2021年夏に新型コロナで入院した時の話

最近はオミクロン株の流行でまた新型コロナの感染者数が連日過去最多を更新しています。早く収束してくれることを願っています。

 

今さらですが2021年の夏に新型コロナ感染症で入院した時の記録を残しておきます。

 

会社は在宅勤務のあとにお盆休みを頂いていてほぼ出社していないし、帰省もしていないし、私は酒を飲まないので飲み会にも行かないし、どこで感染したのかも全然わからない状況でした。

 

お盆休み中の金曜日から37℃の発熱、土曜日の夜に38℃を超えて日曜日の朝イチで発熱外来のあるいきつけの内科病院に電話してから受診。医師のすすめで抗原検査を受けたところ数分後に陽性と診断されました。

 

来院時は病院の駐車場がいっぱいで病院から離れたコインパーキングに駐車していたので、すぐに車を取りに行って病院前の駐車場で待機。会計もお薬も全部車の窓からやって頂きました。その間に妻に連絡して、妻が月曜日から出社出来ないことを職場に連絡、学校や塾にも連絡、私も自分の会社に連絡、保健所の指示を待つことになりました。

 

結局、月、火と連絡がなく3日後くらいに保健所から連絡があってホテル療養することになり、保健所が手配した運転席と後部座席の間に透明カーテンのあるのワゴン車タクシーで迎えに来てもらって、大阪市内のビジネスホテル(○○イン△△駅南)に収容されました。入り口横に小窓で隔離された看護スタッフルームがあって、簡単な説明を受けた後自室へ移動しました。

 

そこでは毎食弁当が1階エレベータ前に置かれて自分で取りに行く感じ。見たところほとんどしんどそうじゃない軽症者の方が多いのかと思いましたが、軽症じゃない人は部屋で寝込んでて見かけなかっただけかもしれません。

 

私の場合は熱がずっと39℃を超えていて弁当は取りにいくものの、普通の幕の内弁当みたいな食事がまったく喉を通らず、1階ロビーに置いてあったお茶も無名のメーカーの濃い緑茶で苦みが強く、一口二口は飲めるけれどもガブガブ飲んで水分補給するにはキツい味でした。あとはペットボトルの水があったのですが、食事がとれないならせめて水分でもと思うのですが水ばっかりそんなに飲めなくて、飯も食えない、水分もとれないで毎日衰弱していく感じでした。

 

しんどかったのが風呂掃除と洗濯ですね。熱があって苦しいけど風呂は入りたいし、洗濯しないと着替えがないし、洗濯機と乾燥機は3セットしかないから順番待ちとか、終わってるのに取りに来ない人待ちとかで、体調が悪いのに7階の部屋から1階ロビー奥の洗濯場まで何度も往復しないといけないのがつらかった。

 

ボタンやお釣り等での感染対策でしょうが、自販機ルームは施錠されて使えない状態で、飲みたいものが手に入らない状況もつらかったです。家族も濃厚接触者で出歩けないですし、これからホテル療養する方は、お酒はダメでしょうが、好みのスポーツドリンクや炭酸飲料、麦茶など好きな飲み物があるなら自分で用意して持っていった方がよいです。水分取れないよりは絶対マシですので。

 

スタッフに頼んだらスポーツドリンクとゼリーはもらえましたが、1種類しかないので、ポカリが好きとか人工甘味料が苦手とか、リンゴ味以外がよいとかそういう選択肢はないです。今回もらえたのはアクエリアスのカロリーゼロのやつとカロリーメイトゼリー(リンゴ味)でした。

 

結局、時々スポドリとゼリーを少しだけとるものの、ほとんどなにものどを通らず、水分もとれない状態だったので保健所の方に相談して自宅療養に切り換えてもらいました。自宅に戻ったら嫁さんがうどんつくってくれて、リンゴとナシ切ってくれてやっと少し食べ物がを入れることが出来ました。ありがたかったです。

 

大阪市のホテル療養施設から自宅療養に切り換えた次の日になって、92%くらいだった酸素飽和度がだんだん下がっていって90%を切りました。毎日保健所にHER-SYSというWEB入力システムで体調を報告していたのですが、酸素飽和度が88%になったと報告した数時間後に保健所から電話がかかってきて、入院先を探しているのですぐ入院してもらいますといわれました。

 

自分ではそんなに息苦しいとかそういうのはなかったのでちょっとびっくりしましたが、数時間余裕があったので入院の準備等はなんとか間に合いました。ホテル療養では携帯ゲーム機等を持っていってたのですが、しんどくてまったく触ることもなかったので今回は入院の荷物に入れませんでした。

 

幸い、大阪市ではなく堺市の自宅に戻ってきていたおかげか、入院先はすぐに見つかって救急車で運ばれていきました。大きな病気も骨折等の大怪我もしたことがなかったので、救急車に乗るのは生まれて初めてのことでした。その数日後に、家族のPCR検査キットが届いて検査を受け、妻と子供1人は陰性、子供2人陽性でしたが軽症で自宅療養中の2~3日で熱も下がって元気に過ごしていました。

 

1日目はナースステーションのすぐ近くの個室で一晩すごし、2日目からは4人部屋に移動しました。個室は一晩中ナースステーションのコール音が鳴り響いていてとても眠れる感じじゃなかったですが、あの中で働いている職員の方は本当に大変だなと思いました。入院しといていうのもなんですが。

 

4人部屋に移動したものの、鼻に酸素チューブをつっこまれ、レムデシビル等の点滴が数時間つなぎっぱなしで、トイレは尿瓶。幸い大は動けるようになるまで出でなかったので、その後椅子型の携帯トイレをもってきてもらって1回だけ使いましたが、その後はトイレに自分で移動できるようになったので、酸素ボンベをカラカラ引っ張りながらトイレに行ってました。

 

しかし、自分自身は寝てるだけで動くこともほぼない生活をしていたので、そこまでしんどくもなくすぐに退院できると思っていたのですがそうは問屋がおろさず・・・、酸素飽和度がチューブつけた状態でも92%くらいまでしか上がらず、95%超えないとチューブ外せないといわれました。毎日測ってたのですが全く数値上がらず、90%かそこらをうろうろ。これはいつになったら退院できるのかと不安になりました。

 

とにかく酸素チューブと点滴がずっとついてるのでベッドからほぼ動くことはなく、やることがなさすぎて困りました。熱は入院して2-3日で37℃代まで下がってしんどくはなくなっていたので、毎日スマホでネットをみたりしていたけど本当にやることがなくて困った。

 

テレビはあったけど別に見たい番組もないし、テレビの角度がおかしすぎて首が疲れるのでほとんど見なかった。(頭の左後ろ側の戸棚の上にある)マジで読みかけの本とか持ってきておけばよかった。正直むちゃくちゃ後悔した。

 

コンビニで生活用品やお菓子や飲み物を注文できる用紙があるのですが、入院中は肺の炎症を抑えるとかでステロイドの錠剤を飲んでいて、これに血糖値が上がる副作用があるらしく、注文したお菓子やカフェオレ、ミルクティー等が先生の指示でキャンセルされたりすることが数日続いて、これもつらかった。初日なんか一緒に頼んでた麦茶もこなかったからね。麦茶は別にいいじゃないですか・・・。

 

結局、入院してから退院するまでは9日間かかりました。最後の3日くらいでようやく酸素チューブが外れた状態でなんとか酸素飽和度95くらい出るようになりました。その前に自宅療養3日間、ホテル療養5日間あったので、合計17日間の療養、入院期間でした。幸い重症にはならなかったですが、デルタ株の中等症IIだったとあとから聞きました。正直今でも酸素飽和度は96-97程度で99%になることはないです。とりあえず重症化してICUに入るとか人工呼吸器をつけるとかそういうことにはならずにすんでホッとしました。

 

そしてありがたいことにコロナ治療は公費でまかなわれるため、入院や治療の費用はかからず、冷蔵庫やテレビ、コンビニで注文した分の7千円前後の自己負担額でした。ただ、後に診療明細を見ると医療費の保険点数(1点10円相当)が28万点になっていました。これって自費だったら約280万円ってことですよね・・・。

 

9割方は入院費として計上されていて、コロナの場合入院費が1日あたり30-33万円くらいになっていたということになります。後に怪我で入院した時は1日5万円程度(健康保険適用前の金額)だったので6-7倍違ったことになります。実際には高額療養費制度や加入している健康保険組合の限度額があるので、実際に自己負担になる金額は1ヶ月あたり上限3万円-8万円程度ですみますが、恐ろしい金額でした。

 

コロナ発症後から退院までは約18日くらいですが、その期間ずっと寝たきりで身体は立って歩くのもフラフラでシャワーしただけで息切れするような状態になっていました。とてもすぐに仕事できるような状態ではなかったです。

 

退院後は10日目くらいから在宅勤務で仕事を再開し、なんとか1ヶ月以上お休みすることは免れました。休んでいる間は特別休暇(有給)の扱いにして頂いて、給料も満額頂けたので本当に助かりました。その間、妻は濃厚接触者で出社することができず、1ヶ月まるまる給料がなかったですし、子供達も学校へ行けず部活の大会にも出られずいろいろ大変でした。

 

会社の方は1ヶ月以上休んでいたら復職プログラムの対象になって、時短勤務+残業制限で徐々に仕事に復帰していくプログラムになるので給与が6割くらいになるとあとから知りました。なんとか25日くらいで復帰できてたからよかったですが、妻の給与もなしで私の給与が6割だったら正直生活やばかったので冷や汗ものでした。

 

その後、私と子供達の加入していた医療保険の申請をしてすぐに給付されましたが、自宅療養とホテル療養の期間も入院待機中として入院扱いになっていて非常に助かりました。自宅療養、ホテル療養だけで入院しなかったから医療保険申請していないという方は自分の加入している保険会社に一度問い合わせた方がいいです。

 

退院後1ヶ月くらいしてから出社も出来るようになり、ボウリング等の軽いスポーツから再開してテニス、フットサル、バドミントンも11-12月には出来るようになりました。そして12月にフットサルでまた入院する羽目になるのですが、その話はまた次回に。

 

以上、昨年の夏に新型コロナ感染症で入院したときの記録でした。

 

※余談(他の事例)

 

全然関係ないけど、中日新聞のこの方の記事だと私よりだいぶ安いですね。

https://www.chunichi.co.jp/article/360077

新型コロナウイルス感染で六日間入院したら医療費七十五万八千円の請求書が届いた。自己負担は数百円で懐は痛まなかった・・・男性は八月、呼吸困難や肺炎の症状がある「中等症1(ローマ数字の1)」と診断・・・

 

アメリカはアメリカでやばそうです。交渉しないと2倍以上取られるっていうのも怖すぎ。保険会社が交渉してるんでしょうけど。

 

CNN 新型コロナの入院費用、平均833万円 米調査

https://www.cnn.co.jp/usa/35177133.html

コロナで入院した場合の平均的な費用は約75000ドル(約833万円)、重症化して人工呼吸器の利用や集中治療室への数日間の収容を要すれば30万ドル(約3300万円)以上・・・交渉して実際に支払った額は、平均約3万3500ドル。より複雑な入院治療が要する場合は約9万8000ドル・・・別の調査では入院に至らない感染事例で2500ドル以上。保険に加入していれば、保険会社や患者自身が支払う総額は平均で約1000ドルだった。高齢者ら向けの公的保険制度「メディケア」の加入者の入院費支払額は平均で約2万2000ドル・・・

 

#大阪 コロナ 入院 費用

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