熱源

”熱源” 川越宗一著 文芸春秋

筆者の作品は初読みだが、良かった。

日露の狭間で翻弄されたアイヌ、樺太の諸民族の物語。

以前”ジャッカドフニ”でも読んだことがあったが、

 少数民族のアイデンティティというのは難しい課題。

物語中に出てくるリトアニアやポーランドも

 露独など大国の狭間で翻弄されたという点では同じ。

その意味で両者を対比させながら魂の熱源がどこにあるのか

 とても興味深く読めた。

南極大陸探検に向けた話は少々筋違いだったが、

 確かに犬ぞりを操れるアイヌは適任だったろう。

 

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