2016:A代表:アジア最終予選:1戦目:H:vsアラブ首長国連邦(UAE)「敗戦の仕方がパターン化し見える本質的問題」その2
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杉野雅昭
2016年09月06日 20:29 visibility104
2、得点経過
H:日本:1-0:4本田 圭佑(13清武 弘嗣)
17長谷部 誠(サイドのスペースへスルーパス)→19酒井 宏樹(中へ切り込んで行くがファールを受ける)→FK(日本:右45度ぐらい)→13清武 弘嗣(ファーサイドへ高いボールを出す)→4本田 圭佑(フリーで強烈なヘッディングシュート)→12ハリド・エイサ(触るも弾ききれず)→ゴール
A:UAE:1-1:11アハメド・ハリル(FK)
7大島 僚太(パスを出すがパススピードが遅い)→19酒井 宏樹(五分五分のボールをマイボールに出来ず毀れる)→10オマル・アブドゥルラフマン(セカンドボールを拾いすぐに前への選手へパス)→7状況(2対2に近い)→7アリ・マブフート(上手い受け方をし、裏へ抜けかける)→6森重 真人(上手く対応できず、1対1にもならず簡単にかわされる)→22吉田 麻也(カバーするも手を使って倒してしまう)→FK(UAE:真ん中のペナルティエリアから少し後方)→11アハメド・ハリル(右の厳しいコースへしっかり強烈なボールをける)→12西川 周作(半歩逆に出て遅れた事で、触るも弾ききれず)→ゴール
A:UAE:1-2:11アハメド・ハリル(PK)
日本(プレスを受けて自陣深くで、ビルトアップ)→17長谷部 誠(自陣ペナルティエリア手前で、自陣ゴールの方を向いてパスを受けて、前を向うとする)→5アメル・アブドゥルラフマン(振り返った所を狙い通りのインターセプト)→UAE(しばらく日本陣地深くでボールをドリブルやパスでキープする)→15イスマイル・アルハンマディ(3人に囲まれてもキープする)→7大島 僚太(足が少し引っかかる)→15イスマイル・アルハンマディ(倒れる)→PK(UAE)→11アハメド・ハリル(余裕を持って真ん中に緩い浮いたボールをける)→12西川 周作(タイミングを外れた上に左に飛んで触れず)→ゴール(緩いボールが無情にもゴール真ん中に吸い込まれる)
3、戦評
数値評
攻撃評価:D
守備評価:D
采配評価:C
総合評価:D
文章評
やはり、準備期間の短さが、最大の敗因である。
この試合では、柏木 陽介の怪我での欠場により、8大島 僚太が、A代表で初出場で初スタメンという大抜擢だったが、持ち味を発揮しきれなかった。
柏木 陽介と比べると、7大島 僚太は、連携不足もあり、視野が狭くなり、パスレンジの狭さとパススピードの遅さが目立った。
その結果、一本のパスでスピードを上げて、隙を作り出すといった部分が不十分だった。
少しでも長い期間練習を通じて、A代表のやり方であったり、選手の特徴といった事を知る事が出来る試合であったり、十分な期間があれば、もっとやれた筈である。
残念ながら、この試合を見る限り、7大島 僚太と柏木 陽介には、大きな差があった。
7大島 僚太には、高い基礎技術であったり、強烈なミドルシュートという良いプレーもあったが、PKのファールを犯し、精神的なダメージは大きい。
良かった事と悪かった事、両方を経験した試合であり、悔しさの方が大きいと思うが、こういった経験を通じて次に繋げて欲しい。
そして、キャプテンである17長谷部 誠のボールロストから失点に繋がった事を考えても召集回数の多い選手でさえ、そういったミスをしてしまう難しい試合であり、フィジカル的にもメンタル的にも、戦術的にもタフなゲームだった。
チームとしての意識の中にシュート意識の低さ、これが顕著だった。
9岡崎 慎司は、積極的にシュートを狙っていたが、シュートを打てる場面で狭い所へパスを出し、シュート打てずにカウンターを受けるというパターンが多かった。
ゴール前に人数を集める最大のメリットは、クロスに合わせる事が出来る事であるが、中央突破で中に集まる事で、前掛かりになり、カウンターを受ける要因となっている。
もっと有効だったサイドを使って、揺さぶるのであれば分かるが、狭い所をパスワークで崩そうとして引っかかるという場面が多かった。
人数をかけて、スペースを作り、そこを突いて、プレーを簡単にするというのなら分かる。
しかし、人数をかけて、スペースを消して、そこを使わされて、プレーを難しくしている。
そういった日本の崩し方に対して、対策していた所に無策で個人技だけで、挑むのはあまりに無謀であり、怠慢と言わざる得ない。
これが、日本サッカーの育成の基本方針であった事は、ここまで日本サッカーの歴史を考えれば容易く想像できる。
短い期間で、選手としてほぼ完成しているA代表に招集される選手の年齢や、今回の様に短い4日間というあまりに短い準備期間に、象徴される全体的なチーム作りの期間の短さで、それを解決できるほど、簡単な問題ではない。
これを審判の判定への不満、監督への不満。
そして、選手への不満という短絡的な結論で片づけてしまえば、サッカー文化の浸透と共に、全体的に急成長し、実力が肉薄してきている他のアジアチームの前に敗れ去り、今回のロシアW杯だけではなく、今後のW杯出場は、困難な事となってしまうだろう。
そう考えると、手遅れになる前に、選手育成から考え直す時期に来ているのではないか。
最後に何より、PKのシーンのUAEの余裕と、数人で囲んでも奪いきれなかったシーンが多かった日本の守備が、全てではないか。
試合評
MOM:11アハメド・ハリル(UAE)
MIP:11宇佐美 貴史(日本)
満足度:2点(10点満点)
日本から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。
また、評価数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いてます。
H:日本:1-0:4本田 圭佑(13清武 弘嗣)
17長谷部 誠(サイドのスペースへスルーパス)→19酒井 宏樹(中へ切り込んで行くがファールを受ける)→FK(日本:右45度ぐらい)→13清武 弘嗣(ファーサイドへ高いボールを出す)→4本田 圭佑(フリーで強烈なヘッディングシュート)→12ハリド・エイサ(触るも弾ききれず)→ゴール
A:UAE:1-1:11アハメド・ハリル(FK)
7大島 僚太(パスを出すがパススピードが遅い)→19酒井 宏樹(五分五分のボールをマイボールに出来ず毀れる)→10オマル・アブドゥルラフマン(セカンドボールを拾いすぐに前への選手へパス)→7状況(2対2に近い)→7アリ・マブフート(上手い受け方をし、裏へ抜けかける)→6森重 真人(上手く対応できず、1対1にもならず簡単にかわされる)→22吉田 麻也(カバーするも手を使って倒してしまう)→FK(UAE:真ん中のペナルティエリアから少し後方)→11アハメド・ハリル(右の厳しいコースへしっかり強烈なボールをける)→12西川 周作(半歩逆に出て遅れた事で、触るも弾ききれず)→ゴール
A:UAE:1-2:11アハメド・ハリル(PK)
日本(プレスを受けて自陣深くで、ビルトアップ)→17長谷部 誠(自陣ペナルティエリア手前で、自陣ゴールの方を向いてパスを受けて、前を向うとする)→5アメル・アブドゥルラフマン(振り返った所を狙い通りのインターセプト)→UAE(しばらく日本陣地深くでボールをドリブルやパスでキープする)→15イスマイル・アルハンマディ(3人に囲まれてもキープする)→7大島 僚太(足が少し引っかかる)→15イスマイル・アルハンマディ(倒れる)→PK(UAE)→11アハメド・ハリル(余裕を持って真ん中に緩い浮いたボールをける)→12西川 周作(タイミングを外れた上に左に飛んで触れず)→ゴール(緩いボールが無情にもゴール真ん中に吸い込まれる)
3、戦評
数値評
攻撃評価:D
守備評価:D
采配評価:C
総合評価:D
文章評
やはり、準備期間の短さが、最大の敗因である。
この試合では、柏木 陽介の怪我での欠場により、8大島 僚太が、A代表で初出場で初スタメンという大抜擢だったが、持ち味を発揮しきれなかった。
柏木 陽介と比べると、7大島 僚太は、連携不足もあり、視野が狭くなり、パスレンジの狭さとパススピードの遅さが目立った。
その結果、一本のパスでスピードを上げて、隙を作り出すといった部分が不十分だった。
少しでも長い期間練習を通じて、A代表のやり方であったり、選手の特徴といった事を知る事が出来る試合であったり、十分な期間があれば、もっとやれた筈である。
残念ながら、この試合を見る限り、7大島 僚太と柏木 陽介には、大きな差があった。
7大島 僚太には、高い基礎技術であったり、強烈なミドルシュートという良いプレーもあったが、PKのファールを犯し、精神的なダメージは大きい。
良かった事と悪かった事、両方を経験した試合であり、悔しさの方が大きいと思うが、こういった経験を通じて次に繋げて欲しい。
そして、キャプテンである17長谷部 誠のボールロストから失点に繋がった事を考えても召集回数の多い選手でさえ、そういったミスをしてしまう難しい試合であり、フィジカル的にもメンタル的にも、戦術的にもタフなゲームだった。
チームとしての意識の中にシュート意識の低さ、これが顕著だった。
9岡崎 慎司は、積極的にシュートを狙っていたが、シュートを打てる場面で狭い所へパスを出し、シュート打てずにカウンターを受けるというパターンが多かった。
ゴール前に人数を集める最大のメリットは、クロスに合わせる事が出来る事であるが、中央突破で中に集まる事で、前掛かりになり、カウンターを受ける要因となっている。
もっと有効だったサイドを使って、揺さぶるのであれば分かるが、狭い所をパスワークで崩そうとして引っかかるという場面が多かった。
人数をかけて、スペースを作り、そこを突いて、プレーを簡単にするというのなら分かる。
しかし、人数をかけて、スペースを消して、そこを使わされて、プレーを難しくしている。
そういった日本の崩し方に対して、対策していた所に無策で個人技だけで、挑むのはあまりに無謀であり、怠慢と言わざる得ない。
これが、日本サッカーの育成の基本方針であった事は、ここまで日本サッカーの歴史を考えれば容易く想像できる。
短い期間で、選手としてほぼ完成しているA代表に招集される選手の年齢や、今回の様に短い4日間というあまりに短い準備期間に、象徴される全体的なチーム作りの期間の短さで、それを解決できるほど、簡単な問題ではない。
これを審判の判定への不満、監督への不満。
そして、選手への不満という短絡的な結論で片づけてしまえば、サッカー文化の浸透と共に、全体的に急成長し、実力が肉薄してきている他のアジアチームの前に敗れ去り、今回のロシアW杯だけではなく、今後のW杯出場は、困難な事となってしまうだろう。
そう考えると、手遅れになる前に、選手育成から考え直す時期に来ているのではないか。
最後に何より、PKのシーンのUAEの余裕と、数人で囲んでも奪いきれなかったシーンが多かった日本の守備が、全てではないか。
試合評
MOM:11アハメド・ハリル(UAE)
MIP:11宇佐美 貴史(日本)
満足度:2点(10点満点)
日本から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。
また、評価数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いてます。
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