横浜FC戦で浮きぼりとなった5植田と30一柳の違い
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杉野雅昭
2012年07月14日 02:25 visibility85
開幕戦の頃、左から5植田・3後藤・30一柳のスタメンだった。
サイドのCBの5植田と30一柳の明暗が分かれたのは、何故か。
5植田は、スタメンとして定着し、30一柳は、つい最近まで、ベンチを温める事が多かった。
しかし、30一柳を横浜FC戦で見て、何故そうなったのか私なりに感じるものがあった。
様々な視点からその理由を探り、整理していきたい。
項目
(1)身体能力の差
(2)攻撃のセンスの違い
(3)勝負の意識
(4)安定感
(5)2選手の個別課題
(6)2選手の個別課題からの弊害
(7)まとめ
(1)身体能力の差
一番分かり易いものとして、フィジカルの違い。
空中戦に圧倒的に強い5植田に対して、並の30一柳。
守備において、この差は大きくサイドのCBとしての安定感が違う。
運動量も差があり、上がる時間が多く、なかなか戻ってこない30一柳に対して、5植田は、長い距離を走る事が出来る。
この差は、攻守で大きい。
やはり、オーバーラップも5植田の様に長い距離を走った方が効果的。
30一柳の様に張っていれば、DFも付くからクロスまでなかなかいけない。
30一柳は、アジリティにも問題あり、最高速度に達するまで時間がかかる。
そのため非常に遅く映るし、スピードのある選手に簡単に裏を取られる危険性を孕んでいる。
これが、原因で、WBのポジションではなく、CBというポジションが主戦場になったと言える。
5植田は、決して速くないが、平均に達していると思うので、問題無いだろう。
(2)攻撃のセンスの違い
30一柳は、クロスが多い。
ほとんど、楔型のパスを入れない。
サイドに張ったり、サイドを上がったりして、中への意識が低い。
それに対して、5植田は、パスミスもあるが、楔型のパスも入れるし、ロングパスの頻度も多い。
勿論、クロスも入れる。
これらの差、結果として出ている。
アシストを何度かしている5植田に対して、30一柳は、アシストと出来ていない。
あれだけクロスを入れて私の記憶ではほとんどない。
もしかすると一度ぐらいあったかもしれないが、少ない。
DHも経験した事ある5植田のパスセンスとSBが本職だった30一柳のセンスの差はかなりある。
(3)勝負の意識
5植田は、ドリブルで、仕掛ける事が少なくバックパスする事が多い。
それに対して、30一柳は、本職がSBの選手だけあって勝負する事が多い。
CBというポジションの選手であるから取られると非常にリスキー。
30一柳の背後のスペースは、岡山の弱点となりつつある。
ポジションにあった正確な判断が、30一柳は、出来ていない。
これが、アシストやゴール等の結果が出ていれば問題ないが、現状出ていない。
30一柳のクロス精度の低さは、14仙石のCKぐらい問題がある。
サイドの選手としての素質を疑わざる得ない。
(4)安定感
これに関しては、30一柳の方が高い。
突き抜けたものが無い30一柳だが、ミスは5植田より少ない。
また、30一柳は、シュートブロックの回数が多い。
序盤戦を見た限りでは、コースに入ってしっかり攻撃を防げていた。
そういった守備の安定感の高さを感じる。
この辺り、30一柳は、本来守備的な選手と言える。
(5)2選手の個別課題
「5植田」
細かいミスを減らす事。
失点に繋がる様なミスが多いので、そういった回数を少なくする事が重要。
パスセンスは、DHが本職の18竹田を除くCBの中では5植田が、一番視野が広くパスセンスがあるので、ミスが減ってくれば良い選手である。
フィジカルを活かしたスケールの大きいプレイが売りだけあって、高い可能性を持っている。
高身長も大きな武器だし、これから経験を積む中で、安定感のあるCBに成長して欲しい。
これからも岡山でみたい選手。
「30一柳」
やはり、クロス精度向上とパスの多様化。
WBの様なポジションを取るのなら25田所に様に中へ入っていく意識。
また、クロスだけではなく、楔型のパスや裏へのロングパスや、ビルトアップ。
SBやWBでは無いのだから、そういったプレイをしていかないといけない。
現状の30一柳の攻撃の貢献は、結果を見る限り皆無。
攻撃センスを疑う。
現状のままだと来季は、厳しいかもしれない。
そうならない様、与えられたチャンスを活かして、これから活躍して欲しい。
(6)2選手の個別課題からの弊害
「5植田」
対処に困らないボールをクリアミスやトラップミス等から失点に繋がり、チームの士気を下げる。
そういったミスにより味方が、動揺し、流れが悪くなる。
その結果選手・サポーター・監督の信頼を得れない。
「30一柳」
クロス精度の低さからクロスをいっぱいあげる事で、相手にボールが渡る。
それによって攻めている様で、相手にボールを渡している様なもの。
現状の精度なら守備に重点を置くべき。
横浜FC戦の内容が良い様に感じる錯覚の一つが30一柳の攻撃参加。
もはや、クロスを打たれても怖くないので、むしろボールを持たせて自由にさせた方が良いぐらい。
開幕戦の頃の内容が良くても勝てなかったというのは、この一柳の攻撃参加が要因の一つである事は間違いない。
結果を残していない30一柳の攻撃参加を評価するのは、まさに木を見て森を見ず。
(7)まとめ
正直言って、この考察は、現状の30一柳批判の趣旨を含んで居る事は否定しない。
ただ、クロス精度さえ、向上してくれれば十分活躍出来る。
25田所も昨季は、あんなにクロス精度は良くなかった。
30一柳も頑張れば25田所の様に精度は、増すかもしれない。
そうなれば、アシスト出来るだろうし、30一柳のポジショニングや判断が正しいという事になる。
現状は、30一柳ファンに申し訳ないが、SB(WB)崩れである。
30一柳の適性ポジションがCBであると言わしめるためにも今後のプレイの質を向上して欲しい。
5植田に関しては、現状の岡山のレベルなら高いパフォーマンスを出来ている。
今後良い選手が加わる中で、どれだけ活躍出来るか注目したい。
今回30一柳に批判的内容が多かったが、ここから結果を残して、私の考察が間違いだったというのが理想。
是非、そうなって欲しい物である。
それにしても岡山の選手は、若い選手が多く、成長が楽しみな選手が多いですね。
これにユースかつ地元の選手が加われればより応援のし甲斐が出てくる。
それは、これからの楽しみ。
今は、5植田や30一柳を含めた今の選手の成長に期待したい。
岡山から世界へ
To Be Continued
by杉野雅昭
まだまだ未熟なので、おかしい点があるかもしれないので、反対意見歓迎ですし、間違いなどありましたらご指摘などのコメント宜しくお願いします。
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