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レキップ紙も首をひねる、リヨンの大番狂わせ
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けんたくん
2010年03月13日 00:13 visibility158
まさかまさか、フランス国内でも誰一人(といっても過言ではない)
予想し得なかったリヨンのチャンピオンズリーグベスト8進出。
というのも今期のリヨンは前シーズンに輪をかけて絶不調。
3月12日現在の順位と勝点(参考資料)
1位 ボルドー 52
2位 モンペリエ 52
3位 オーセール 51
4位 リヨン 50
5位 マルセイユ 49
6位 リール 48
チュニジア合宿を終えた年末の中断期間明けから順位を上げて
なんとか団子状態の首位争いに参加できているという程度で
数年前までの独走状態はどこへやら。
ちなみに2位のモンペリエは今シーズン二部のリーグ2から昇格したばかりで
選手の大半はユース育ちの若手、他の欧州クラブに比べ圧倒的に予算の小さい
フランスリーグ1の中でもかなり小規模な経営ながらコレクティヴなサッカーで
伸び盛りのピーナールなんかが居た頃のアヤックスを思わせる試合ぶり。
なかなか素敵なチームです。 余談。
そして3位のオーセールは鉄壁のディフェンスと中盤の深い位置から
相手の急所を一刺しにするペドレッティのスルーパスによるカウンター攻撃を
主体としたチームです。余談。
さて、本題の試合ですが、前半は完全にレアルペース。
リヨンは組織としてのプレスが全く機能せず、あっさり1点リードされ
その後もGKロリスの好セーブもあり、追加点こそ許さなかったものの絶望的な内容。
しかしハーフタイム終了後にゴナロンとシェルストレムを投入したところで
劇的にバランスが修正され、ディフェンスも落ち着き、今度は完全にリヨンペース。
こんな試合は国内リーグでも滅多に見られないというくらいの
圧倒的な試合運びで当然の同点ゴール。
その後も前がかりにならざるを得なくなったレアルの背後を突いて
再三決定的なチャンスを迎えつつ(ここで駄目押しの
追加点を決められない甘さは相変わらず)試合終了。
カカの不調に助けられたところはあるにせよ、後半の圧倒的な運動量の差をみると
フィジカルトレーニングばかりと選手達からも批判が出ていた
ピュエルの持久力に重きを置いた練習もここに来て花開いたと言えるかも知れません。
そういえばバルサにメタメタにやられた昨シーズンのチャンピオンズリーグでも
高い位置からのプレスが効いている間は相手に攻撃の糸口を与えず
再三チャンスは創っていたもんなーと思い起こしたり。まあ結果論ですが。
さて、ここで問題になるのは、これだけの試合が出来るリヨンが何故
フランスカップとリーグカップの両方で早々に敗退し、リーグ戦でも
これだけ苦戦するのかということ。フランスのスポーツ新聞(というより
サッカー新聞といった方がより正確かも。とにかく批評が辛らつ)
レキップ紙も、グループリーグ突破時に引き続き訳が分からないという論調。
ここで一つ立てられる仮説としては
リヨンが国内リーグで圧倒的なアドヴァンテージを失ったのは
度重なる主力メンバーの放出(エッシェン、マルダ、アビダル、ベンゼマ等等
挙げ始めたら切りが無い)によるチームの弱体化だけではなく
フランスリーグ全体のレヴェルが上がってきている事が要因なのでは無いかという事。
というのもリヨンがベスト8を決めた翌日のヨーロッパリーグで
リーグ5位のマルセイユ(デシャンが率いて問題山積み)がポルトガルの
ベンフィカ(ルイ・コスタが引き抜いてきたアイマール、サヴィオラの二人を擁し
攻撃的になった今期のチームはかなり評価されている)にアウェイでドロー。
主要メンバーが抜けてガタガタになっているとはいえノックアウト方式にすこぶる強い
リヴァプールに6位リールがホームで競り勝ちまたもや番狂わせ。
更に1位ボルドーは殆どノーマークながらバイエルン、ユヴェントスを抑えて
チャンピンズリーググループリーグで無敗で通過し、恐らくホームでオリンピアコスに
負けることは考えづらいので、ベスト8進出は確実という現状。
勿論シーズンが終わってみるまでは分からないけれど
今期はフランスリーグ大躍進の年なのかも知れません。
代表は、アレだけど…。
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- 事務局に通報しました。
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