なぎさ

”なぎさ”  山本文緒著  角川書店

筆者の作品は久々。

400頁近い長編だったが、登場人物が多く、

 最後がどうなるかあまり良く分からない感じが残った。

表題のように姉妹で海辺に「なぎさカフェ」を開き

 姉・冬乃のおいしくやさしい料理を出していく

  なんて話ではまったくなかった・・・

筆者の描く人物は概ね等身大でリアル。

 結構しっかりした百花みたいな人物もいるし、

  冬乃や妹・菫みたいな微妙な姉妹もいる。

モリは詐欺師に近く、関わりたくない人物。

佐々井君のブラックな会社も、

 違法なことをやってる会社ではなく、ありそうな会社。

芸人くずれの川崎君も

 結構周りにはいるような感じがする。

所さんのような温厚な人物の登場で救われたかな。

 

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