久に最大のチャンスが巡ってきた。

 

 

4番・岡川にも3B-0とカウントを悪くしてしまい、ストライクを1つ取った後の5球目。

狙いどころの一球をたたくと、打球は背走するセンターの頭上を越えた。走者一掃で5-3と逆転。

 

後攻の社は8回二死から1,2塁と迫るが無得点。9回も連打で一死1,3塁。社の攻撃は2回から9回まで毎回得点圏に走者を送っている。

 

 

この日3打数3安打と大当たりの7番・竹田をセンターフライに打ち取ったが、三塁走者は還って1点差。

二死1塁で試合再開。社はここでも盗塁を敢行、これが決まって走者二進。さらに暴投で三進。結局打者も四球でまたしても1,3塁。

 

社は再び一塁走者スタート、捕手は二塁へ送球する。当然、三塁走者は本塁をうかがう。

挟殺が先か、本塁突入が先か。この試合さんざんやられてきたプレーだ。

最後の最後で耐久は2-6-3で手早く挟殺を完成させ、ゲームセット。

 

耐久 000 200 030/5

社_ 011 001 001/4

 

ベスト8に進んだ耐久には春の選抜・一般枠選出の目も出てきたが、今日のゲームを見た限り、もう少し打力・守備力がほしいようにも思えた。選抜独特の21世紀枠というものもある。田辺高校ともども、春の和歌山に吉報ははたして訪れるだろうか。

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