2017:J2:41節:A:vs横浜FC「追いつかれるより追いつく方がやっぱり良い」
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杉野雅昭
2017年11月24日 00:43 visibility300
横浜FCvs岡山:1-1
得点者:14イバ(8石井 圭太)、39篠原 弘次郎(8石毛 秀樹)
観客数:8,324人
1、チーム情報&評点
評価基準
良:1~5:悪
審判
主審:家本 政明:3.0
副審:村上 孝治、竹田 明弘:3.5
A:岡山
監督
長澤 徹:2.5
スタメン
24赤嶺 真吾:2.5
30豊川 雄太:3.0、7伊藤 大介:3.0
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.5、27塚川 孝輝:2.5、5渡邊 一仁:2.5、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、39篠原 弘次郎:2.0、19片山 瑛一;2.5
22一森 純:2.0
リザーブ
GK:1椎名 一馬
DF:21加地 亮、33張 碩元(チャン・ソグォン)
MF:8石毛 秀樹、10大竹 洋平
FW:11三村 真、18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ)
途中交代
30豊川 雄太→18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ):2.5
2澤口 雅彦→8石毛 秀樹:2.5
5渡邊 一仁→10大竹 洋平:評価不可
H:横浜FC
監督
エジソン・アラウージョ・タヴァレス(エジソン・タヴァレス):3.0
スタメン
14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ):2.0
7野村 直輝:2.5、40レアンドロ・ドミンゲス・バルボーザ(レアンドロ・ドミンゲス):2.5、19鄭 充根(ジョン・チュウグン):3.0
6中里 崇宏:2.5、8佐藤 謙介:2.5
16新井 純平:2.5、20カルフィン・ヨン・ア・ピン:2.5、4渡邉 将基:2.5、25石井 圭太:2.5
1高丘 陽平:2.5
リザーブ
GK:18南 雄太
DF:2藤井 悠太、33川崎 裕大
MF:10寺田 紳一、27斎藤 功佑
FW:11三浦 知良、39大久保 哲哉
途中交代
19鄭 充根(ジョン・チュウグン)→2藤井 悠太:3.0
25石井 圭太→10寺田 紳一:評価不可
2、得点経過
H:横浜FC:1-0:14イバ(25石井 圭太)
中央で6中里 崇宏にボールを持たれるとそこからサイドでフリーで待っていた25石井 圭太へ展開されます。25石井 圭太にそこから狙いすました高精度のクロスを入れられてしまいます。そのクロスが、丁度14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)のところで落ちてくる絶妙なボールで、14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)の背の高さを活かされてしまい強烈なヘッディングシュートを打たれました。22一森 純の正面ではあったもののその後方へと転がっていき、ゴールとなり先制を許してしまいました。
14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)の高さと25石井 圭太のクロス精度の高さとも申し分なく、今季の岡山の制空力では、防ぐのは困難であった失点の形であると思います。
岡山としては、制空権をあげる必要性は勿論あるのですが、練習でもこういった得点パターンの形を作れるような選手の必要性を感じます。今季の岡山は、高さを最大限生かした得点というのは、限りなく0に近いです。つまり、練習からこういった高さに対しての対策が取り辛く、今季の岡山の終盤の失点が増える理由の1つと言えると思います。そう考えると、攻守での制空権の向上の必要性は高いと思います。
A:岡山:1-1:39篠原 弘次郎(8石毛 秀樹)
アディショナルタイムのセットプレー時に、22一森 純が上がって攻める流れから岡山の選手が、セカンドボールを拾って、後方からボールを入れて、22一森 純が競り勝てなかったものの後方の24赤嶺 真吾の元へ転がります。24赤嶺 真吾がダイレクトシュートを放ち1高丘 陽平がセーブするもキャッチできず、こぼれたところを近くにいた8石毛 秀樹がダイレクトで、左に流します。その先にいた39篠原 弘次郎が当てて、最初のタッチで前に選手が居たのでは防がれるボールでしたが、倒れながらもう一度触って執念で、押し込んでゴールラインを越えて得点になりました。
良かった時の岡山が戻ってきたと錯覚するような得点であったと思います。ゴールへ迫っていき、猛攻を仕掛ける。こういった勢いのある攻撃が出来るのも昇格などのプレッシャーから解放されたのも大きいかもしれません。来季は、こういったゴールへ向かって行く推進力を生み、しっかり勝ち切って欲しいです。
3、戦評
数値評
評価基準
良:A~E:悪
A:岡山
攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C
H:横浜FC
攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C
文章評
寸評
プレーオフ進出が断たれてしまった岡山は、長澤 徹監督の退任報道(実際には契約更新した)が出るなど、今季の1つの挑戦が終わりモチベーションが下がってもおかしくない中、優勝のかかった湘南、プレーオフに関係する名古屋戦と実力差を感じる場面こそありましたが、堂々たる戦いぶりで、岡山の意地を感じました。そしてのこの試合では、プレーオフ進出の可能性の残っていた横浜FCとの試合という事で、高いモチベーションを持ってこの試合に臨んだ事は、容易に想像できます。
当然横浜FCも岡山への勝利が絶対条件であった試合であったので、高い士気の下、この試合を迎えたと思います。エースではある14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)を中心とした手強いチームであることに加えて、ベテラン起用が上手いチームで、あの11三浦 知良も輝き続けていますし、40レアンドロ・ドミンゲス・バルボーザ(レアンドロ・ドミンゲス)もフル出場するなど、その方針は面白いと思います。
試合の方は、岡山が、先制を許すもプレーオフを意識した事で、横浜FCが受け気味になった所を見逃さず、横浜FCが追加点を決めてもおかしくない場面で、精度を欠いていた事で足踏みしていた試合が推移していく中で、夢を打ち砕く、同点ゴールを岡山の39篠原 弘次郎が決めて、そのまま試合終了。
この結果、横浜FCの今季でのJ1昇格の道は断たれてしまいました。逆に岡山は、勝利こそできませんでしたが、意地の同点ゴールを決めて、アウェーの横浜FCに良いイメージを持つことができた事に加えて、プレーオフ進出を阻止出来た事で、来季に繋がる引き分けであったと思います。
横浜FC評
14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)を軸としたチームで、ベテランを巧く起用し、経験と個の力で、一瞬の勝負強さで勝利に繋げるチームです。その一瞬の力で、この試合までプレーオフに可能性を残すなど、試合巧者とも言える力強さを持ったチームでもあります。
この試合でもサイドからのクロスに14アブドゥラーヒム・ラーヤブ(イバ)の高さを活かした得点で、先制するなど、そこまでの戦いは素晴らしかったと思います。
ただ、ベテランの選手が多く、個に偏ったチームスタイルが仇となりペース配分の部分で足が止まり、終盤に岡山に猛攻を受けてしまいました。
また、J1が遠く離れている事もあり、プレーオフ進出に向けて追い込まれている事もあり、足が重くなった部分があったと思います。
ただ、チームとしてベテランが上手くチームの中で機能しており、昇格争いに絡めていたことを考えてもチームとして良い状態である事は感じました。
ハードワークでの全員守備全員攻撃のインテンシティの強いのサッカーが流行っている現代では、珍しいスタイルのチームであると感じました。
岡山評
今季の岡山は、追いつかれる試合が多かったですが、この試合では、逆に追いつくことに成功しました。この試合の様にゴールへ向かって行く迫力。それが今季の岡山に最も欠けていた部分であると思います。
昨季のホーム最終戦では群馬がプレッシャー少ない状態の時に、本来の力をだすことが出来て、逆に岡山はプレッシャーがかかる状況で、3-0が追いつかれてしまいギリギリでのプレーオフ進出を果たしました。プレッシャーで勝ちきる事が出来なかった辺りに、岡山のチームとしての未熟さを感じると共に、発展途上のチームだと感じました。
しかし、この試合では、昨季の群馬の様に岡山より上位の横浜FCに対して、相性の良さがあったとは言え、堂々たる戦いぶりであったと思います。しかし、勝ちきれなかった。この事実に変わりなく、失点したシーンを防げる制空力、逆に密集したスペースの無い守備を崩す、圧倒的な個の力。この部分を向上させてこういった試合で勝てるようになって欲しい。
試合評
Man Of the Match(MOM):22一森 純(岡山)
Most Impressive Player(MIP):14イバ(横浜FC)
満足度:7点(10点満点)
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
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