消えた球場（5）　平和台

久しぶりに球場跡地を訪れました。場所は平和台球場。今回の遠征目的の半分はここの訪問。以前にも書きましたが行けずじまいで後悔していた場所です。

ホークスが福岡ドームに移転後解体され、鴻濾館遺跡の発掘調査が行われています。最初はスタンドの一部が残されていたようですが、福岡地震で亀裂が入るなど崩壊の危険があったためその後完全に解体されてしまいました。

現在は完全な空地状態。発掘の溝がいくつか存在し、重機と土盛り以外は何もありません。周囲は金網フェンスで囲われています。

今回初めて訪れ、立地条件に驚きました。福岡城址内にあり、市内の中心部。お城の堀を渡って石垣沿いに歩くとそこに球場が忽然と現れるのが平和台。何と恵まれた立地だったのでしょう。

ここに球場が存在しているうちにやって来なかった自分の愚かさを恥じました。城跡に建つ野武士球団の本拠地。趣があったことと思います。現在の様子はまさしく「兵どもが夢のあと」。いずれはここに野球場があったということは忘れ去られてしまうのでしょう。かつて外野スタンドの後からタダ見ができたという桜の木だけが石垣の上に現在も残って変わり果てた球場跡地を見下ろしていました。

発掘調査の看板写真。

この石垣の向こうに球場があった。

球場跡地を見下ろす木。

西鉄ＯＢが作成した平和台のメモリアルレリーフ。

現在でも元球団マネージャーが清掃に来るそうです。お堀の左手前の道路沿いにあります。