ベストセラー本のからくり！？

みなさん読書はお好きですか？

出版業界もかなり厳しいようで本が売れない現実が深刻なようです。
ちょっと何かがブームになれば、こぞって同じような本が各出版社から発刊されるなど売れ本のネタ探しに奔走されてるようで、ご苦労がしのばれます。

健康や開運、ペットにうんちく本など専門書の類は５万部うれればベストセラーと言われるようで第２弾、３弾が発行されるみたいです。

各書店など売れ筋ベスト１０などが発表され興味なかっても手にとってご覧になった方もおられることでしょう。

そんなランキングの中でたまに宗教本みたいなのがランクインすることがあります。
まぁ内容はともかく心のもち方であるとか、いい事が書かれてある様ですが、果たしてそんなにランキングに入るほどの買い手が全国的にいるのであろうかと疑問をもったことがありませんか？

そのからくりはこうです。
私、リオネル教の教祖、おかげさまで信者数も全国に数千人となり更なる信者獲得のために布教活動を行っているがなかなか信者は増えない。街頭や訪問布教では限界がある。そこで素晴らしい教義をあまねく世に知らしめるために本を書くことを思いついた。数冊分原稿にしてはみたが、大手出版社は相手にしてくれない。やっとの思いで小さな出版社から発刊の夢はかなったが会員が購入してくれるくらいでななかなか売れない。もっと営業活動として欲しいと依頼するものの手が無いとか売れる内容で無いとかで前に進まない。抱えた在庫の山は布教活動で無償で配られるはめに…。

そこで考えたすえに、うちの組織で出版部を立ち上げた。
全国の信者さんたちが日夜脚を棒にして営業活動をしてくれる。経費はすべてボランティアでやってもらえるのでありがたい。断られるのが大半だが徐々に置いてもらえる書店が増えてはいったが、やはり売れない。
書店からは返品の連絡も出てくる始末。
そこでまたまた考えた。信者さんに本を買い取ってもらう。各支部でレシートと引き換えに本代は返金。
買い取った本は全部こちらへ送リ返してもらう。本が売れれば注文がくる。
更に買取活動を各支部に指令。書店に本がなければ注文してもらう。
下手な宣伝費用を使うより安くつく。本は初版本が全国の書店を回転しているだけで経費はしれている。
本が動くと各書店から注文が来るようになった。営業活動しなくても向こう様から注文がいただけるのだ。私の本は再版を重ね第２．第３の本を世に送り出した。
信者さんには変わらず本を買いまくってもらう。今や書店に１、２冊だった私の本も平積みにしてもらえるようにもなり、ますます本は売れつづけ会員数も増えた。最近では専用のコーナーまでできるようになった。
大手書店でベスト１０入りも果たし。出版業務に多忙である。

とまぁ、こんな感じです。１０年くらい前の話で、今はどうだか分かりませんが…。
どこの世界も生き残りをかけて知恵を絞って頑張っておられるようです。