広島4-2巨人,今村投手,西村・アルバラデホ・金刃

負け方としては悪くない.早々と先発(グライ)が崩れた「おかげ」で,未登板のリリーフ陣,西村・アルバラデホ・金刃が試せて,それぞれ好投したからである.また,私は今村投手が好きなので,プロ初勝利をあげたことに「おめでとう」と言いたい気持ちもある.

今村投手を私が応援する理由
 今村投手は,2009年の選抜高校野球の優勝投手で,同準優勝投手の菊池投手とともに,2009年の高校生でドラフトの目玉とされた投手である.しかしながら,左右の違いはあったとはいえ,今村投手への一位指名は広島のみで,菊池投手には6球団が一位指名した.その評価の差は,今村投手の,ランナーを出すまでは全力投球しない「賢さ」が,スカウトに嫌われたためと私には思える.抜群の身体能力をもちながら,「賢さ」がないために,活躍できない(あるいはつぶれてしまう)多数の選手を知っているファンとしては,逆に若くして「賢い」投手を応援したくなる次第.

今日の今村投手について:3回1/3,6安打,2三振,無四球,無失点
 ストレートは140km/h前後だが,巨人の選手を詰まらせていた.無死1・2塁のピンチで,脇谷の良いあたりがファーストライナーになって併殺となるなど運もあったものの,落ち着いて3回1/3を0点に抑えたのは立派なものだと思う.今後は,巨人戦以外での活躍を期待したい.スカウトの過剰な「スピードガン信仰」をやめさせるためにも・・

巨人の西村について:2回無安打,3三振,無四球,0失点.
・右打者の外角にストレートとスライダーをコントロールよく集めていた.ときどき,インコースにシュートを投げるのも効果的だった.ただ,「先発が早めに崩れて急遽リリーフで投げるとよい投球をする.」というのは,昔からの西村の「癖」であり,終盤の競っている場面でこの投球ができるかどうかはもう少し様子を見る必要がある.

・アルバラデホについて:2回無安打,0三振,1四球,0失点.
 ストレートは140km/hの後半まで出ていた.スライダー・カーブも,制球は今一つだが切れは良かった.これなら1軍に残す理由は納得できる.

・金刃について:2回無安打,0三振,1四球,0失点.
 右打者への内角のクロスファイヤーの直球が球威があって(140km/h後半),かつ,制球が良かった.デビュー当時の金刃を思い出す.ただ,左打者へのコントロールがややばらついていた.

昨日までの時点で,首脳陣の評価は,右で久保>ロメロ>西村・アルバラデホ,左で
山口>高木>金刃だったと思うが,今日のピッチングで,ロメロと西村・アルバラデホの差や高木と金刃の差はなくなったと思う.明日以降,勝ちパターンの中継ぎの構成をどのようにするかが注目である.


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