野球漫画推薦図書 第一話

しばらくウチのチームの試合に参加できないので、その間は不定期連載でオススメ野球漫画を紹介して行こうと思います。
長文失礼。




野球漫画推薦図書
(ときどき非推薦図書)
第一話


風の三郎(小山ゆう)


小山ゆうの代表作といったら、なんでしょうか。

やはりメジャーなところで「お~い龍馬」?

アニメの印象も強い「がんばれ元気」?

実写化でなぜ上戸彩を起用したのか理解に苦しむ「あずみ」?
まあ、そんなところでしょう。

その小山氏が野球漫画を描いていることは皆さんご存知でしょうか。


今回ご紹介したいのはその「知られざる小山ゆうの野球漫画」、

『風の三郎』

です。



*以下、本編ラストシーンを含むネタバレが多数ありますので未読の方はご注意ください



--あらすじ--

1979年のシーズンオフ。
主人公[武藤三郎]はある山間の集落で、祖父と二人でひっそりと暮らしている中学二年生。

彼は祖父の指導で、幼少の頃から延々とピッチング練習を積んでいた。

どこのチームにも属せず、たったひとりで。

その研鑽の末、三郎が投げるボールは


空気を焦がし、炎をまとい、受けたキャッチャーが衝撃で死ぬ


ほどの威力を持つにいたる。

祖父はこのピッチングは決して人に見せるな、本気で投げる姿は秘密にしろと言い、三郎も日々、一人きりでの練習を人目につかない夜間におこなっていた。


そんなある日。

この山間の集落にある温泉宿に、広島カープの高橋慶彦選手(当時)が訪れる。

高橋選手は夜のランニング中に偶然三郎の練習風景を目撃。
中学生ばなれした(というか人間ばなれした)その球に興味を持った高橋選手は、三郎に対決を申し込む。

はじめて人間相手に本気で投げられる、三郎の炎の剛球。

その球をバットに当てたプロ野球選手の力に驚く三郎(なんて生意気な中二)。

しかし力づくの投球で抑え込んだ三郎が、高橋選手を打ち取って勝利する。


対決を終えた三郎に、祖父は驚愕の真実を告げた。



「おまえに旅立ちの時がやってきたのだ!!」



祖父の発言を要約すると、下記の通り。

・おまえは最強のピッチャーになるべく育てられたのだ

・おまえと同じく最強の選手として育てられた8人がいる

・その8人を捜して最強のチームを作れ


当然、混乱する三郎だが、祖父は強引に三郎を家から追い出す。

三郎の旅が、いま始まった。。。。。

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さあ。

も り あ が っ て
ま い り ま し た !


コミックス1巻からコレです。

小山ゆうといったら先に挙げた代表作でもそうですが、リアルな臨場感と漫画的フィクションが同居した作品が持ち味。

ところがこの「風の三郎」ではフィクション風味が強過ぎる..!


さて旅に出た三郎ですが、8人の仲間は意外な程にさくさくと集まります。

・三郎の全力投球を受けるために相撲修行をさせられていたキャッチャー(ただし一球受ける度に気絶する)

・ショートを守るために山奥で育てられた(...?)野生児

・チームの主砲となるために漁船に乗っていた(...?)四番打者

・やくざ(?)

・バーテン(未成年では?)

・坊主(?)

・....以下略

かくして集った最強(クエスチョンマークだらけ)の9人。

このチームに対峙するのは...



USA最強の9人!!



なんと、日本最強と同様にアメリカでも、最強となる事を宿命づけられた9人のメンバーが育てられていたのだ!

わけわかんねえ!

そして試合が始まった!

展開が超早え!



両チームとも、投手力がずば抜けています。

三郎は、バットが粉々になるほどの威力を持つ剛球を投げ、アメリカ最強投手は...鼻歌うたいながら軽く放ったボールが182キロ。

この試合、どうやって決着つけるつもりなのか。



↓決着

三郎の剛球に対して、USAは金属バットで対抗(バットが折れないように)!

そしたらバットは無事だが衝撃で腕のほうが折れた。

...みんなで同じ戦法をとったらUSAの野手全員の腕が折れた。



ええっ!?




対する日本の攻撃ではボテボテのゴロがなんとランニングホームランに。だってUSA、腕をやられてて守備出来ないからね。

ホームイン!試合終了、日本の勝利です!


ええっ!?




...ええっ!?




コミックスで全四巻。怒濤の展開に驚いている間に完結します。

古い漫画ですが、何年か前に新装復刻版が発売されたので入手はしやすいはず。

本屋でみかけたらぜひ手に取って欲しい迷作です。



*文中敬称は略させていただきました

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