―観戦の鬼ジョン―西からきた少年と過ごした三日間~中編~

 
 
―4月28日(日)―

 
 
♪ティンティロリン♪
♪ティンティロリン♪
 
 
午前10時、さほど煩くない茶柱携帯の目覚ましアラームの音が控えめに鳴り響きました。
疲労感タップリです。。。
昨日あのような散々な試合を見せられた後では、さすがに爽快な寝起きとはいきません。
 
 
―ハァ。。。
 
 
ひとつ溜め息をし、冷蔵庫から水を取り出し一口飲みました。
喉を潤しながら何気なく寝惚け眼でジョン君が寝ている方を見ると、なにやらジョン君がニヤニヤしながらiPodを弄っていました。
 
 
―こんな朝っぱらから何を見てニヤニヤいるのかしら?
 
 
水を冷蔵庫にしまいつつ、横目で少しジョン君のiPodを覗いてみました。
するとそこにはなんと、色白でムッチリした笑顔の白人の姿が写っていたのです。
 
―ムフフ、朝からイヤらしい画像見てニヤニヤしてたのね。ジョン君もなかなかのおスケベさんだね。どれどれ、どんなムッチリ娘を見てるのかな?
 
興味津々で画面を覗いてみるとそこにはなんと、、、
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
イヤらしいムッチリ白人女子ではなく、ガッチリ白人男性の姿が。。。
 
 
 
(ボウカー・・・)
 
 
 
ちなみにその中にはもっとガッチリした白人の写真や、、、、
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
(フィールズ・・・)
 
 
 
ガチムチ系の黒人の姿までありました。。。
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
(ホリンズまで・・・)
 
 
 
 
―なんだ、、、違うじゃん。。。
 
 
ムッチリ白人女子の写真じゃありませんでした。
とてもがっかりしながら再び横になりました。
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
が、どうにも眠れません。
どうしても引っ掛かるのです。
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
―ボウカーはわかるにしても、何故フィールズやホリンズの写真まであるんだ、、、気になる、気になる、凄く気になる。。。
 
 
 
 
、、、、ジョン君のあの目は、、、完全に恋する乙女の目だったよね。。。
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
  
 
―まさか、、、
 
 
 
 
 
まさかとは思うけどさ、、、
 
 
 
 
  
ジョン君・・・
 
 
 
 
 
ホモなの?
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
―う~ん、、、、落ち着け、少し状況を整理しよう。
 
 
 
・ジョン君が帰るまではあと2日。
 
 
 
・我が家には布団が一つ。
 
 
 
・そして寝る時は一緒の布団。。。
 
 
 
 
―危険だ。
どう考えても危険だ。
 
我が身があぶない。ジョン君の立派そうな下のバットが、僕が寝ている間にお尻の穴に入れられでもしたら、それこそ一大事だ。
 
”ジャイアンツ”ファンの僕ではあるが、ジョン君の下のバットが入ったせいでお尻の穴の大きさが”ジャイアンツ”になるのは頂けない。
手遅れになる前にこれは一度確かめといた方がいいな。
 
思いたったら即行動です。
パソコンで”薔薇族”のホームページを開き、おもむろにトイレへ向かいました。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
そしてトイレのドアの物陰からジョン君の様子を伺う事にしました。
もしジョン君がホモならパソコンの画面を食い入るように見る筈です。
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
―5分後―
 
 
 
 
 
ジョン君は動きません。。
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
―さらに5分後―
 
 
 
 
 
 
ジョン君はまだ動きません。
 
 
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
 
―な、なぜ動かない、、、絶対に興味はあるはずなんだが、、、、ちょっと作戦を変えてみよう。
 。。
 
 
 
作戦変更です。
一度お風呂に入り、パンツを履き替えました。
今度の下着はパツパツでお尻がプリっと見えるボクサーパンツです。 
ホモにはたまらないシロモノです。
 
―これでジョン君の周りをウロチョロし、 もしジョン君がホモなら俺のお尻をガン見するか、触ってこようとする筈だ。この作戦は完璧。さあはじめよう。
 
 
手始めにお尻をプリプリさせながらジョン君の周りを歩いてみました。
 
 
 
 
―どうだジョン!たまらんだろ!このプリプリ感!さわってこい!
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
しかしジョン君、気づきません。
 
 
 
 
 
次は落とし物を探すフリをしながらお尻をジョン君の前に突き出します。
 
 
 
 
 
―カモンジョン!お前の大好物の男のお尻だぜ!さわってこい!
 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
ジョン君、全く気づきません。
 
 
 
 
―どうしたどうしたジョン、ほらきてみろ!たまらんだろ!
 
 
 
 
ジョン君の目の前でわざとドジなフリをしてコケて、股間がジョン君の顔の目の前に来るようにしむけました。
 
 
 
 
―ウヒョー!!!どうしたジョン!さぁこいジョン!ホモだろ!お前はホモだろ!触ってこい!こい!こい!こい!こい!こい!
 
 
 
 
 
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
ここでふと我に返りました。
 
 
 
 
―ちょっと まて。どうもおかしな事になってないか、、、、、、、、、、これじゃあジョン君のホモを暴くはずが、傍目からみたら、俺自身がいたいけな少年を誘惑するホモそのものじゃないか、、、、、、、、、、、本末転倒もいい所だ。。。
 
 
 
 
顔を少し赤らめいつものパンツに履き替えました。
 
 
 
「ジョン君、、、出発の時間だ。早く準備しな。」
 
 
 
恥ずかしさと情けなさを隠す為、わざとぶっきらぼうな言い方をしました。
ジョン君は怪訝そうな顔をしましたが渋々着替えました。
 

 
 
―PM12:45―
 
 
 
ジャイアンツ球場に到着です。 
 
 
 
今日の先発は・・・・・・
 
 
 
 
 
 

 


 

 

 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 
 
 
ではありませんでした。
 
 
 
 
まさかまさか、まさかの、、、
 
 
 
 
 
リン・イーハウでした。

 
 
 
 
―なぜここでイーハウ???ここ2、3年はリリーフ専門だった筈なのに。。。
 
 
 

 
首を傾げつつ、何気なくみたモバイルジャイアンツに答えが載っていました。

 

 

 
”本日小野淳平投手と広島東洋カープ青木高広投手の間でトレードが成立致しました”
 

 

 
―なんですと!?
 
 
 
ビックリ仰天!小野淳平驚きの電撃トレード!

 
 

 
 
「ジョン君、コレ見てよ!」
 
 
 
 
ジョン「!!!!!!!!!!!!!!」
 
 
 
 
見て間も無く、少年ジョンは白目を剥いて後ろに倒れそうになった。
 
 
 
 
「ジョン君どうした!?しっかりしろ!しっかりしろ!!しっ・・・・かり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 
 
 
―果たして少年ジョンの運命はいかに・・・
 
 
 
―後編へ続く―
















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