白椿はなぜ散った

”白椿はなぜ散った”  岸田るり子著  文芸春秋
見た目が冴えない男の子・貴と、フランス人の血が混じる少女・万里枝の幼少期から、
 大学生活での悲しい別れまでの物語。
  貴が彼女の髪の毛や爪を集める変質振りにはガッカリしたが
   幼稚園で奇異の目で見られる彼女を守る貴の優しさは頼もしかった。
中学高校大学と成長と共に距離ができて行く二人に寂しさはあったが、
  結局互いに気持ちを率直に伝えられないあまり、
  貴の仕組んだ罠が原因で彼女や友人をも失ってしまう。
 ラストの万里枝の手紙はあまりに切なかった。
 晴彦が思いのほか純粋だったところだけは救われたか・・・

 

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