1970年代の高校野球界に「怪物フィーバー」を巻き起こしたのは、作新学院のエース・江川卓であった。150km超と言われた速球を武器に、春のセンバツの大会最多奪三振記録(60個)を始め数々の記録を打ち立てた。だが、時を同じくして、関東には江川と並ぶ速球派がもうひとり存在した。千葉県立成東高校の右腕・鈴木孝政である。ハンドボール投げで50mを軽く超える強靭な肩と、柔軟な手首から放たれる直球で、関東に名...