2012:J2:23節:H:ファジアーノ岡山VS横浜FC「徹底したサイド攻撃も実らず痛い敗戦」

岡山VS横浜FC:0-1
得点者:13野崎
観客数:12618人

●岡山スタメン

20川又
11桑田・36関戸
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・3後藤・30一柳
1中林

●リザーブ

GK:21真子
DF:22篠原
MF:17服部・13石原・7キムミンキュン
FW:35上條・10チアゴ

●途中交代

11桑田→13石原、30一柳→10チアゴ、14仙石→35上條

 

●横浜FCスタメン

11三浦・39大久保
14武岡・6高地
8佐藤・17中里
2阿部・24堀之内・4ペスンジン・22井手口
1シュナイダー

●リザーブ

GK:31関
DF:28森本・32杉山
MF:13野崎・19小野瀬
FW:9難波・34田原

●途中交代

11三浦→13野崎、39大久保→34田原、14武岡→19小野瀬

●戦評

全体を通してみれば試合は、岡山が主導権を握った。
しかし、岡山は、CKを12本のチャンスを活かせず、決定機もほとんど作れなかった。
それに対して、劣勢だった横浜FCは、一度きりの決定機をしっかり決めて先制。
その後横浜FCは、時間の使い方が際立ち試合巧者ぶりを発揮した。
結局横浜FCは、虎の子の一点を守り切りJ2のアウェー連勝記録を更新した。

●レビュー(岡山側)

サイド攻撃を中心に攻めるが、クロスが味方選手に繋がらず決定機までは至らず。
また、裏を何度か取るが、ラストパスの精度を欠き、シュートまでなかなか行けなかった。
13石原、10チアゴ、35上條の投入で、中央からの崩し、パワープレイが、多少改善したものの同点ゴールが遠く結局完封負けとなった。
怪我人が、何人か戻って来たが、まだまだ課題が多く残った。
ここからどう立て直していけるか注目したい。

●レビュー(横浜FC側)

アウェー連勝中のサッカーに感じたかというと答えはNO。
岡山に主導権を握られる展開で、基本劣勢だった。
その中、辛抱強く守り勝ち少ない決定機をしっかり物にしてアウェー8?連勝。
正直あまり怖さは、無かったし、選手達も勝ちには、勝ったが、不満を持っている選手も多いだろう。
それでも、時間の使い方とかは、流石でした。
それに個人技も随所に光るプレイがあった。
岡山の選手に囲まれても強引に突破しようというプレイが凄かった。
ただ、流石に岡山の守備の人数の前に最終的に奪われていた。
ここから勝って行けるかで、横浜FCの真価が問われそう。
6位以上を目指せるか注目したい。

●失点シーン

★1失点目(13野崎)

最終ラインの横浜FCの選手が、苦し紛れに縦パスを入れる。
ボールは、30一柳の元へ行く。
30一柳は、ダイレクトで、パスを選択するも17中里にカットされる。
17中里は、ボールを奪うために上がった30一柳の裏のスペースへロングスルーパスを入れる。
13野崎が裏へ抜け出し、速いドリブルからGKとの1:1を冷静に決めてゴール。

30一柳の軽率なプレイが痛かった。
せっかく高い位置からプレスをかけて、相手のボールを奪えた所だっただけに勿体ない。

●要点整理

(1)フラストレーションの溜まる試合だった。
(2)大歓声の前では勝てないという嫌なジンクスを解消できず。
(3)30一柳と5植田では、攻撃のセンスが違う。
(4)サイド攻撃中心の攻めだった。
(5)(4)一辺倒の攻撃になり、横浜FCは、守り易かった。
(6)(5)は、7キムミンキュン不在の影響が響いた。
(7)裏のスペースも結局は、クロスを入れる形が多く、サイド攻撃と言える。
(8)ラストパス精度の低さが目立った。
(9)もう少し中の様子を見て冷静にクロスを入れて欲しい。
(10)10チアゴや35上條がどれだけ出来るかで、今後の出来が変わってきそう。
(11)14仙石は、湘南戦のミスを引きずっている感じがする。
(12)8千明は、やっぱり上手い。
(13)25田所は、本当に成長した。
(14)もう少し中央から攻めれていれば、結果は違ったかもしれない。
(15)前線からのプレスが緩かったので、ボールを回せたが、最後の所まで攻めれなかった。
(16)WBとSTの選手にもう少し決定力があれば、もっと得点出来るのに…
(17)7キムミンキュン・20川又・9アンデルソンが組めない段階で、今季の攻撃は、厳しいという編成。
(18)(17)に関しては、選手層を厚くしたい。
(19)(18)は、来季の課題にしても今後は、今いる戦力で、どこまで戦えるか。
(20)依然として、厳しい状態だが、チームには、頑張って貰いたい。

●評点

岡山側

Gk1中林:5,5:フィード精度が良かったが、肝心のシーンで、失点を防げなかった。
CB5植田:6,5:正確なロングパスからチャンスを作った。
CB3後藤:6,0:攻守で持ち味を発揮した。
CB30一柳:5,0:攻守での質の悪さが目立った。
DH8千明:5,5:パスでリズム作るもスルーパスが通せず。
DH14仙石:5,5:守備で気持ちを感じた。
WB25田所:6,5:豊富な運動量で、攻撃を牽引した。
WB2沢口:5,5:セットプレイからの決定機を決めれなかった。
ST11桑田:6,0:裏へ抜け出してチャンスを作るもラストパスの精度を欠いた。
ST36関戸:5,5:良いプレイもあったが、消えている時間が長い。
FW20川又:5,5:随所に強さを見せるも得点出来ず。

途中交代

13石原:5,5:スピードを活かしたプレイを見せるも最後の所の精度を欠いた。
10チアゴ:6,0:空中戦に勝ってチャンスを作った。
35上條:5,5:時間は、短かったが、サイドへ上手く展開した。

影山監督:5,5:攻撃的な交代策に出るも同点逆転に持って行けず。

横浜FC側

GK1シュナイダー:6,0:ファインセーブもあり、空中戦では、積極的に処理した。
CB24堀之内・4ペスンジン:6,5:最後の所で、しっかりと守った。
SB2阿部:6,5:アジリティの高さを感じる攻撃参加を見せた。
SB22井手口:6,0:卒なくこなした。
DH8佐藤:6,0:攻守で持ち味を発揮した。
DH17中里:6,5:決勝ゴールをアシストした。
SH14武岡:6,0:スピードを活かした突破を見せた。
SH6高地:6,0:高い個人技を見せるプレイがあった。
FW11三浦:5,5:FWとしては物足りなかった。
FW39大久保:5,5:厳しいマークに遭い、仕事を出来なかった。

途中交代

13野崎:7,0:途中出場だが、値千金の決勝ゴールを決めた。
34田原:5,5:目立った仕事出来ず。
19小野瀬:評価不可。

山口監督:6,5:交代カードが、ずばり当たった。

審判(主審:吉田、副審:中野・石川):6,0:無難なジャッジで、ゲームを作った。

●MOM

「13野崎」

交代してすぐ、裏を取りGKとの1:1を冷静に決めた。
その後もスピードを活かしたプレイが光った。

●MIP

「25田所」

この試合からCKを蹴る様になった他、持ち味のスタミナを活かした、攻守での献身的プレイが光った。
高いポジションを取り、何度かサイドから仕掛けて、決定機を作った。

●次節希望スタメン

20川又
11桑田・7キムミンキュン
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・3後藤・22篠原
1中林

●次節希望リザーブ

GK:21真子
DF:30一柳
MF:17服部・13石原
FW:36関戸・35上條・10チアゴ

●満足度

3点(10点満点)

攻めている様で、決定機をほとんど作れないという非常にフラストレーションが溜まった酷い試合だった。

岡山から世界へ
To Be Continued

by杉野雅昭

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