最悪の将軍

”最悪の将軍”  朝井まかて著  集英社
筆者の作品は初読み。
生類憐みの令などで評判は悪いのだが、
 実態があまり知られていない5代将軍綱吉の伝記。
短気で癇癪を起しやすい面はあるものの、
 戦国時代の名残りである腕力と乱暴が幅を利かせた時代に対抗し、
  儒教による平和主義と、弱き者に温情を与える治世を貫ぬこうとした。
名君とまでは言えないが、治政の前半は評価に値し、
 平穏な江戸時代の基盤を確立した事実は高く評価できる。
後半は人命より犬を重視した悪法のせいもあるが
 相次いだ天災や火事が原因で評価を落としたか?
彼の治政の間に多くの公家達は領地を倍増されたりで、
 江戸時代の将軍の中では最も勤皇であったようだ。
 

 

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