巨人選手を勝手に査定(投手編その2:先発投手)

巨人選手勝手に査定シリーズその2です.



・右投手
ゴンザレス 31才,3千万円,23試合,162回,率2.11,2完投,15勝2敗
先発投手における最大の貢献者.この人がいなかったらペナントも日本シリーズもどうなっていたかわからない.3月のオープン戦時点では,ランナーがでると不安定になる悪い癖は変わっていなかったが,5月以降の1軍でのピッチングは別人だった.ランナーが出ても落ち着いて次打者を内野ゴロに打ち取っていた.3月〜5月の間に,左打者対策としてチェンジアップをマスターしたことは事実だが,それだけでこの飛躍が説明できるとは思えない.
味方のエラーで出塁を許したときでもほとんど失点を許さず,コントロールの良さ,積極的な打撃や走塁と合わせ,短い時間に野手の信頼を勝ち取り,それが援護点の多さとなって勝ち星につながった.完全にエース格である.1.5-2億円の2-3年契約ということになると思う.

グライシンガー 34才,2.5億円,25試合,161回,率3.47,1完投,13勝6敗
安定した勝ち星が計算できる右腕だが,ヤクルト時代から徐々に防御率が下がってきているのと,ペナント終盤から肘痛で登板できなかったことが気になる.外国人投手枠が3人で,ゴンザレスとクルーンは確定だから,後1枠をオビスポと争うことになる.のび盛りのオビスポを差し置いてまでグライを高額で雇っておく必要があるか若干疑問である.他方,クルーンが2010年での引退を示唆しているので,グライを確保しておくべきという判断もあるかもしれない.グライの契約がどうなるかは,今オフの注目だと思う.CSと日本シリーズに出られなかったことを理由に10%程度減俸または現状維持の1年契約というところか.


オビスポ,25才,数百万円,14試合,58回2/3,率2.45,1完投,6勝1敗
今季後半のシンデレラボーイ.クルーンの1度目の離脱の時に,リリーフで投げた時はまるで駄目で,典型的な「2軍で通用しても1軍では使えない投手」かと思われ,今シーズンオフには解雇かと思った.ところが,先発に転向して2軍で結果をだし,1軍でも快進撃で6勝を上げた.リーグ優勝ゲームでもCSでも日本シリーズでも勝ち星を挙げ,チームに貢献した.2軍で鍛えられたおかげで守備もよく,打撃でも独特のプッシュバントで敵を翻弄した.陽気な性格で野手からも人気がある.育成上がりの外国人選手の場合,統一契約書(つまり,一定期間チームに縛ることができる契約書)があるかどうか不明だが,それがあるとすると(日本人選手と同じとすると)3-5千万円の1年契約,統一契約書を交わしてなければ,5千万円〜1億円の1-3年契約になると思う.


東野 23才,16百万円,27試合,153回1/3,率3.17,1完投,8勝8敗
先発転向して1年目.1年間ローテーションを守り結果を出した.球威もあり気持ちも強いが制球が悪く,結果として相手を抑えるわりには味方の援護が少なく,勝ち星が増えなかった.来年はそれが課題となるだろう.原監督としては,内海・東野で左右のエースとしたいところだろう.来年以降のさらなる成長が望まれる.来年の年俸は4−5千万円というところか.

・左投手
高橋尚 34才,1.35億円,25試合,144回,率2.94,1完投,10勝6敗
ペナント中盤までは安定せず,いつもの高橋尚だったが,終盤は安定して,無理と思われた10勝,防御率2点台,規定投球回数をいずれもクリアした.日本人投手最年長ながら,感情がすぐに顔や言動にでるタイプ.昨年オフの「リリーフが打たれて勝ち星を逃した」という失言は記憶に新しい.自分をやや過大評価している傾向もある.「巨人に残るのが基本線だが,松井さんの活躍を見ていると大リーグもいいなあ.」というような発言が,巨人ファンを怒らせることに気づいてもいない.要は「子供」です.とはいいながら,貴重な左腕先発投手であることも事実.1.5億円の2年契約というところでしょうか.それで文句をいうようなら「バイバイ」で,その予算を,藤井獲得予算に使います.

内海 27才,1.2億円,27試合,179回2/3,率2.96,5完投,9勝11敗
能力はあるのだが,精神的にもろい所があって,なかなか壁を越えられない感じ.今年で連続二桁勝利もとまりました.原さんが,手を変え品をかえ成長させようとしている節がある.内海を何とか左のエースにしたいのでしょう.今年は,最後の最後によいイメージで終えられたので,来年の奮起に期待したい.来期の年俸は,現状維持というところか.

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