ワールドカップが終わって。

  • 勇者
    2006年07月12日 17:43 visibility82

ワールドカップ。

ある人は4年に1度の祭りだと言い、

ある人は戦争だと言い、

ある人は人の生き死によりも大切だと言い、

親の死に目に会えなくてもいいからと言って目指す者がいて、

戦争を中断させる力を持ち、

世界中の人をテレビの前に釘付けにする。

そんなワールドカップが終わってしまった。

ただ、

これまでの4年間の集大成と言うには少し寂しい結末で。

新しい4年間に期待を持てるほどの結果でもなく。


世界一の国を決める大会ではない。

それはほとんどの選手が分かっている。

獲得した瞬間に、もう次の勝負は始まっている。

後に残るのは、「2006年のワールドカップでイタリアが優勝した」という事実だけ。

本当にイタリアが世界一の国か?と言われれば、

きっと世界中で賛否両論が巻き起こるだろう。

ジダンのMVPを否定するイタリア国民のように。

サッカーは絶えず動いている。

今大会で代表ユニフォームを脱ぐ選手。

引退する選手。

事実上最後のワールドカップになる選手。

そんな世界的に有名な選手が多かった大会。

ジネディーヌ・ジダン、パヴェル・ネドベド、ロベルト・カルロス、オリバーカーン、ルイス・フィーゴ、

中田英寿、カフー、アレッサンドロ・デルピエロ、トッティ、ロナウド、ヤン・コラー、

ロベルト・アジャラ、ラウール・ゴンザレス、デイビッド・ベッカム、ヘンリク・ラーション、、、、etc.

ひとつの時代が終わった事を感じさせるには充分な選手達。

望む結果を出せた選手は一握り。

ほとんどが、失意の元に大会を去る。

今大会前までは、

各国の攻撃側にタレントと呼ばれる有能な選手が集まり、

ブラジルのマジックカルテットがもてはやされ、

アルゼンチンのメッシがマスコミを飾り、

イングランドが最高の中盤を擁して、優勝を信じるファン、

ジダンの引退に揺れるフランス、

"最後"の花道を飾ろうとコンディションを整えるベテラン。

優勝候補には毎回の国が並んだが、

誰もが心の中でブラジルの優勝を考えていた。

ブラジルの優勝なら納得いく。

そんな雰囲気の中。

いかに前評判が根拠の無い物だったかを思い知った。

それでも強豪国のほとんどは決勝トーナメントに進んだ。

波乱は少なかった。

強豪国の差はほとんど無かった。

何が勝敗を分けたか?

俺が思うのは、前線の攻撃力だけではなく、中盤の守備力とミドルシュートの精度。

あとは中田英寿がずっと言い続けていた"気持ち"。

怪我、退場などでベストメンバーが組めたかどうか?

これが勝敗を分けたと思う。

ドイツはバラック、フリングス、シュバインシュタイガーがいて、

攻守に渡って活躍したが、守備が少し弱かった。

しかしバラックは本当にキャプテンらしく、チームを率いていた。

ミドルシュートは素晴らしかったが、、、最後はやはりディフェンスの若さが出た。

攻撃を完全にイタリアの守備に抑えられた時に、何も出来なかった。

ポルトガルにはコスティーニャ、マニチェ、プティがいて、その前にデコが。

しかし、パウレタにいいボールが入らないと攻撃力は半減する。

そこをつかれて、中盤でパスの出所を潰された。

ただ、守備も悪くは無かった。あと少しの運があれば、決勝に行けただろう。

あのPKに繋がるファールはアンリがうまかった。

バルテズよりもジョアン・リカルドの方が安定していいパフォーマンスだった。

そしてそれ以上に、

そして、イタリアでは、ガットゥーゾがとにかく相手を潰し、

ピルロがパスを散らす。

役割分担がはっきりしていて、それぞれが自分の仕事を100%以上遂行していた。

特にガットゥーゾは監督の期待に完璧に答えただろう。

マテラッツィと違って汚いファールは絶対にしないし。

攻撃は、FWが点を取れなくてもチーム全体が点を取れた。

交代出場でも結果を出す選手がいた。

そして、審判操作不正疑惑に揺れるイタリア国内の悪い雰囲気を晴らすために、

選手は結果を出して見返すしかなかった。

そこでチームがひとつになっていたと思う。

フランスにはビエラとマケレレがいた。

中盤の守備で2人は最高だったと思う。

そしてその前にジダンがいた。

最高のプレーをしたと思う。

最高の結果は出なかったけど、

ただ、俺はジダンのあのマテラッツィに対するヘッドを支持する。

結果、彼のプレーが直接結果に結びついたかは分からないけど、

他の選手に精神的に影響を与えただろう。

ジダンの花道を飾るためにまとまっていたチームの何かが崩れたのか。

PKでは、ユーロ2000の決勝で延長でゴールを上げイタリアを破ったトレゼゲがはずす。

これも何かの因縁なのか。

あそこで何が原因だったかは分からないけど、

イタリアが優勝した。

優勝に値するかどうかは、人それぞれ思うところがあるだろうけど、

俺は、今大会を通じて、

鳥肌が立つようなプレーは見られなかった。

攻撃的な大会になると思ったけど、そうではなかった。

より一層、中盤の攻防が激しい大会だった。

大会総得点は前大会、前々大会よりも下がっていた。

ミドルシュートは派手だけど、

サッカーの醍醐味では無い。

アルゼンチンのセルビア・モンテネグロ戦、

カンビアッソのゴールまでの流れがすごい好きだ。

4年後はどんな大会になるのかな。

 

勇者の独り言(笑)
http://blog.livedoor.jp/kiku1523/

 

 

おそらく、ワールドカップが終わって7月病にかかっている人がたくさんいるんじゃないかな。

俺もそうかもしれない。

〜〜〜大会ベストゴール〜〜〜

1位:マキシ・ロドリゲス(アルゼンチン対メキシコ)4.53ポイント
2位:エステバン・カンビアッソ(アルゼンチン対セルビア・モンテネグロ)4.4ポイント
3位:カルロス・テベス(アルゼンチン対セルビア・モンテネグロ)4.19ポイント
4位:ジョー・コール(イングランド対スウェーデン:1点目)4.18ポイント
5位:ファビオ・グロッソ(イタリア対ドイツ:1点目)4.17ポイント
6位:バスティアン・シュバインシュタイガー(ドイツ対ポルトガル:1点目)4.15ポイント
7位:フィリップ・ラーム(ドイツ対コスタリカ:1点目)4.11ポイント
   トルステン・フリングス(ドイツ対コスタリカ:4点目)4.11ポイント
9位:マキシ・ロドリゲス(アルゼンチン対セルビア・モンテネグロ:1点目)4.09ポイント
   バスティアン・シュバインシュタイガー(ドイツ対ポルトガル:3点目)4.00ポイント

最後に、

マテラッツィのような選手が早くいなくなる事を願う。

純粋にプレーの質で勝負して欲しい。

もっと美しいプレーが見たかった。

勝つためなら何をしてもいいっていう訳じゃないだろう。

それだけじゃ勝てないのも分かってるんだけどね。

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