ドイツW杯の総括 〜日韓W杯との比較
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ともじ歩
2006年07月27日 22:58 visibility37
ドイツ土産その3 サッカーボール模様の石鹸
日韓W杯のときは、決勝を含み、生で9試合見ることが出来た。
最初のころは、ただハイレベルの国際試合を観戦するという感じ
だった。しかし、3試合目くらいから、当該チームのサポーター
との交流も必要だと気が付き、とは言ってもせいぜい一緒に写真
を撮って、一言二言話す程度だが、まあ自分なりの交流をしたつ
もり。
決勝トーナメントに進んでも、普通に1時間から2時間前にス
タジアムに行き、適当に写真撮ったら、そそくさとスタジアムに
入り、練習風景を見ていた。
決勝のとき、JAWOC(2002年FIFAワールドカップ
日本組織委員会)のボランティアをしていたかみさんから、連絡
が入った。
「スタジアムの周りがすごいお祭りになっている」と。
かみさんは、横浜国際スタジアムのメディアボランティアをし
ていて、一足先にスタジアムに行ってたのである。
まだ、試合まで何時間もあが、あわててスタジアムに向かった。
スタジアムがある新横浜駅から、スタジアム途中の川沿いの公
園あたりまで、決勝の対戦相手であるブラジル、ドイツの両サポ
ーターだけでなく、各国のサポーターが大勢集まっていた。そし
て、互いに歌ったり、踊ったり、写真を撮り合ってたりしている
のだ。
「これが、W杯なのか」と思った。
今まで、こんな雰囲気を味わうことが無かったのである。「W杯
は、決勝でようやくカーニバルになるのか」と思った。
今回、ドイツW杯も、その雰囲気をもう一度味わいたかった。
そうすると、経験上、決勝のチケットを手に入れるしかない。そう
信じていた。しかし、結果的には、決勝のチケットを手に入れるこ
とが出来なかった。そんなに重要視していなかった日本戦のチケッ
トは当選したので、とりあえず日本戦で我慢するつもりでドイツに
行った。
だが、ドイツでは、毎日が日韓W杯の決勝の雰囲気だった。
たまたま、宿泊したところが、当日試合のある都市だったことも
あるが、朝から中央駅の周りでは当該チームのサポーターであふれ
ているのだ。また、それ以外のサポーターももちろんいる。グルー
プリーグでこんな状態である。
いたるところにパブリックビューイングが設けられている。そこ
で、普通にサッカー観戦を楽しむことができる。スタジアムに行か
なくても、十分W杯の雰囲気を味わえるのだ。
幸せだった。
そして、日韓W杯のとき、日本は確かに大会を無事に運営は出来
たが、本当のW杯の雰囲気まで演出することができなかったことを
痛感した。
「フーリガンがくるかもしれない」、確かに危機管理は重要だが、
過敏になりすぎて、各国のサポーターが交流できるような場をつく
ることは出来なかったと思う。自分が訪れたスタジアムでは、鹿島
は唯一交流の場を作っていたか。
残念である。
日本がドイツのような雰囲気をすぐに作るのは無理だろう。
まずは、Jリーグからだ。
私は、Jリーグの試合を見に行くとき、まっすぐにスタジアムに
向かう。サポーターも開門までは行列を作り、開門と同時にスタン
ドに直行だろう。こういうところから変えていかないとだめなんだ
ろうなと思う。
Jリーグの試合のとき、スタジアムの周りで、もっと試合前の交
流を持てる場をつくる。そして、スタジアムに直行せずに、スタジ
アムの周りで試合開始まで盛り上がる。チケットがなくても、スタ
ジアムの周りで試合を観戦できる場所が至るところにある。それが
当たり前の情景になったとき、ドイツW杯のような雰囲気を作るこ
とが出来るのだろう。
いつか、ヨーロッパでまたW杯を開催したら、チケットがなくて
も長期間滞在してもいいかな思う。スタジアムに入れなくても、
多分、幸せなひとときを過ごせるに違いない。
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- 事務局に通報しました。
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