(非野球) 真樹日佐夫、高森真土(まつち)さん、安らかに瞑れ!

  • Miya
    2012年01月04日 10:19 visibility5450






 

スポーツ根性、略してスポコン劇画「巨人の星」「あしたのジョー」などの原作者として一世風靡した梶原一騎氏(故人)の実弟にして、小説家、原作者、プロモーター、空手家など多方面で活躍した真樹日佐夫氏、本名・高森真土(まつち)氏が1月2日亡くなった。71歳だった。

 

若き日、まだ明日をも知れぬ無頼の輩であったが、兄・梶原一騎と二人して「石原慎太郎、裕次郎兄弟に追いつき、追い越そうぜ」と大志を抱き、夢を見た。

兄は見事に大成功をする。











しかし、やがて梶原氏は迷走をし始め、暴走のあげくに逮捕され、病気で死去。

それが1987年のことだったから、弟はその後24年間も一人で夢を追い続けたことになる。

長かったなぁ・・・。

 

 

真樹氏の出世作と言えば、原作を手がけた劇画「ワル」(1970-72年 少年マガジン)。

この作品をどれだけの人がご存知だろう。

ワルの学生が主人公で名前を氷室洋二というが、真樹氏の自伝だといわれている。






あの氷室京介が自らのイメージをダブらせて、この「氷室」から名をつけたことは有名か。

 

 

 

 






晩年はますます兄に似て来たような・・・。

今思うと、先に逝った兄にあの世で会った時、

「俺も頑張っただろ?」と言うことを楽しみにしていたかのような。

 

 

 






兄は死んだ時に50歳だからずいぶん年上になってしまった。

すっかり貫禄がついた。

あの世で兄貴に会ったら、それでも「お兄ちゃん!」と呼ぶんだろうなぁ。

 

↓若かった頃はこんなんでした。↓






 

 

 


著書
 『世界の謎と恐怖』 1972年(昭和47年)、秋田書店
 『極真カラテ27人の侍』 1986年(昭和61年)、サンケイ出版
 『荒野に一騎咆ゆ』 1987年(昭和62年)、日本文芸社
 『大山倍達との日々―さらば、極真カラテ!』 1990年(平成2年)、ペップ出版
 『「ケンカ」の聖書(バイブル) 一般市民のための護身術実践ハンドブック』 1995年(平成7年)、翔泳社
 『大山倍達伝説の血闘十番勝負』 1996年(平成8年)、飯倉書房
 『兄貴-梶原一騎の夢の残骸』 1997年(平成9年)、飯倉書房
 『すてごろ懺悔 - あばよ、青春』 2000年(平成12年)、フル・コム
 『マッキーに訊け!』 2001年(平成13年)、ぴいぷる社
 『無比人』 2004年(平成16年)、東邦出版
 『格闘家は女々しい奴が9割』 2007年(平成19年)、東邦出版
 『真樹日佐夫の百花繚乱交遊録』 2009年(平成21年)、東邦出版
 『哀しき空手王』 2010年(平成21年)、東邦出版 
 『ああ五十年 身に余る』 2011年(平成22年)、東邦出版
 
漫画原作
 『ワル』(画:影丸穣也)
 『けものみち』(画:影丸穣也)
 『野獣の街』(画:影丸穣也)
 『のら犬の丘』(画:石井いさみ)
 『おんな教師』(画:上村一夫)
 『ゆーとぴあ』(画:上村一夫)
 『令嬢レスラー』(画:中野喜雄)
 『女子レスラー 炎の身上書』
 『炎のファイター』(画:佐藤まさあき)
 『とべない翼』(画:梅本さちお)
 『すてごろ専科』(画:石井いさみ)
 『軍用犬ヤマト』(画:桑田次郎)
 『拳銃王子』(画:南波健二)
 『風雲プロレス30年 力道山からタイガーマスクまで』(画:森村たつお)
 『プロレス悪役シリーズ』(画:一峰大二)
 『六本木ソルジャー 喪服の探偵』(画:風忍)
 『タイガーマスク☆ザ・スター』(画:風忍)
 『世紀末のメス シルバー』(画:武本サブロー)
 『スターダム』(画:ひであきR)を、現在『劇画マッドマックス』(コアマガジン)にて連載
 『新☆四角いジャングル』(画:峰岸とおる)
 
高森真士名義の著書
 『兇器』 1968年(昭和43年)
 『カラテ』 1978年(昭和53年)
 『猛き日々よ ヨコハマ懴悔』
 『白昼に舞う必殺拳』 1984年(昭和59年)
 『格闘者黎明の死闘―長編バイオレンス』 1984年(昭和59年)
 『新宿魔拳街』 1989年(平成元年)
 『黒服純情拳』
 『格闘者〜落日のストリートマッチ』
 『猛き日々よ ヨコハマ懴悔』
 『護衛拳』
 『新宿魔拳街〜吊るされた女』
 『命の拳(カラテ)』
 『血と骨』
 『烙印』
 『新空手バカ一代―格闘者』 2003年(平成15年)
 『渾身のシニア』 2006年(平成18年)























































 

 

真樹氏の作品、文章には何度も触れた。

自らの生き様を貫くことを考えさせられた。

 

「稽古に目的意識をこじつけるな。流す汗こそに意味がある」

生涯空手の稽古を欠かさなかったという。


「人間って言うのは、長く生きてると浮き世の垢が付くからさ。その中で変わらないでいられる人間は、やっぱりよっぽど馬鹿か、よっぽど素晴らしい自分を持っているもんだな。男の座標軸のようなものをさ」

 

 

昭和の男がまた一人逝ってしまった。

今夜は酒でも呑んでみようか。

この先、どんな時代になっていくのだろう。

さあて、いよいよ「自分でやらなきゃなー」という気になってきた。

 

 

 

 

安らかに眠ってください。

天国で兄貴と酒宴でも・・・美女に囲まれて。






このショットも・・・「真樹日佐夫」らしいネ!

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