2017:J2:7節:H:vsツエーゲン金沢「徹底した岡山対策を前に辛抱強く戦ったが、最後の最後に力尽き必然的敗戦」

岡山vs金沢:0-1
得点者:27廣井 友信(18野田 紘史)
観客数:6,275人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:岡 宏道:2.5
副審:正木 篤志、塩津 祐介:3.0

H:岡山

監督

長澤 徹:3.5

スタメン

19片山 瑛一:3.0
7伊藤 大介:3.0、27塚川 孝輝:3.0
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.5、16関戸 健二:3.0、5渡邊 一仁:2.5、21加地 亮:2.5
14喜山 康平:2.5、39篠原 弘次郎:3.0、3久木田 紳吾:3.0
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:6竹田 忠嗣、31下口 稚葉
MF:8石毛 秀樹、10大竹 洋平
FW:11三村 真、30豊川 雄太

途中交代

27塚川 孝輝→30豊川 雄太:3.5
7伊藤 大介→10大竹 洋平:3.0
17朴 亨鎮→11三村 真:2.5

寸評

監督:長澤 徹:金沢の岡山対策に対し采配での効果的な対応が出来なかった。
GK:22一森 純:飛び出しの判断が慎重すぎるのが気になるが、安定感のあるプレーをみせた。
左CB:14喜山 康平:縦へ通すパスを何本か通すも空中戦の対応に苦しんだ。
中CB:39篠原 弘次郎:決勝点に繋がるファールを犯してしまった。
右CB:3久木田 紳吾:持ち味である攻守での前へのプレーを出せれなかった。
DH:16関戸 健二:コンパクトな守備陣形に苦しんだ。
DH:5渡邊 一仁:守備での貢献度が高いが綿密な金沢の守備に攻撃面でほぼ貢献できなかった。
左WB:17朴 亨鎮:プレースキックでチャンスメークなどを試みるも得点に繋がらず。
右WB:21加地 亮:サイドでの起点になりたかったが、チームとしてパスを繋ぐスペースが無かった。
ST:7伊藤 大介:シャドーからアンカーに下がった時にリズムを作るも決定機な仕事を出来なかった。
ST:27塚川 孝輝:フィジカルを活かしたプレーは光ったが、時間が経つにつれて精細を欠いた。
CF:19片山 瑛一:攻撃に前線の起点としてと、ロングスローで、攻撃に絡むも決定機演出には至らず。
途中交代:30豊川 雄太:攻撃にほぼ絡めなかった。
途中交代:10大竹 洋平:シュートを積極的に狙うも決めきれなかった。
途中交代:11三村 真:スピード感あるドリブルからクロスを通すも得点に繋がらなかった。

 

A:金沢

監督

柳下 正明:2.0

スタメン

10中美 慶哉:2.5、9佐藤 洸一:2.5
11杉浦 恭平:2.0、6大橋 尚志:2.5、4小柳 達司:2.5、24大槻 優平:2.5
18野田 紘史:2.0、3作田 裕次:2.5、27廣井 友信:2.0、28石田 崚真:2.0
23白井 裕人:2.5

リザーブ

GK:1原田 直樹
DF:5太田 康介、20嶺岸 佳介
MF:8山藤 健太
FW:14金子 昌広、19垣田 裕暉、30山崎 雅人

途中交代

24大槻 優平→30山崎 雅人:2.5
9佐藤 洸一→19垣田 裕暉:評価不可

2、得点経過

A:金沢:0-1:27廣井 友信(18野田 紘史)

経過

スローイン(金沢)→19垣田 裕暉(巧くマークを剥がして中に切り込む)→39篠原 弘次郎(対応する際に倒してしまってファール)→FK(金沢:11杉浦 恭平、18野田 紘史)→11杉浦 恭平(蹴り行く素振りだけみせてすぐ離れる)→18野田 紘史(柔らかいボールを入れる)→22一森 純(飛び出す)→27廣井 友信(高い打点でしっかりミートしヘッディングシュート)→22一森 純(手を伸ばすも頭上を越えていく)→ゴール

コメント

確かに39篠原 弘次郎のファールの前に19垣田 裕暉のマークが外れています。しかし、体力的にも精神力的にも時間帯を考えればこういったミスは起こりがちです。これは、双方において言える事であり、岡山からすれば精神的に疲弊する攻撃を金沢に対して出来ておらず、逆に金沢は、岡山に対して出来ていました。失点に繋がらなったミスも何度も岡山はしていました。むしろ、7試合で、1番多かったと思います。それは、金沢が、岡山のラインの高さと、最終ラインの空中戦の弱さを前半から執拗に攻めており、岡山攻略のお手本の様な攻撃でした。そう考えると、必然的な失点であったと思います。それどころか1失点に抑えた事は、素晴らしいと思います。敗因は、岡山が金沢の嫌な所を突けなかった攻撃のバリエーションの少なさと言えると思います。

以上からこの失点は1試合通して、岡山に対して効果的な攻撃を続けた金沢の正当な報酬であり、勝者に相応しい劇的決勝なゴールであったと思います。劇的な負け方ではありますが、1失点に抑える事が出来た部分を伸ばし、2点取れる有効な攻撃パターンを増やすという事に取り組んで上位進出を目指して欲しいです。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:E
守備評価:D
采配評価:E
総合評価:E

A:金沢

攻撃評価:B
守備評価:A
采配評価:A
総合評価:A

文章評

ホームでの連敗を避けたい所でしたが、土曜日19時からのナイターで、雨模様であったとはいえ、7000人を割った試合。花見の時期と重なった事も痛手でした。試合内容が7試合で一番酷かった事を考えると、不幸中の幸いとポジティブに捉える事が出来るかもしれませんが、負けが込めば観客数が少なくなる事は、自然な現象です。そう考えると、観客動員を伸ばすためにも、チームとしてどう対策を練っていくのかといのは、重要な課題です。失点シーンで述べたコメントの延長として、選手起用の観点から述べていきたいと思います。

まず、最終的に17朴 亨鎮と27塚川 孝輝が下がった事で、高さがより不足した事が、少なからず影響があったことは間違いないと思います。理想を言えば、90分間出場するケースの多い最終ラインに高さがある選手があればと強く感じます。最終ラインに高さが無い事で、中を絞るだけでは、対抗できません。クロスをあげさせない事を前提に考える必要がありますので、全体を広くカバーしなければならないです。33張 碩元を最終ラインに組み込んでいく事しか具体的な対策が無い事は痛手です。4近藤 徹志に関しては、今季のラインの高さであれば、起用が非常に難しい選手になってしまっています。それだけ現状のラインコントロールは、綿密です。実際に、何度かオフサイドトラップで失点を回避できています。
そう考えると、少し選手構成が歪になってしまっても背が高いCBの補強も視野に入れたいですね。現状の最終ラインを任せられれている選手では、この試合の様に高いラインの裏を徹底的突くことと、早い段階で、アーリークロスを入れられるだけで、苦しみます。実際にGKのフィードからサイドの選手がアーリークロス、そこからヘッドで、危ない形をこの試合では、作られていました。ここまでの数試合は、空中戦の弱さをある程度カバー出来ていると信頼出来ていました。しかし、そこまで岡山対策をされてなかっただけの様ですね。この試合の結果と内容は、今後の岡山対策に繋がる部分で、より厳しい試合が増えてくると思います。

あとは、やはり30豊川 雄太と27塚川 孝輝の起用に関してです。30豊川 雄太は、途中交代の方が良いというのは、昨季まではそうでした。ただ、終盤にパワープレーが多い事を考えると、後で27塚川 孝輝の方が、戦い易いと言えるでしょう。途中出場のここ2試合は、30豊川 雄太にほぼ見せ場なかった事を考えても、昨季のスーパーサブの活躍は、やはり矢島 慎也の存在が大きかった事は、間違いないでしょう。そう考えると、攻撃的な観点というよりは、守備的観点から30豊川 雄太のスタメンでの再起用は、十分あり得ると思います。
17朴 亨鎮に関してもよっぽどのことが無い限り、フル出場させていと守備面から感じました。17朴 亨鎮の高さというのは、攻守で重要なウェイトを占める事は間違いないと思います。確かに疲れを感じましたし、11三村 真も躍動していましたが、セットプレーの守備で考えるとあまりお勧めは出来ないでしょう。ただ、リスクを冒して勝負に出るという勇気。こういった采配から生まれるもので、結果こそ出なかったですが、今後も選択肢として出てくると思います。

現状は、怪我人多発で、ベストメンバーかつベストな戦い方をしている事は間違いないと思います。ただ、チーム構成や主軸の移籍、リーグのレベル向上。こういったを事を考えると、現状の立ち位置というのは、致し方ない部分は否定できません。ここまでの苦戦は、最終ラインの明らかな高さ不足と、前への意識の欠如。欠如というよりは、自信の無さというのが、攻撃の停滞感に繋がっているかもしれません。何れせよ次戦は、ダービーですし、この試合の敗戦を活かし、次戦に向けて準備を進めて、勝利して連敗を止めて欲しいです。

試合評

MOM:27廣井 友信(金沢)
MIP:28石田 崚真(金沢)
満足度:2点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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