野の春

”野の春”  宮本輝著  新潮社
流転の海第9部、遂に完結編が出た。
 もっと早く読む予定だったが、何故かダイブ遅れてしまった。
 本篇では熊吾がつい伸仁に言ってしまった残酷な言葉が忘れられない。
  これはかなり伸仁にとってはショックだったかも。
 熊吾が伸仁に言いたいことはもっと他にあった筈だが
  ナカナカ思う様には話せないものなのだろうな(-_-;)
葬儀では懐かしい面々が熊吾への感謝を語る中、
 辻堂の薄情さにはガッカリさせられた。
  こういう人間が世の中では、かえって出世するのだろう。
   似たような人物を私も知っていますね。
    結局は小さい男だってことでしょう。
向上心があり自立していく房江の将来は明るいが、
 一方でどうしても幸福を掴めない女もいるようだ。
筆者がこのシリーズを書き終えたのが70才だから
 チョウド熊吾とは同年代。
  自伝を書き終えた心境だったでしょうね(^^♪

 

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