2012:J2:20節:A:湘南ベルマーレVSファジアーノ岡山「サイドを制圧され、力負け」
-
杉野雅昭
2012年06月30日 00:09 visibility77
湘南VS岡山:2-0
得点者:23高山、11中村
観客数:5265人
●岡山スタメン
19中野
7キムミンキュン・36関戸
25田所・8千明・14仙石・2沢口
5植田・18竹田・30一柳
1中林
●リザーブ
GK:21真子・41椎名
DF:22篠原
MF:11桑田
●途中交代
19中野→11桑田、5植田→22篠原
●湘南スタメン
11中村
6永木・10菊池
23高山・8坂本・7ハングギョン・20三原
30島村・22大野・2鎌田
27阿部
●リザーブ
GK:21松本
DF:4山口
MF:25宮崎・29吉濱
FW:17馬場・18古橋・19大槻
●途中交代
11中村→18古橋、20三平→4山口、8坂本→17馬場
●戦評
立ち上がりは、岡山が36関戸からチャンスを作るも27阿部に防がれる。
すると一瞬の隙を突いて湘南の23高山のゴールで湘南が先制。
その後も湘南の前線からの守備と同じシステムの影響で、サイドが機能しなかった岡山。
それが災いして、岡山はミスをしてしまい、その流れから失点。
その中で、湘南も岡山に攻め込まれる時間もあったが、しっかり守りきった。
岡山は、決定力不足が響いて、悔しい敗戦となった。
逆に湘南は、決定機を活かし、しっかりと勝利。
●レビュー(岡山側)
満身創痍の状態で、この試合に臨んだ岡山。
20川又や10チアゴの居ない影響は大きく、決定機を活かせなかった。
19中野も頑張ったが、実力不足が目立った。
また、この試合痛かったのが、サイドからあまり攻めれなかった事。
サイドチェンジやWBが前を向くスペースが少なかった。
結果的にDHのパスの選択肢が減っていしまい、囲まれて奪われたり、パスカットされるというシーンで、ピンチを招いてその内1回は、失点に繋がった。
同じシステムで、かつ個人技で上回る相手との試合では、こういったケースも十分考えられる。
その時に如何にして打開するか今後の課題となる。
入りにそのヒントがあり、サイドにSTの選手が展開し、クロスを入れる事。
つまりサイドの枚数を増やす事。
36関戸のクロスやパスはサイドからだった。
そういったシーンを増やしていきたい。
ただ、その前には、中央から崩す必要がある。
サイドに主体に考えるのも悪くないが、多彩な攻撃をするためにも中央突破の攻撃も向上させていきたい。
そう感じる試合だった。
より高みを目指して、岡山には、頑張って貰いたい。
●レビュー(湘南側)
27阿部のファインセーブから流れを掴んだ。
同じシステムで、やり辛さがある筈だが、それを感じさせないプレイを見せた。
凄く魅力的というサッカーとは、正直感じなかったが、勝てるサッカーであると思う。
綺麗に崩さなくてもしっかりと決定機を活かせる決定力。
それが、湘南にはあった。
先制ゴールのシーンなんかは、シンプルながら基本に忠実なプレイであった。
こういった得点出来るチームは、強いし、一つのチームの形だと思います。
後は、守備をより堅くして行けば、J1定着が近づいて来る。
J1と考えた時は、まだまだ荒削りな感はあるが、J2では、流石上位というチームだった。
●失点シーン
★1失点目(23高山)
セカンドボールを拾われた流れから攻められる。
湘南の選手がパスを受けた所で、厳しく行くが、接触し、岡山の選手が倒れる。
しかも、毀れたボールは、サイドにフリーで、6永木の元へ渡る。
14仙石が対応するが、簡単にクロスを入れられる。
そのクロス精度は、高く、18竹田が競ろうとするも23高山に前でヘッドされてそれが決まる。
セカンドボールが、湘南の元へ渡るという不運もあったが、14仙石がもう少し6永木に寄せても良かったのではないか。
また、23高山の動きもDFの前に入るという基本に忠実なヘッドからのゴールだった。
1中林は、流石に止められない地味だけどファインゴール。
岡山もこういったシンプルな形で、もっと得点したい。
★2失点目(11中村)
14仙石が、岡山が前掛かりになった状況下で、パスを11中村にカットされてカウンターを受ける。
11中村が奪ったボールを6永木が、拾いドリブルを仕掛ける。
守備は3人、攻撃2人だったが、スペースが十分あり、そのスペースに走り込んだ11中村に6永木がスルーパスを出す。
14仙石が必至に寄せて、1中林も飛び出すも11中村のシュートは、1中林の上を越えて決まってゴール。
14仙石の珍しいパスミスから。
猿も木から落ちるという言葉もあるが、まさにそういった信じられないミスだった。
ただ、それを生んだのも湘南がこの試合を通してしてきた前線からの献身的なプレスが大きい。
14仙石は、試合後に泣いていた様だが、泣かない様ならブーイングしないといけなかった。
よくこういった泣いたシーンは、温かい言葉が、重要だと思う。
別ブログで、ブーイングに肯定的な記事を書く事もあるが、時と場合による。
要は、鞭と飴。
この使い分が、肝心。
ただ、それでもあえて、ブーイングする事も間違っていない。
その辺りは、観戦されている方自身で、考えて欲しい。
何れにせよ14仙石の今後の活躍に期待したい。
後、1中林の飛び出しは、流石。
上手くコースを消したけど、上を越えられたら仕方ない。
決めた11中村の決定力を褒めるしかない。
しかし、これは、試合を決定づけるというぐらい痛い失点だったし、悔いの残る失点だったと思う。
加えて、この失点の様に8千明も囲まれてボールを奪われている事も見逃せない。
この原因をしっかり突きつめて、3-6-1という同じシステムのチーム相手にも良いサッカーをしたい。
●要点整理
(1)戦力不足が響いた試合。
(2)サイドを制圧された。
(3)(2)に対して、サイドをどうすればより使えるかが課題。
(4)(3)に対して、中央からの攻めのパターンを増やす必要がある。
(5)(4)は、サイドチェンジを封じられた時に攻撃の形をなかなか作れないから。
(6)シュートを打たせる事が出来る様になってきた。
(7)(5)の影響があり、14仙石のミスパスからや8千明が囲まれてからボールを奪われた。
(8)18竹田は、守備の読みは素晴らしいが、攻撃面では、まだまだ。
(9)2点差開くと今の岡山だとやはり厳しい。
(10)(9)を打開するためにもまずは、3得点を目指して、閉塞感を打開したい。
(11)8千明のシュート意識が高くなってきたのは、収穫。
(12)得点できるのも時間の問題かと。
(13)(12)の様な選手が増えてきて、得点力をアップ出来ればより高みに行ける。
(14)まだまだ実力不足だが、一歩ずつ前進している。
(15)この調子で、強くなって欲しい。
●評点
岡山側
GK1中林:5,5:2失点したが、安定感があった。
CB5植田:5,5:空中戦で、強さを見せた。
CB18竹田:5,5:ここぞの守備が良かったが、攻撃面で、ミスが目立った。
CB3後藤:5,5:何度か攻撃参加実らず、守備でもなかなか見せ場が、無かった。
DH8千明:6,0:惜しいミドルシュートを放つも決まらず。
DH14仙石:4,5:2失点目に繋がる致命的ミスを犯した。
WB25田所・2沢口:5,0:消えている時間が、長かった。
ST7キムミンキュン:6,0:惜しいヘッドを放つも決まらず。
ST36関戸:6,5:2度の決定機を演出した。
FW19中野:5,5:決定機を活かせなかったが、1トップとして最低限の仕事をした。
途中交代
11桑田:5,5:見せ場作れず。
22篠原:評価不可。
影山監督:5,5:監督としての出来る事が少なすぎて評価不可としたいが…
湘南側
GK27阿部:7,5:果敢な飛び出しとファインセーブで、チームに勝利を呼び込んだ。
CB30島村:6,5:守備だけではなく、積極的攻撃参加を見せた。
CB22大野:6,0:DFリーダーとして、完封に貢献。
CB2鎌田:6,0:対人の強さを見せた。
DH8坂本:6,0:攻守で持ち味を見せた。
DH7ハングギョン:6,5:何度か効果的カウンターとして良い形を作った。
WB23高山:7,0:スピードを活かしたプレイと先制ゴールで、勝利に貢献。
WB20三原:6,0:積極的に仕掛けた。
ST6永木:7,5:2アシストの大活躍。
ST10菊池:5,5:目立った仕事出来ず。
FW11中村:6,5:高い位置で奪い、貴重な追加点を決めた。
途中交代
18古橋:6,0:ボールを上手く収めた。
4山口:6,0:守備の良さが光った。
17馬場:評価不可。
チョウキジェ監督:6,0:勝利に導き、交代の切り方も堅実だった。
審判(主審:野田、副審:中原・野口):6,5:ミスジャッジやカードも少なく、上手く裁きゲームを作った。
●MOM
「27阿部」
序盤でのファインセーブで、流れを呼び込んだ。
19中野のシュートや7キムミンキュンのヘッドが決められていたら結果は、変わった。
それだけ大きなプレイだった。
●MIP
「36関戸」
決定機パスやクロスを入れたが、得点には繋がらなかった。
一瞬の閃きは、素晴らしいものがある。
得点とアシストを増やして現川崎の中村憲剛の様な選手になって欲しい。
●満足度
4点(10点満点)
14仙石には同情するが、ミスは、頂けない。
それでも19中野のシュート、7キムミンキュンのシュート、8千明のミドルシュートと見せ場を作ったので、4点という評価とした。
岡山から世界へ
To Be Continued
by杉野雅昭
まだまだ未熟なので、おかしい点があるかもしれないので、反対意見歓迎ですし、間違いなどありましたらご指摘などのコメント宜しくお願いします。
良いと思ったら評価して頂けると嬉しいです。
-
navigate_before 前の記事
2012:J2:21節:H:ファジアーノ岡山VSヴァンフォーレ甲府「プレーオフ圏内進出へ手応え」
2012年6月30日 -
次の記事 navigate_next
2012:J2:23節:H:ファジアーノ岡山VS横浜FC「徹底したサイド攻撃も実らず痛い敗戦」
2012年7月12日
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件