突然・・・。〜前編〜

突然、会社の後輩が「会わせたい人がいるんです・・・。一緒に“実家”へ来てくれませんか?」と言われたのが昨日の16時。
あまりにも真面目な表情だったが「ドッキリかもしれん・・・。」と疑いつつ、何時でも良い“リアクション”を出来るように心の準備をしていた。
“後輩の実家”は俺の家から10分程度、歩いた場所にあり俺は一度、家に帰って服を着替えたいと言ったが、後輩に「スーツにして下さい!」と少し怒り気味に言われ「は、はい・・・。」と答えるしかなかった。
で、“後輩の実家”に着く前に“お土産”をご両親に買って行こうと思い、三茶で和菓子を買って行った。
後輩は相変わらず道中、真面目な表情のまま。段々、嘘に付き合うのも疲れてきたので「どないしたん?親と喧嘩でもしたんか?」と後輩に聞いてみた。

俺は後輩がその後、言った言葉をはっきりと覚えている。とんでもない会話だった・・・。

後輩:「今から、“彼女の実家”へ行くんですよ!」
俺:「・・・・。 えっ?!何処に?」
後輩:「“彼女の実家”です!今から、“結婚”の報告に行こうと思うんですよ!」
俺:「・・・・・・。い、いや意味が分からん!!何で俺が行く事になんの?ていうか“実家”ってお前の“実家”とちゃうんかい?」
後輩:「そうですよ。言ってませんでしか?」
俺:「言うてへんよ!俺、帰るわ!」
後輩:「ちょ、ちょっと待って下さいよ!!何の為に先輩に来てもらったのかちゃんと説明しますから!とりあえず、一緒に来て下さいよ!」
俺:「今、説明したらええやんか?!」
後輩:「いや、とりあえず来てもらわないと僕が困るんですよ!お願いします!!」
俺:「ま、まぁ行くだけやったらええけど・・・。俺に話しとか何か“仲人的”みたいなん無理やで!キャラちゃうし・・・。」
後輩:「分かってますよ!誰も先輩にそんな重要な事、頼みませんから!」
俺:「まあな!・・・。って何でやねん!!誰かは頼むやろ!ていうか頼めよ!頼んでくれよ!」
後輩:「嫌ですよ!」
俺:「そやな!俺も嫌やもん!・・・お前ええかげんにせえよ!(笑)」
と、そんなどうでも良い会話をしている内に例の“彼女の実家”へ着いてしまった。
インターフォンを押して後輩の名前を言い、彼女が出てくるのを待つ。
玄関に出てきたのはその彼女ではなく、彼女のお母さん!!
後輩はいつも会っているかのように普通に挨拶をして「遅かったね。遠かったでしょ(^−^)」とお母さんとはかなり、仲良しっぽかった。
その後、遅れて出てきた彼女。
とても、清楚な感じで少し“仲間 由紀恵”に似た“可愛い”というよりは“綺麗”という言葉が似合いそうな女性だった。「初めまして」とお互いに軽い挨拶をして家の中へ・・・。
あ、ちなみに後輩の彼女と会うのもその時が“初めて”でした(^−^;
靴を脱ぎ、スリッパを履いてリビングへ・・・。
そこで、後輩ややっと俺を連れてきた理由を言った。
後輩:「彼女のお母さんとは前に何度か会ったり、話したりして何か“関西人”が好きらしいんです。」
俺:「ふ〜ん。」
後輩:「なんで、今日は、面白いキャラでお願いしますね(^−^)」
俺:「えっーーー!そんなん今、言うなや!逆に緊張するやんけ!」
後輩:「大丈夫ですよ!僕、ちゃんとフォローしますから!」
俺:「そんな問題やないやろ!大体、お前そんなタイプとちゃうやんけ!」
後輩:「あっ!そうでしたね」
俺:「そんな可愛く言うてもアカン!ま、まぁとりあえず此処まで来たからには何とかせなアカンわな!」
そう言いつつも俺の緊張は一気にピークに・・・。

続く。

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