座席の傾斜と観戦しやすさ
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Mr.black
2008年02月14日 11:04 visibility3784
野球場の座席の傾斜は緩やかなところと急なところがあります。建設用地の広さやスタジアムの構造によるものです。傾斜により観易さその他の条件は変わってきます。
<傾斜が緩やか>
1.長所
(1)ゆったりリラックスして観戦できること。ただしその為には前後左右の座席間隔が広いことが条件。
(2)階段の傾斜も当然緩くなるので上り下りが楽。
(3)球場全体が低くなると外の景色もよく見える。周辺環境によっては楽しめる(緑、山などの景色)。
2.短所
(1)座席の配置によっては前に大柄な人が座ると観づらくなる。(自分も後に迷惑かけてないかな?)
(2)雨などで傘をさされると観辛いうえに傘の骨が顔の前にきて危険。
(3)後の席だとグランド・選手が遠くなり、臨場感に欠ける。
<傾斜が急>
1.長所
(1)前の席との高低差が大きく、観易い。
(2)グランドを見下ろす感じになり、プレー全体もよく見える。
(3)後の席でもあまり遠くならない。
2.短所
(1)あまり急だと前に倒れそうな感覚になり、落ち着かない。(高所恐怖症の人には辛い。)
(2)階段の傾斜がきつくなり、上り下りが辛い。
(3)席が上段だと売り子さんがなかなか来てくれない。
大まかにはこんなところでしょうか。ところで気になるのは座席の配置。野球場によっては座席がグランドに正対していないところがあり、斜め横向きで観戦する場合があります。これは例えば甲子園のアルプススタンドのような内野の外れの位置ならば当然どこの球場にも当てはまるのですが、ベンチ周辺の座席であるにも関わらず正対していないところがあります。この点、設計者の方には考慮して欲しいものです。
もう一つは座席の前後の配置。これが最前列から最後列まで前後の座席が同じ位置のままでズラっと碁盤の目のように並んでいる球場が多いです。先程の座席の傾斜による観辛さとこれは連動しています。どこだったかは忘れましたが、アメリカのスタジアムでこの座席の配置が各列とも横に少しずつずらしてあって、傾斜が緩やかであるにも関わらず前の観客の頭などで観辛くならないように工夫してあるところがありました。大柄なアメリカ人ならではのアイディアだったと思われます。最近日本の映画館などでもこういう座席を微妙にずらして観易くなるように配慮してある場所が増えてきたようです。日本のスタジアムもこれからはこういったところを工夫して欲しいものです。
現在改修工事を行っている甲子園、神宮、そして新設される広島球場はどんな座席、どんなスタジアムになるのでしょうか?こういう点も楽しみにしています。
(写真はスタンドの傾斜が急なことで有名だった大阪球場。あいにく急傾斜を実感できる内野席側の写真がないのが残念です。)
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