野球の思い出５・楽天の応援席でのこと

「今日は応援、ありがとうございました。
　３連勝することはできませんでしたが、
　またチャンスは来ます。
　楽天はこれからのチームです。
　応援グッズはグラウンドに投げたりせず持ち帰って、
　次に球場で楽天を応援するときに使ってください。
　また一緒に応援しましょう。」
今でも忘れられない、楽天の応援団の言葉。

その試合、何人かの人が交代でリードをとっていた。
この挨拶に続いて、リードをとっていた人みんなが、
「今日はありがとうございました!!」
そう言った後、自然に拍手が沸き起こり、
「応援団、これからも頑張れよ〜」とか、
「今度は仙台まで行くからな〜」とか、
神宮のレフトスタンドがすごく温かい雰囲気だった。

まだユニホームを着て応援する人が少なくて、
球団歌を知っている人も少なくて・・・。
そんな時期のことだ。

「白いボールのファンタジーを歌いましょう。」
応援団の呼びかけで、みんなで試合中に歌った。
記憶に残る白いボールのファンタジーで、
重みを感じる白いボールのファンタジーだった。

今シーズン、久しぶりに楽天の応援席に座った。
ユニフォームを着て応援する人がぐんと増えていた。
応援歌も増えていた。
少しずつ変わっているのだと思うけれど、
あの温かさは残っていた。
またここから試合を見たい。
そう思った。