2017年巨人戦力評価（捕手・野手編，2016年12月23日版）

投手に続いて捕手・野手編です．投手編と異なり対抗は，1軍ベンチにいて，控えになっている選手をイメージしています．控えは通常は2軍の支配下選手，育成は育成選手です．*は新加入の選手です．なお，山口と陽に関して，人的補償が生じるでしょうから，今後，下記の支配下選手から2名が抜ける可能性があります．

支配下35名（育成11名）

・捕手（支配下8名，育成2名）

レギュラー 対抗 控え 育成

小林(27) 實松(35) 河野(25) 高山(22)*

（阿部) 相川(40) 鬼屋敷(25) 田中貴(23)

宇佐見(23)

松崎(24)

　１週間に1-2度くらい，阿部を捕手にして，そのときは岡本をサードかファーストで使って欲しいと思っています（小林よりは打つし，阿部よりは1塁守備がうまいから）．相川は捕手として使って欲しくはないのですが，2016年の起用を見る限り，1軍首脳陣に河野や鬼屋敷を使う気がないように思いますし，右の代打ということも考えて対抗には相川を入れました．

・内野手

レギュラー 対抗 控え 育成

１塁 マギー(34)* 阿部(37) (中井) 坂口(26)

(亀井)

(村田)

(岡本)

村田・マギー・阿部の3人で，1塁と3塁をまかなうと思いますが，阿部は休ませながら使うと思うので，レギュラーは村田とマギーと考えました．村田の3塁守備は捨てがたいので3塁を村田にし1塁をマギーとしました．

二遊間

レギュラー 対抗 控え 育成

2塁 寺内(33) 辻(22) 川相(25) 　 

片岡(33) 藤村(27) 田島(20)

遊撃 坂本(28) 山本泰(23) 脇谷(35) 増田(23)

吉川尚(22)* クルーズ（32）

柿澤(22)*

                                                吉川大（24）

中井(27)

(重信)

1軍首脳陣は，クルーズを嫌っているようですから，マギーとギャレットを優先起用するとみて

クルーズを控え（2軍）としました．すると，現時点で二塁の「レギュラー」はいないことになります．片岡・山本と吉川尚（今年のドラ１）の争いに寺内が割り込めるかどうかという所でしょう．

　ショートは坂本がいますが，彼が故障等で出られないとき，打力も含めて代わりをできるのは現時点ではクルーズしかいません．2016年のシーズン当初，坂本が試合に出られないとき，クルーズは代わりにショートをつとめ，しっかりと代役を果たしました．首脳陣がそのことを忘れて「好き嫌い」による起用を優先したら問題だと思います．

　　　 レギュラー 対抗 控え 育成

3塁 村田(36) 岡本(20) 和田(21) (坂口)

　 （マギー） (中井)

(寺内) （辻）

今シーズンの村田は，3割，25本塁打，80打点でゴールデングラブ賞ですから，成績としては文句ありません（前監督の「全選手に滅私奉公を強いる」やり方が，坂本や村田といった主力選手すら小さくしてしまっていたことを示していて，それは，巨人の若手野手の伸び悩みにもつながっていたと私は思います）．村田が不調になれば，マギーを３塁に回して，1塁には阿部を使うでしょうから，岡本ですら，その出番は今年以上に限られると思います．まあ，オープン戦では優先起用されるでしょうから，そのときが最大のチャンスでしょう．

レギュラー 対抗 控え 育成

外野 陽(29)* 亀井(34) 重信(23) 青山(25)

長野(32) 堂上(31) 北(28) 高橋洸(23)

ギャレット(35) 立岡(26) 橋本(26) 加藤(18)* 　

松本哲(32) 松原(22)*

石川(23)* 松澤(24)*

　陽が入って，ギャレットが外野専任でしょうから，レギュラーはガチガチに固まりました．亀井や立岡が対抗に回りますから，内野手同様，若手外野手のチャンスは少なくなりました．鈴木尚が抜けた事による，「守備固め・代走枠」として，橋本・重信・松本哲が入って来るかもしれません．また，左の代打に，阿部・亀井が入ってきて層が厚くなるのに対し，右の代打が手薄ですから，石川にもチャンスがあるかもしれません．

全体として

・2016年のシーズンで17.5ゲーム差をつけられて敗れたこと（順位は2位だが，事実上はBクラスと同じであること）からガンガン外部補強をしたというのがこのオフでした．結果として，1軍の戦力としては，広島に近づけたことは事実だと思います．

　他方，来年度は，いつも以上に1軍での勝利優先（育成の優先順位はさらに低下）となると思いますが，小谷さんを新たにコーチをして迎えたように，育成をまるっきり放棄したわけではなさそうです．2～3軍の若手選手としてはモチベーションを保つのが大変難しい状況が続きますが，何とか頑張って欲しいと思います．