2012:J2:11節:H:ファジアーノ岡山VSザスパ草津「無失点は途切れるもホーム4連勝」

岡山VS草津:2-1
得点者:7キムミンキュン、9リンコン、36関戸
観客数:7139人

●岡山スタメン

20川又
7キムミンキュン・36関戸
17服部・8千明・14仙石・2沢口
5植田・18竹田・3後藤
1中林

●リザーブ

GK:21真子
DF:22篠原・30一柳
MF:25田所・13石原・11桑田
FW:19中野

●途中交代

7キムミンキュン→11桑田、17服部→13石原、14仙石→30一柳

 

●草津スタメン

15小林・9リンコン
14熊林・7林
6櫻田・30松下
4永田・3御厨・23小柳・2保崎
22北

●リザーブ

GK:21内藤
DF:13有園
MF:10ヘベルチ
FW:16土井・18杉本

●途中交代

7林→10ヘベルチ、6櫻田→18杉本、15小林→16土井

●戦評

前半は、岡山が主導権を握る。
岡山は、FKから7キムミンキュンが、裏へ抜け出し先制ゴールを決める。
しかし、すぐに岡山の不味い攻撃からの乱れた守備の隙を突かれて草津が同点に追いつく。
サイドから完全に崩し、4試合無失点の堅い守備から同点ゴールを決める。
それでも岡山は、36関戸がカウンターから自ら持ち込んで、左隅にポストに当たりながらも決めて勝ち越し。
後半、負けている草津は、積極的に交代カードを切り、パスをしっかり繋ぎゴール前まで迫るもシュートまでなかなかいけない。
一方岡山は、20川又や36関戸等が、惜しいシュートを放つも決め切れず。
試合を通して見れば、両チームの特徴である、パスサッカーをある程度出来た試合だった。
草津は、まだまだ課題が多いサッカーでしたが、パスサッカーの片鱗が見ることができました。
岡山は、攻守共に成熟度の高さを感じる内容でした。
結構決定機もあって、見応えのある試合。
終盤、草津は、負傷退場で、一人減った事が痛かった。

●レビュー(岡山側)

この試合は、前節温存したのに対してベストメンバーで臨んできた。
やはり、前節とは内容が違って、前後半と主導権を握った。
もはや岡山の代名詞ともなりつつあるポゼッションの高さとサイドチェンジが多さを感じられた試合だった。
選手の不調と好調があり、出来に差があるものの内容の充実した試合が、多く見られる様になって来たのは成長の証かもしれない。
決定力不足を感じるシーンも何度かあった。
内容を考えれば、3点目を取って勝負を決めないといけない。
岡山は、1点差で勝つことも多く、大きな点差をつけての試合が、鳥取戦しかない。
今は、失点が少なく、引き分けたり勝ったりして、勝ち点を得ているが、今の得点力だと調子が悪くなった時に厳しくなるだろう。
少しずつだが、攻撃も良くなりつつあるので、このGWでは、疲労を考慮しつつスタメンやリザーブメンバーを選び一点でも多くの勝ち点を得て欲しい。
出来れば、得失点を稼ぐためにもそろそろ大量得点の試合が欲しい。
下位のチームとの試合に勝って18節までの上位との対決に備えたい。
そこを終えた時の順位が、岡山の真価と言える。
ここまでは、状態の悪いチームとの試合が多く、山形以外の上位の大分と水戸の試合は落としている。
攻撃をワンランクを高めるにどうしたらいいから影山監督も頭を悩ませているところだろう。
セットプレイの形の確認であったり、高度な連携の形の反復等で、得点力を増やしたい所。
今季は、高いレベルのサッカーを求めたい。

●レビュー(草津側)

全体的には、中盤で良くパスが回っていた。
岡山の様にボールが少ないタッチ数で、回るので、なかなか掴みどころがなかった。
中盤の選手の創造性は、かなり高いものがあると以前から感じていた。
この試合でも14熊林、6櫻田、30松下のゲームメークの力を感じた。
ただ、最後のところのラストパスや、ドリブル突破、個人技の部分での差が勝負を分けた感じ。
その中で9リンコン中は、高さを活かしたポストプレイが光った。
そういったスペシャルな選手を今後増やしていければ、より高みの上がれる筈。
ポテンシャルは高いチームだと思いますし、目指しているサッカーは、悪くないと思います。
シュート数こそ少なかったですけど、今後の戦い方次第では、十分上昇気流に乗れる。

●得点シーンと失点シーン

☆1得点目

5植田のFKからDFラインの裏へ抜け出した7キムミンキュンが、追走してくるDFをターンでかわし、GKとの1:1を冷静に決めてゴール。

サインプレイらしいですね。
5植田からのまさかのアシストに驚きました。
実はこのシーン以外にも20川又へ良いクロスを入れてたし、5植田は、やってくれますね。
7キムミンキュンの落ち着きも素晴らしかったですね。
今後もこのホットラインでの得点が見たいですね。

☆1失点目

攻めていた岡山の14仙石が、パスをカットされる。
一度は、カウンターを防ぐ。
しかし、14熊林と2保崎が、パス交換とドリブルで、中央から仕掛ける。
2保崎が、18竹田をかわして、7林へスルーパスを出す。
17服部と5植田が対応しようとするも追いつけず、フリーとなった7林が、中へグラウンダーのクロスを入れる。
15小林がスルーして、ファーサイドの9リンコンへ通る。
9リンコンが、それをダイレクトでシュートを放つ。
3後藤も1中林も対応が間に合わずシュートが決まり同点。

14仙石のところで、シュートで終われなかったのは課題。
一度は、カウンターを防ぐものの全体的に選手が上がっていたため、草津の選手が仕掛けるエアポケットがあった。
そのために草津の選手に余裕を持ってプレイされてしまい乱れた守備網を突破された。
その結果として、サイドのスペースを使われて失点に繋がった。
ゴール前でのプレイを見ても相手選手にマークが、付き切れておらず、フリーだった事からそれが強く言える。
前回のレビューで、危険な位置でボールを失わない事が堅守の鍵と説明したが、今回位置は高い位置だったが、危険な状況でボールを失った事で、失点に繋がった。
如何にシュートで終われるかが、大事か感じるシーンだった。
8千明と14仙石のDHのコンビとなって、数少なくなった危険な位置・危険な状況で、ボールを失ってからピンチを草津に確実に決められてしまった。
シュート数を見ても、そういったシーンが少なく、シュートまで行かれるシーンは、少なかった。
ハイレベルな事だが、試合を通して、DHの所で、ボールを1回も失わなければ、失点する可能性はかなり低くなるだろう。
そういった意味で、14仙石の出場停止は、痛い。
代わりにそこに誰を入れるか気になる所。

☆2得点目

スローインの流れからのルーズボールを36関戸が高い位置で、拾う。
草津の選手が前掛かりなっていたため、草津の守備の人数が少し少なかった。
36関戸が、ペナルティエリア手前のバイタルエリアまで侵入する。
二人の草津の選手が付いていたが、スルーパスを狙う素振りを見せた36関戸に対し、草津の選手が間合いを開ける。
そこで意表を突いて、少し遠目の位置からグラウンダーのミドルシュートを放つ。
22北の手も届かず、それが、左ポストに当たって決まってゴール。

前の試合で、ポストに当たって決まらなかったけど、この試合は、決まった。
13石原より良い所へシュートが通っていたので、いつか決まると思っていたが、この試合だったか。
思い切りの良い、素晴らしいゴールだと思います。
このゴールで、気が楽になると思いますし、ゴールを量産して欲しいですね。

●要点整理

(1)最後のシーンは無い、20川又は、1点損した。
(2)(1)より、ゴールは次節にお預け。
(3)13石原のスピードは、大きな武器。
(4)(3)より、もう一人足の速い選手が欲しい。
(5)(4)より、そうなれば選手交代の幅を広がる。
(6)失点の前の14仙石が、ボール奪われたシーンは、悪い形。
(7)(6)の形は、シュートで終えないといけない。
(8)5植田は、評価が難しい。
(9)(8)より、この試合は、トータルで見て+だったと思う。
(10)(8)より、安定感が出ればかなり良い選手。
(11)(8)より、身体能力高いし、空中戦は、見ていて空ぶりに終わっても打点が高くて、迫力を感じる。
(12)(8)より、素晴らしいクロス入れていて驚いた。
(13)(12)より、本当に時々スーパープレイ見せるよね。
(14)(13)より、植田の起用は、ドラクエ風に言うと「パルプンテ」だわ。
(15)(14)より、分かり易く言うとハイリスク・ハイリターン。
(16)この試合初めて、岡山は、草津以上のパスサッカーを出来た。
(17)(16)より、成長を感じる試合だった。
(18)(17)より、成長を感じるポイント1:支配率(ポゼッション)。
(19)(18)より、攻撃する時間が長く、シュート数でも相手を上回れる。
(20)(19)より、攻撃は、最大の防御で、守備を安定。
(21)(17)より、成長を感じるポイント2:ポジショニングの良さ。
(22)(21)より、例えれば、17服部のポジショニングが、25田所の様に高い位置を取る回数が増えた。
(23)(22)より、そうした全体の最適化が進んで、攻守共に好影響。
(24)(17)より、成長を感じるポイント3:選手層の厚さ
(25)(24)より、後から出て来る選手が、活躍する事でそう言えて、特に13石原は、素晴らしい。
(26)(24)より、勿論まだまだ改善の余地はあり、ユースやネクストで、成果を出し、穴を埋めたい。
(27)(17)より、成長を感じるポイント3:影山監督
(28)(27)より、采配に整合性と素人には考えつかない発想力と着眼点を感じる様になった。
(29)(28)より、交代選手が、分かった段階で、ある程度予想がつく交代が多い。
(30)(29)より、一方で、分からないが、意外性があり、実際それが機能する試合もある。
(31)(30)より、勿論、不満が全くない訳でないが、個人的に現状は、かなり満足している。
(32)(31)より、ストレスが少なく観戦できる事が多くなった。
(33)(24)・(32)より、交代された時にワクワク感がある。
(34)(33)より、雨でも7000人入った事からも観客動員に好影響を生まれつつある。
(35)良くいきすぎて怖いが、このまま勢いに乗ってGW終わった後の上位との対決で、勝って一気に6位以上に浮上して欲しい。

要点なので、もっと詳しくしりたい方や疑問がある方は、質問や意見を気軽にどうぞ。

●評点

岡山側

GK1中林:6,0:あまり出番が無かったが、完封に貢献した。
CB5植田:7,0:先制ゴールをアシストする等、攻守で良いプレイを何度か見せた。
CB18竹田:6,0:正確なフィードやドリブルで、攻撃に貢献した。
CB3後藤:6,0:攻守で持ち味を発揮した。
DH14仙石:5,5:いつもよりミスが目立った。
DH8千明:6,0:長短のパスでリズムを作った。
WB17服部:6,0:後半疲れが出たもののクロスやドリブルでチャンスを作った。
WB2沢口:6,0:素晴らしいサイドチェンジを通した。
ST7キムミンキュン:7,0:決定機が2度あったが、その内一度を決めた。
ST36関戸:6,5:消えている時間もあったが、決勝ゴールを決めた。
FW20川又:6,0:パフォーマンスは良かったが、ゴール出来なかった。

途中交代

11桑田:5,0:シュートまでいけそうなシーンで、シュートまでいけなかった。
13石原:6,0:ドリブルで、相手を掻きまわした。
30一柳:評価不可

影山監督:5,5:相変わらず柔軟な交代策が光る。

草津側

GK22北:5,5:ファインセーブもあったが、2失点してしまった。
CB3御厨・23小柳:5,5:2失点するも粘り強い守備を見せた。
SB4永田:6,0:積極的なオーバーラップで、見せ場を作った。
SB2保崎:6,0:中に切れ込むプレイから得点に繋げた。
DH6櫻田・30松下:5,5:ゲームメーカーとして、しっかりパスを繋いだ。
OH14熊林:5,5:パスをカットされるシーンもあったが、非凡なパスセンスを見せた。
OH7林:6,0:先制ゴールをアシストした。
FW9リンコン:6,5:ポストプレイで見せ場を作るだけで、ゴールを決めた。
FW15小林:5,5:スルーは良かった。

途中交代

10ヘベルチ:5,5:ドリブルやパスの柔らかさを感じた。
18杉本・16土井:5,0:攻撃にあまり絡めず。

副島監督:5,5:監督として出来る事はやった。

審判(主審:日高、副審:伊東・金井):5,5:最後のシーン以外は、上手くゲームを作っていた。

●MOM

「7キムミンキュン」

決定機を2度作った。
ポジショニングとキープ力、テクニック、フリーランの質、運動量、献身的動き、ゴールと良いプレイが光った。
途中交代してしまったが、十分仕事をした。
いつも言っている事だが、彼のプレイは、見る者を魅了することができる。
岡山のテクニシャン。

●次節希望スタメン

10チアゴ
7キムミンキュン・19中野
25田所・8千明・36関戸・2沢口
5植田・18竹田・3後藤
1中林

●希望リザーブ

GK:21真子
DF:22篠原・30一柳
MF:17服部・13石原・11桑田
FW:20川又

岡山から世界へ

To Be Continued

by杉野雅昭


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