2014:J2:27節:A:vsギラヴァンツ北九州「不可解な戦い方を取らざる得なかった」その3

4、ポイント

4-1:偉大な存在になっていた10千明 聖典

この試合ロングパスの放り込みが多かったが、10千明 聖典と17島田 譲のタイプの違いからの現実的選択と言える。
17島田 譲のそういったプレーが活きて良い内容のサッカーになることもあったが、試合前5位だった北九州相手では、それは、通用しなかった。
10千明 聖典のボールを失わないパス回しが出来る「視野の広さ」と「テクニック」。
前線とDFラインの繋ぎ役としての最近の10千明 聖典のプレーが光っていた。
17島田 譲にそういったプレーを要求すれば、ミスをして奪われてカウンターというのが、目に見える。
そういった意味で、この試合の様な戦い方にならざる得なかったが、やはりチャンスになり易かったのは、足下に楔形パスが、入った時である。
勿論、前線に浮き球のボールをしっかり収める事が出来る選手が居ればそれでも良かったのだが、残念ながら今の岡山にそういった選手はいない。
ロングボール主体で、攻めるという選択肢を取らざる得なかったというチーム状況を考えると開始前で、苦戦が予想されていたと言える。
この試合で、17島田 譲が、得点こそしたが、スタメン奪取出来るかと言えば、答えは「NO」となるだろう。

4-2:3枚目を切れない

この試合で、3枚目を切らなかったのではなく、切れなかった。
残りの選手を起用した場合、レベルが落ちてしまう。
林 容平が移籍し、代わりに入った24ウーゴが、怪我というのは、やはり痛かった。
逃げ切りの戦いが増えて来た岡山。
良い選手を最初から起用しているもののやはり、最後の試合の締め方の不味さが際立つのは、その辺りにある。

4-3:キレキレ26田中 奏一

最近の26田中 奏一は、調子良いですね。
以前は、一歩目の速さで、振り切ってクロスという形ぐらいしかなかったのですが、最近選択肢が増えて来たように思います。
中に切り込んで行くシーンを考えても得点のチャンスが広がってますし、連携の向上を感じます。
また、ドリブルで、裏へボールを出して抜き去りそうなシーンも増えてきましたし、26田中 奏一の成長を感じます。
これからアシストを記録するのも時間の問題ではないでしょうか。

4-4:利いていた20妹尾 隆佑

30清水 慎太郎の決定機を演出したシーンを含めても利いていた。
20妹尾 隆佑が、凄いというシーンは、テクニカルなプレーを当たり前のようにしている点。
恐らく無意識の内にそういったプレーをしていると思われるが、普段からそういった難しいタッチを意識して練習していたからであるだろう。
繋がりそうでないシーンでも繋がったりする。
ドリブルでは、あまり魅せれなくなってしまったが、見ていて感嘆の声が出る様なプレーが多い。
ポジショニングや視野の広さ、運動量の多さ。
怪我の影響が無ければ、戦力として大きい存在であるが、交代のタイミングの速さを考えると、膝の事を考えてかもしれないが、出場時間が短いのは、残念である。

4-5:逞しくなってきた二人

30清水 慎太郎と38三村 真。
この二人のスタミナが、増えて来た。
スタメンで、出始めた頃は、足を攣って交代せざる得なかったけど、最後まで二人とも持つ様になってきた。
試合勘が、ついてきたのもあるが、厳しい練習で、走りこんでいることで、スタミナが、ついてきたと言える。
二人とも質の高いプレーが出来る選手なので、これは、チームにとってとても大きい。
二人の今後の働きに期待したい。

4-6:岡山の見せたここまでの無敗の強さの証

岡山の今の3大テーマ「スタミナ」、「楔形パス」、「ドリブル」。
この3つをいつもほどではないが、何度か見せる事ができた。
スタミナは、言うまでもなく、最後までしっかり走り切った。
楔形パスもロングパスが増えて、いつもより少ないとはいえ、何度か良い楔形パスを入れてチャンスを作った。
ドリブルもライン際からしっかり勝負した。
悪い内容ながらしっかり自分たちの持ち味を発揮した。
ここで、負けて下降線となることはなく、ここからもっと良い岡山を見せる事は、十分可能。
セットプレーや堅守、ビルトアップ。
他にも良い事がいっぱいある岡山。
この試合も1点差でしたし、岡山は、もっともっと出来る。
だからこそ自動昇格を信じてここから頑張って欲しい。

その4に続く。

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