スクールシングルス死闘編!

  • よし
    2010年11月09日 15:36 visibility98

さいたま市団体戦から帰宅して、しばらくぼんやりしていたら、もうスクールのシングルス大会の始まる時間となってしまった。
さすがに朝から外に出ていたので、けっこう疲れている。
大丈夫なのか、こんなんでシングルスの試合に挑んだりして?



今日のシングルス大会は、年間のチャンピオンを決定するための大会である。
8ヶ月にわたって開催されてきたシングルス大会の、累計ポイントの上位16位までが出場できるという大会なのである。
ところが、今年はスケジュールがあわなくて出場を辞退する人が続出してしまい、なんと一度でもこの大会に出て、1ポイントでも獲得していれば出場資格が得られるということになってしまったのである。
しかも、16人で行なうはずのトーナメントなのに出場者が12人しか集まらず、結局4人ずつのブロックで予選を行なって、上位6人で決勝トーナメントを行なうということになってしまう。
それって、毎月やってきた大会とまったく一緒じゃん。
なんでまた、今年に限って、みんなのスケジュールがあわなかったのやら。
支配人からは、「月初めの月曜日って会議が多いんですかねえ。けっこう、翌朝に会議があるから出られないという人がいるんですけど」とぼやかれてしまう。確かに、うちの会社も毎月第一月曜日に早朝会議を開いているのだけれど。



かくして、クジを引いてブロック分けを行なうと、僕と一緒のCブロックになったのは、ニンジャI田さん、M田さん、そしてHORさん(涙)。
なんでいまさらHORさんと試合をしなければならないのさ。
ついさっきまで、一緒にダブルスをやっていたばっかりだっていうのに。
HORさんとふたりで、思わずため息をついてしまう。
しかも、お互いにすでに疲れ切った表情だったりするのだけれど。



凄いのが隣のBブロック。
いじめっ子S久間さん、ワイパーマスターはっしーさん、大学生A川くんという優勝候補が揃ってしまっている。その中にまぎれこんでしまったサウスポーM藤さんが、あまりにも可哀想だ。



僕の初戦の相手はニンジャI田さん。
はっきりいって、ひどい試合だった。
攻めればミスり、丁寧につなごうとしてもミスり、サービスもダブルフォールトを連発し、ぜんぜん思い通りのプレイができない。
あまりにも情けない内容に、何度も何度もラケットを床に叩きつけたいという衝動にかられる。
これほどまでに不甲斐ない試合は、さすがに記憶にない。
なんてことのないボールを丁寧に返そうとしているのに、それがネットにひっかかってしまったりするのだ。
いくら疲れているからといって、これはあまりにもひどすぎる。
ほとんど時間がかからずに、1−6で敗退。
みごとなまでに、何もできないうちに自滅しておしまいという試合だった。



次がHORさんとM田さんの試合なのだけれど、しばらく見ていると、HORさんもボロボロとミスを重ねている。
さすがに僕ほどひどい内容ではないのだけれど、いつものHORさんのキレはまったくないまま2−6で負け。



HORさんが連チャンでニンジャI田さんと対戦。
さっきの試合に比べて、かなり頑張ってI田さんを追い詰め、毎回のように1本勝負までいくのだけれど、もうあと1点がなかなかとれない。
きっちりと組み立ててチャンスボールを作っているというのに、その最後のワンショットでミスってしまう。
結局、4−6で敗退。
いつものHORさんの動きであれば、あっさりと勝てていただろう試合だ。



HORさんが試合をしている間、僕は隣のA川くん対S久間さんの試合を見ていた。
A川くんのとてつもなく速いボールに、S久間さんが翻弄されている。
びっくりだ。
まったくもって、どうやったらあんなに速いボールを打てるのだろう。
一緒に見ていた支配人が「よしさんは、あのA川くんの打ち方をお手本にするべきなんですよ。見てご覧なさい。打つ直前までまったく力が入ってないでしょ。とってもいい感じに脱力しているでしょ。あれが大切なんです。あの脱力した状態から、しなるように打つからボールのスピードも速いし、スピンがよくかかってボールが落ちるんです。よしさんは、打つ前から力が入っているから、力いっぱい打っているわりにスピードが乗らないし、無駄に疲れるんですよ」と解説をしてくれる。
なるほどなあ。
そんなつもりもなかったのだけれど、構えている段階でラケットをギュッと握りしめちゃっているのかもしれない。
よし、じゃあ次の試合では脱力を意識してみよう。
どうせ今日の僕の状態じゃM田さんに勝てるわけがないのだから、力を抜いて構えるという練習をすることにしよう。



というわけで、第2試合がM田さんとの対戦。
M田さんとはあまり対戦した記憶がないのだけれど、たぶん勝ったことはないと思う。
テニスを始めたのは僕と同じ頃だと思うのだけれど、身体能力が優れているので、あっという間に上達してしまった人だ。
ところが、いざ試合をスタートしてみると、接戦となる。
ラケットを柔らかく握って構えるということを意識してみたところ、こちらのミスが大きく減ってしまったからだ。
柔らかく握った状態から速いスイングで打とうとすると、微妙にラケットが振り遅れて外側にボールが飛んで行ってしまったりするのだけれど、無理な強打をしようとしなければけっこうしっかりとコントロールできるようなのだ。
ラリーが2球3球と続くと、ついラケットを柔らかく握るということを忘れてしまうのだけれど、それでもさっきの試合に比べれば格段にいいボールが打てている。
サービスについても、無理して強打しようとせずに柔らかく打つ意識を持って望んだところ、ダブルフォールトがきれいに消え去った。
そして、こちらのミスが減ると同時にM田さんのミスが増えていき、最後もM田さんがなんてことのないセカンドサービスのリターンをミスって、6−4で勝利をものにすることができたのでした。



こうなると、欲が出てくる。
いまのところ、I田さんが2勝、M田さんが1勝1敗、僕が1勝1敗、HORさんが2敗という状況である。
このあとの対戦で、おそらくI田さんがM田さんに勝つだろう。
すると、僕がHORさんに勝てば、決勝トーナメントに進出できるということではありませんか。
これは燃える。
なんとしてでも、HORさんに勝たなければ。



I田さんとM田さんの試合がスタート。
だけど、僕はその試合を見ないで、ロビーにひっくりかえってテレビで日本シリーズを見ながら身体を休ませる。
このあとHORさんを倒して、さらに決勝トーナメントでもう1試合戦うために、少しでも休んでおかなければ。
ところが、I田さんとM田さんがいつまでたってもロビーに戻ってこない。
かなり試合が長引いている。
でも、いくらなんでもI田さんがM田さんに負けるわけがないしなあ。
いったい、I田さんたら、何を手こずっているんだろう?
そこに、M田さんが戻ってくる。手には、勝者が試合結果を記入して持ってくることになっているシートを握りしめて。
なんと、6−3でM田さんがI田さんに勝ってしまったのでした。



これで、僕がHORさんに勝ったとしても、I田さん、M田さん、僕の3人が2勝1敗で並び、得失点差で決勝トーナメントに出場できる選手が決まることになる。
はたして、僕はHORさんにいくつで勝てば決勝トーナメントに行くことができるのだろうか?
それぞれの得失点差を計算して……うがーっ! 6−0で勝っても決勝トーナメントに行けないじゃん!
最初にI田さんに1−6で負けていたのがあまりにも大きかった。



というわけで、僕とHORさんとの試合は文字通りの消化試合となってしまった。というか、すでに火も消えた消火試合ですか?
一気にテンションが下がってしまう。
しかも、Aブロック、Bブロックともにすでに全試合が終了していて、隣のコートでは決勝トーナメントがスタートしている。
なんか、すっごく寂しい試合なんですけど。
もう、誰もこっちの試合なんか見ていないし、誰もこっちの試合結果を気にしていないし。
そして、テニスがメンタルなスポーツであるということを目一杯思い知らされてしまう。
HORさん相手に本気で戦っているはずなのに、ぜんぜんポイントをとれずに、一気に3ゲームを連取されてしまう。
下がったテンションが露骨にプレイに反映されてしまっている。
しかし、3ゲームを連取されたところで、ようやく「負けたくないぞお! このままだとタコ負けじゃんかよお!」という気持ちが湧いてくる。
で、いっきに3ゲームを奪い返し、3−3と並ぶ。
だけど、さすがにHORさんも甘くはない。
そこからシーソーゲームが始まり、気がつけば5−5と並んで、僕のサービスゲームだ。
ここまで柔らかいサーブを心がけてきたのだけれど、ことここに及んではそうも言っていられない。
露骨にサービスエースを狙っていく。
だけど、ここでHORさんもねばりにねばり、ついにはフォーティオールの1本勝負となってしまう。
ここで落とせば負け、とれば勝ち。運命の分かれ道だ。
で、渾身のフラットサービス1本に勝負を賭ける。
ドッカーン!!
見事にサービスエースが決まって6−5で勝ち。
相変わらず、最後はサービスに頼った試合をやってます。



というわけで、2勝1敗だけれど、決勝トーナメントには行けずに終了。
さすがにヘロヘロに疲れ果てて、残りの試合を見物する元気もないままにスクールを後にしたのでした。

ちなみに、優勝候補のS久間さんは、A川くんに負け、はっしーに負け、なんと予選敗退となったのでした。
チャンピオン大会で彼が予選敗退したのは、今回が初めてなのではないだろうか。
いやはや、びっくりだ。

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