眼の怪我には気をつけて
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brown
2006年11月30日 17:52 visibility1708
眼に関して、かなりの興味がありますので、
今日は眼に関するスポーツ外傷について書きます。
自打球を受けてしまうとか、守備時にボールの直撃をくらうとか、いろんな場面がありますね。
まず、慌てずに3つの症状の有無をcheckしてください。
�痛みがあるかどうか
にぶい痛み、押さえたときの鈍痛なら、
→ 眼瞼皮下出血、前房出血
するどい痛み(流涙を伴う)なら、
→ 異物飛入、角膜びらん、結膜擦過傷
痛みを強く訴えると周囲の人は慌てるでしょうが、
まずは落ち着きましょう。
案外、視機能の維持のためには、痛みよりも次の症状の有無のほうが大事です。
「眼を開ければしっかり見えているか?」
「ものが2つに見えていないか?」
そのことを確認した上で、病院に付き添ってあげましょう。
病院での処置後に眼帯をした場合など、自分では運転できない方も多いですし、付き添いの方がおられるとかなり心強いと思います。
眼瞼が腫れているわけでもないのに目を開けることができないのであれば、角膜に傷ができている可能性が高いです。その場合も、診察を受けざるをえません。
�ぼやけてみえるかどうか
角膜びらん、外傷性虹彩炎、外傷性散瞳、前房出血、
硝子体出血、網膜出血、網膜剥離などなど・・・・
視力低下をきたす外傷はたくさんありますが、
ほとんどが最初の2つです。
角膜びらんの場合、
眼をあけることができない痛み、流涙が特徴です。その場合は痛みが強いですが、適切な治療をすれば殆どが数日以内で治ります。
外傷性虹彩炎、
この場合はにぶい痛み、まぶしさ、充血を生じます。合併症の有無などに注意して眼科での経過観察が必要です。
いずれにせよ、視力低下をきたす状況は、なんらかの器質異常をきたしていますので
早めに眼科受診しましょう。
�ものが2つに見えることはないか
眼窩ふきぬけ骨折(blow out fracture)
野球に冠する外傷は、眼球打撲が多いと思います。
野球ボールやテニスボールは、眼窩に直接圧力が加わりやすい大きさをしています。そのため、眼窩吹き抜け骨折と呼ばれる外傷が多いのが特徴です。
この場合、骨折により眼球運動障害が生じるため、ある方向を見ると物が2つに分かれて見える症状が増強します。
骨折破損部分から眼球周囲の脂肪組織が多量にはみ出ると眼球が落ち込んでくぼんで見えます。
骨折を修復するには手術しかありませんが、日常生活に不便ない程度の障害ならば自然経過をみるだけの場合もあります。
野球選手にとっては、眼球運動の異常の有無は成績に直結しますので、本気で野球をされておられる方なら、眼科でしっかりと相談を受けてください。
(むかし、カープ時代の江藤選手が守備時に打球を眼にうけた時は本気で心配しました。)
みなさま、眼はお大事に。
P.S. コンタクトレンズと眼鏡。
野球のプレーの際にはどちらが安全なんでしょうか?
みなさんの経験をお聞かせください。
- 事務局に通報しました。
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