オシム氏激怒!

  • ヒデ
    2007年07月10日 12:30 visibility58

痛恨のドロー発進にオシム監督がブチ切れた。アジア杯3連覇を狙う1次リーグB組の日本は、9日、ベトナム・ハノイで行われた初戦でカタールと対戦。後半16分にFW高原直泰(28)が先制点を挙げたが、43分にFKを直接決められて1―1で引き分けた。好機を生かせず、急造の4バックも最後にほころびを見せ、イビチャ・オシム監督(66)はロッカーで選手に激怒。背水の日本は13日、ベトナムに敗れたUAEと対戦する。

 ロッカールームに怒声が響いた。一瞬で空気が凍りつき、全員が立ちすくむ。1メートル91の巨体が眼光鋭くイレブンを見下ろし、身ぶり手ぶりを交えて怒りをぶちまけた。

 「おまえたちはアマチュア。オレはプロだから死ぬ気でこの試合に懸けていたが、おまえたちはそこまで行っていなかった」

 オシム監督の迫力のためか、それとも敗戦のショックか。通訳が泣きだし、半分以上も訳せない異常事態。悔やみきれないドロー劇に、老かいな指揮官も我慢の限界を超えていた。

 「6対1で勝っていてもおかしくなかった。ボール回しも良かったし、ボクシングでいうと3階級くらいの違いを見せた。ただ、フィニッシュを決められず、逆にチャンスを与えた」。一気にまくし立てたその姿を、MF中村は「かなり怒っていた」と顔をこわばらせて振り返った。

 気温32度、湿度80%の条件下で何度もチャンスをつくったが、ゴールが遠い。それでも、1―0でカタール相手に初勝利を挙げることはできた。指揮官が我慢ならなかったのは後半43分の失点シーンだ。カタールのセバスティアンがFKでボールをセットした際、阿部と今野の間が開いているのを見て、大声で壁を閉じるようにベンチから身を乗り出して指示した。不安は的中。すき間をまんまと射抜かれた時、みるみる顔は真っ赤になった。

 これまで何度も効果的な選手交代をしてきたオシム監督の采配も裏目に出た。中村憲に代えて投入した橋本は試合の流れに乗れず、反撃に出た相手の勢いを止められなかった。先発に抜てきした“オシムチルドレン”の山岸、そして交代で入った羽生もビッグチャンスを逃し、阿部も最後にFKを与えて名指しで怒られた。歯車が最後までかみ合わないまま、90分は終わった。

 記者会見では本音を隠し「ショックはそんなに大きくない。この結果はまだ1試合が終わってのもの。きょう勝つよりも引き分けの方が次の試合に臨みやすくなる」と取り繕った。だが、今大会で最も重要と位置づけた初戦を落としたショックは計り知れない。

 開幕前日には、成績不振なら日本協会に進退を委ねるとまで語った老将。3連覇に向けて勢いに乗るどころか、初戦で大きくつまずいた。13日のUAE戦は、絶対に勝たなければならなくなった


たしかにあのフリーキックの時の壁は隙間があいていたように見えました。

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