いつまで経っても後悔に苦しむ

アメトーークの「高校野球部芸人」を観てて、凄く楽しかったのだけど、

やっぱり「中学までと高校まででは違う」というワードで心にグサッと刺さってきてしまったし、

入部して15日で野球部を辞めた直後のクラスマッチの時のことを思い出してしまった。

 

クラスマッチでソフトボールの試合をしていて、ともかく左打席でも右打席でもバカスカ打ちまくった。中学時代のバッティングイップスが嘘のようにバットが出るのだ。

 

その試合で球審をしていた3年生の確か4番を打ってた先輩が私に声をかけてくれた。

 

「野球部に戻る気は無いのか?」

 

退部届を提出してしまった後だったことで引っ込みが付かなかった部分もあって、お断りをしたのだけれど、その戻るチャンスを自らフイにしたことに対する後悔が20年経った今でも襲ってくるのだ。

 

クラスマッチのちょっと前の運動会で1年生の同期の違うクラスの野球部員に

「誰?」

と言われて、

「自分はあなたのことを覚えているのにあなたは俺のことは覚えてくれていなかったんだな…」

という悲しい気持ちがあったのも野球部に戻ることに足が進まなかったこともあるかもしれないし、先輩方が自分のことを蔭で肥満児と揶揄していたり、他の同期のメンバーに対してその場に居ないときに彼の声が高いことを嘲笑したりしていたのを見ていたことで信頼関係を結べないだろうなと感じたこともあったかもしれない。

 

同期のメンバーに「誰?」と言われるくらい関係が希薄な存在だったわけだから、クラスマッチのソフトボールでバカスカ打ちまくったとはいえ入部してすぐに退部した1年生の私のことを知らないであろうレギュラーの3年生は本来ならば

 

「どうして野球部に入らなかったんだ?」

 

という反応になるのではないか。

それなのに、

 

「野球部に戻ってくる気はないのか?」

 

という言葉をかけてくれたのだ。

イヤな先輩だけじゃなく、自分のことを少しでも思ってくれた先輩だって居たのに、戻る選択肢を自ら棄てた。その時から今年でちょうど20年経ったが、今でも悔やんでいる。

 

ただ、過去は戻ることは出来ないので、今現在36歳にして高校同窓会の執行部に最年少で在籍していることを考えていくと、この高校野球を離れた3年間というのは、自分にとって人間関係を構築するためには必要な時間だったのではないかと納得はさせている。

それに、高校2年から始めた草野球のおかげでいろんな草野球仲間と知り合えて幸せじゃないか、と。

 

高校野球を「ただの野球の一つ」として純粋に野球だけを観ている分には楽しいのだけれど、

不意に「高校野球」と認識してしまうと高校野球を辞めたことや、戻るチャンスを自ら握り潰したことなど、

 

「やっぱり、自分の中で最も愛校心の強い母校の高校のユニフォームを着てプレーしたかった」

 

という後悔に押しつぶされそうになる。

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