完璧を目指してミスを潰す

前回の投稿で、ミスを見越した作戦・指導について書いていましたが、なんかモヤモヤ感が拭えないのでまた書こうと思います。

 

またバッテリーでの考えになりますが、

三振を取るものが完璧で、バットにボールが当たってインプレーになることがミスだとすれば、そのミスになった部分を他の野手のプレーによってミスを帳消しにする。

これが理想的な打ち取り方だと思うのです。

 

ただ、ここで端から「バットに当てられることが前提」となれば、他の野手は非常にリソースを割かれることになります。

 

また、三振を狙う配球ができれば、打たせて取る配球も出来なくはないと思います。

逆に、三振を狙う配球ができなければ、打たせて取る配球ではなく、打ち損じを待つ配球というのが配球のケースになってしまうと思うのです。

 

打者を打ち取ることと、打者が打ち損じることは似て非なるものだと思います。

もちろん、どんなに配球が優れていても、状況によっては(1つの例を挙げればボール球を使うと見逃された場合にサヨナラ押し出しになるケース)、どうしても「打者の打ち損じを待つしかない」という配球を行ってしまうケースもありますが。

 

何が言いたいのかというと、

「完璧を目指せばその分のミスは軽度で済むので対処は容易いが、予めミスを認めて行えば、その際は既にリソースを割くということが前提になっているので、少しの綻びで対処ができなくなるので『防げたミス』がどんどん『防ぐことに支障が出るミス』になってしまい、挙げ句『守備がいっぱいいっぱいで対処できない』という状況になる」

ということです。

 

ヘンな話、後ろの野手7人というのはあくまでも「保険」なのです。平時で常に「保険」を使うことを前提にしているのであれば、相当なコストを掛けなければならないということです。

そのコストというのは具体的にいえば「投手」です。つまり、「いつまで経ってもこのチームは投手力が酷い」と言われるように、投手陣が脆弱なのです。どんなにアマチュアNo1ピッチャーをドラフトで獲得しても、奮わないというケースであったり、情報が無い状況で偶々勝てていたピッチャーも慣れが来てしまうとボコボコにやられる、とか。

 

そういえば、昨年、東京ヤクルトスワローズの小川泰弘投手がノーヒットノーランを達成した際、

「自身プロ入り後初の1試合2ケタ奪三振」

を達成したという記事を見かけました。

三振を奪うことで、守備のリソースが抑えられ、快挙に繋がったと見てよいものだと思います。

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