カズ自身にとってはリスクの塊でしかない挑戦なのに、なぜ?

  • 2012年09月27日 20:33 visibility240

今回のフットサル日本代表入りは、リスクばかりが目につくチャレンジである。

 J1昇格の可能性を残す横浜FCを離れるのは、懐疑的な視線を誘いかねない。日本代表に正式に選出されても、どこまで活躍できるのかとの疑問もずっとつきまとう。ワールドカップで決定機を逃し、それが敗戦の原因となったりすれば、猛烈な批判にもさらされるだろう。

 そうしたものをすべて理解したうえで、カズはフットサル日本代表入りを目指している。

 映像で見たディフェンスのやり方を忘れた? 

 そんなはずがない!

 勉強は好きじゃないから、コートで覚える? 

 そんなはずもない!

リスクを恐れず……わずかでも残る可能性に賭ける!!

青いユニフォームを着る者の誇りと使命感は、誰よりも大きくて深い。日本代表としてのプライドと責任感は、いつだって胸に宿してきた。ありったけの情熱を注ぎ込んで、カズはフットサル選手としての自分を作り上げていくはずである。

「日本代表って言うのは、みんなが『オレも入りたい』って憧れる場所でなきゃいけない。同じ選手にも、サポーターにも、『なんだよ、このチームは』なんて思わせちゃいけないんだよね。代表に選ばれた人間には、それぐらい大きな責任がある」

 もう15年以上も前に話していた言葉が、瑞々しいままに蘇える。

 リスクを恐れてチャレンジを断念するよりも、代表に貢献できる可能性に賭ける。キングと呼ばれる男の挑戦には、わずかな打算もない。

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