妄想・・・というか願望になるんでしょうか。
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こーへー
2007年12月18日 23:45 visibility47
ジョニーこと黒木知宏投手の引退が決まって数日が経ちましたが、日を追うごとに、やはりあれだけファンに愛された投手に引退試合が今シーズンまでに出来なかったっていうのがさらに悲しみを増幅させました。
で、噂では選手会主催で黒木の引退試合をやるって話ですが、ここはこんな形でどうでしょうか。
まだ、どの球団もキャンプに入る前の1月下旬。誰よりもファンを愛した男の引退投球のためにマリンスタジアムに多くのファンが集まった。
もしかしたら2ヵ月後に行われるシーズン開幕の日よりも集まっているのかもしれない。
ファンだけではない。試合をするわけでもないのに、たった1打席のためだけにこんな豪華なメンバーが集まった。
ジョニーの最後のピッチングを受けるのは現中日の清水将海。
ファーストには残留を決めた地元習志野出身の福浦。
セカンドにはもしかしたら50歳を超える誕生日を祝うかもしれないフリオ・フランコ。もちろん、今日のために飛行機に乗ってマリンまで駆けつけてくれたのだ。
サードにはかずさマジックの初芝。もとい、ミスターロッテの初芝。今日もマリンの風が強いのは、この男のファールフライのダンシングキャッチ(笑)を見るためだろうか。
ショートには現巨人の小坂誠。久しぶりにマリンのショートに帰ってきた。(いや、ホントに帰ってこねぇかなぁ。。。五輪のときとか絶対に必要な選手のような気が。。。)
レフトには唯一現役で川崎時代を知る男、堀幸一。さらにセンターには見事に華麗なる格闘技界への転進を果たしたK-1ファイターの立川。そしてライトには ♪いーわーいーわーおー こと大村(not三郎)。
そしてなぜかインカビリアやキャリオンまで(今何やってるんだろうなぁ。。。)遠路はるばるマリンまでやってきたのだ。
そう、この1打席のために。
相手のバッターは。
日本が誇る、世界のスーパースター。イチロー。
まだイチローがオリックスにいた当時、一番打つのが大変な投手は?というインタビュアーの問いに、「黒木さん」と答えたのだ。
それから、二人の立場は大きく変わった。しかし、今日、この1打席だけはあの頃に戻れるのだ。
マリンには、開始30分前からジョニーの歌を歌い続けるファンの声がこだましている。休みがない。エンドレスだ。そう、彼らもまた、最後の投球を見るために集まった戦士達なのだ。
イチローがルーティーンを重ねて左打席に入る。今はもうすでにチーム名の変わってしまったユニフォームには袖のところに「がんばろうKOBE」が縫い付けられてある。天国の仰木さんもにこやかにこの勝負を見守っているのだろうか。
初球。
インコース高めの直球。
多少高めに抜けるボール臭い球だったが、イチローも迷わずフルスイングをする。
バックネットに鋭いファールチップが飛ぶ。
電光掲示板にはコアラのマーチとともに133kmの文字が。
あのイチローがたった133kmのストレートを捕らえきれない。
そういえば、もう見慣れてしまったワールドスタンダードなイチローの構えではなくどこかゆったり大きく構えをとっているようだ。当時、野球少年だった誰もがマネをしただろう、あのバッティングスタイルだ。
2球目は外にストレートが外れるも、3球目には緩い真ん中低めのカーブでカウントを稼ぐ。
これには世界最高の打者も思わず苦笑い。さしづめ心の中では「全球直球勝負じゃないのかよ」って呟いているかのようだ。
そしてその視線の先にいる永遠のエースは「もちろん真剣勝負に決まってるじゃないか」とでも言いたそうな顔をしている。
4球目は外角低めに鋭いフォークだったが惜しくも外れて2−2。
次が勝負球だ。
そしてそのボールはもちろん魂のストレートしかない。
18.44mの距離があるはずの2人の男達は、全く同じことを考え、シンクロしていた。
最後の投球。渾身のラストボール。
その右腕から放たれたボールとともに、最後の雄たけびもマリンに響き渡る。誰もがこの瞬間を固唾を呑んで見守っていたからだ。
外角高めのストレート。そのボールは世界最高の打者の最高のスイング軌道の上をうなりを上げて通過していった。
一呼吸を置いた後、そのボールパークは感動の涙と大歓声によってフィナーレを迎えた。
ありがとう、魂のエース。
なんかだんだん調子に乗って書いてたら小説チックになっちゃったね(笑)
たぶん、これ今載せないと翌朝には消してるかも(笑)恥ずかしい〜。。。
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- 事務局に通報しました。
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